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凍てつく百合の令嬢は、婚約者の弟に狂おしく愛される

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「綺麗な肌だ」

 羞恥で二の句が継げなくなる。

 彼の唇が余すところなく、私の全身に唇を落としていく。

「っふっ、ぁあっ、あ、んっ」

 次に、彼の右手の人差し指と中指が、秘部に伸びた。花弁を割り、もうすでにぬるぬるになっていた溝の中を、彼の指がゆっくりと上下し始める。

「もう、ぬるぬるになってるね。気持ちが良かったのかな?」

 そう言って、彼は赤くなった淫核をつまんでは伸ばし、刺激を与え始める。
 今までに感じたことのない気持ち良さに、私は翻弄されてしまう。
 段々と、全身に感覚はあるのに力が入らなくなっていって、抵抗したいのに出来なくなってしまった。
 しばらく狭穴をほぐされた後に、彼の中指がゆっくりと侵入していく。その後、ぬるりと彼の指が外に出ると、彼はベルトを外していきり立つものを取り出した。

「……あ……こわいっ……」

(私は、これからあんなに大きなものを受け入れないといけないの?)

「大丈夫、痛くないように、優しく挿れるから」

 そう言うと、グラース様は、蜜口に先端を当てて、中へ中へと侵入してくる。
 初めて男性を受け入れる膣口は、グラースの欲棒をぐっと締め付けた。
 途中、処女膜を時間をかけてゆっくりと侵入する。

(想像より痛くない)

 彼の先端が、私の道の肉壁を伝い、ぬるぬると押し進んでくる。
 囀ずることしか出来なくなった。
 彼の先端が、敏感な肉壁に当たる。ぴくんと体が跳ねてしまう。

「義姉様、やっとで一つになれたね。動くよ」

「……あっ……やっ……あっ……んっ、あっ、あ……」

 グラース様の昂きものが、蜜口を出たり入ったりする。
 二人のつながった場所が、ぐちゅんぐちゅんと音を立てる。結合部からは、血液に混じった愛液がじわじわと溢れだしている。

「初めてだから、締め付けが強い……」

 彼が動くたびに、先端がお腹の奥に当たって、身体全体を甘い痺れが襲ってくる。肉壁と膣口が、ぴくぴくと小刻みに震える。
 何度も何度も優しく肉壁に先端がぶつかり、頭の中がぼんやりしていく。

「気持ち良い、気持ち良いよ、義姉様のなか」

「あ、あ、私……」

(イグニス様に操を立てたかったのに、グラース様を受け入れてしまった)

 後悔と罪悪感、初めての言いようのない快感が、胸の内を支配する。

「義姉様、もう少し早く動くから……」

 手足を伸ばしたままでいたが、グラースの肉壁への刺激の強さが増してきたため、両腕を彼の背にまわし、両脚を彼の腰に絡めた。二人が一緒に重なった影も揺れ動く。

「ふっ……う、あん、いや、っあっ、あんっ……」

(やだ……私、声が……ごめんなさい、イグニス様、私は……)

「ねえ、リリー義姉さん、僕が嫌なら、僕を兄さんだと思って良いからさ」
 
 ベッドが軋む音と、ぐちゅんぐちゅんと水音が室内を支配していく。
 それに二人の乱れた息遣いが重なり、卑猥さを増していた。

「可愛い義姉様、ねえ、出して良い?」

「いや……やめてっ……お願い……!」

「ごめんね、出すよ」

 彼の声を合図に――。

「……やぁっ、あっ、あっ、あん、あ、あ、ああああっ……!」

 頭の先から爪先までを、これまでに感じたことのない感覚が走り、びくんびくんと体が跳ねてしまう。
 彼に一度抱き寄せられた後、一度激しく腰を打ち付けられる。彼の猛りを、狭穴がしめつけると同時に粘膜がひくひくと動いた。
 お腹の中に、熱いどろどろとした何かが注ぎこまれるのを感じる。

(私は……グラース様の侵入を、最後まで許してしまった)

 私の瞳から涙が溢れ、頬を伝う。
 グラース様の顔が近付き、そっと私に口づけを落とした。

「ねえ、義姉様……僕のこと嫌って良いから、お願いだから生きて……」

 彼の懇願する声。

(ああ……やっぱり私は……)

 そこで、その日の意識は途絶えた。

 
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