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10 掻きだすというか※

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「掻きだす!? こ、これ以上はダメなんだから! だってお兄ちゃん! 結婚するんでしょう!」

「ああ、結婚予定だ」

 告げられた言葉に、胸がずきんと痛む――暇がなかった。

 ぬるりとした蜜池に、彼の先走った液を流す先端があてがわれる。

「そ、そんな、結婚相手の女性に対して失礼だわ……! 魔術の暴走を抑えるためだからってこれ以上は……!」

「問題ない」

 ――いやいや、問題大有りですから!!

 私の訴えを聞いているのかいないのか、ランベイルが私の腰を引き寄せる。

「痛みを緩和する魔術はかける」

 ――いやいや、今その話じゃないですけど!!

 少しだけ、彼の先端が侵入をはじめた。

「やあっ……! っていうか、絶対魔力を吸うのと関係ないんだからっ……! だって、お兄ちゃんのそれは吸うんじゃなくて、は、ははははは吐き出す方で――ひゃあっ……!」

 そのまま、誰にも開かれたことのなかった膜が、彼の巨根に貫かれる。 
 腰を引き寄せられると、そのまま奥までずぶずぶと侵入してくる。私のあそこも、うまい具合に彼の質量に合わせて形を変えていく。
 魔術のせいか痛みは確かに感じない。おそらく破瓜の血の――生ぬるさを脚に感じるだけだ。
 肉棒で肉壁を押し広げられる気持ち良さが激しい。

「ああ、あ……」

 ――そうして巨大な物体を、全て飲み込んでしまった。

 取り返しのつかない状況に、戸惑っていると、ランベイルに身体を抱き寄せられる。

「ミーア」

 言葉足らずの彼は、私の耳元で名前を呼んでくる。
 きゅうと膣が締まって、彼の棒を締め付けたのが分かった。

(反則技……!)

「揺れるから、俺の首にでもしがみつけ」

「揺れる!? だ、だめっ! お兄ちゃんには結婚相手がいるんでしょう!?」

「ああ」

 少しだけ彼が腰を動かしたので、ぐちゅんと結合部から音が鳴った。

「だったら絶対ダメ――お兄ちゃんのこと、好きになっちゃうじゃない……!」

 ――いいや、もう実際は好きなのだが――。

(昔はあんなにお兄ちゃんが何を考えているのか分かったのに)

 ――今は全然、何を考えているのか分からない。


「ますます問題ないな」

「ひゃあっ……!」

 ランベイルは腰を揺すりはじめた。

「だ、ダメ、ダメだってば――」

 女性の芯を揺さぶられ、全身が性感帯になったみたいに気持ちが良い。
 じゅぶじゅぶと厭らしい音が室内に拡がった。
 そうして腰を揺らす美青年は、淡々と私に問いかけて来る。

「なぜダメなんだ?」

「ひゃうっ……そ、そんなの――だって、こういうのはちゃんと結婚相手と――」

 ますます彼の動きの激しさが増す。
 ガタガタ、ギシギシと木の机が激しい音を立てる。

「――問題ないと言っている」

 ――だめ、昔からお兄ちゃんには話が通じるようで通じないことがあった……。

 こんなに動いて、私は汗びっしょりなのに、涼し気なランベイルの底なしの体力に驚きを隠せない。


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