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第二章 魔王軍戦
第十二話 秘境にて 惑星 後編
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「ありえない…だろ」
ラフォーレティーナは、驚愕した。
驚愕しか出来なかった。
ラフォーレティーナと田原が飛びついた瞬間、裁判官は消え、また庭も消えたのだ。
周りは白い空間に変わる。
「私はエンヴァトレ…さぁ、かかってきなさい」
「エンヴァトレ?それは魚じゃないのか?」
「いえいえ、恐らく私の名前からとったのでしょう」
「とった?」
「私は、この惑星そのものですから」
「??」
惑星概念は存在しないため、あまり伝わらない。
「まぁ、良いでしょう。それでは行きますよ」
田原に飛びかかるエンヴァトレ。
左腕を高速で振り抜き、田原を殴打しようとするが──
「ふっ」
スローモーションで避けるように、田原は背面跳びの要領で腕を避ける。
更に避けた際の回ってきた足をエンヴァトレの顔面にめり込ませる。
忘れてはいけない。
田原は攻撃特化しているのだ。
「っ──流石だね」
エンヴァトレはそう言うが、ほとんど無傷である。
が、ザザザっと移動している。
「そこだっ」
エンヴァトレの真上には示し合わせたようにラフォーレティーナがいた。
「『大黒炎球』」
獄炎球よりも更に強い黒炎球、その巨大版。
エンヴァトレは身を黒き炎に灼かれる。
「っおぉっ!?やるね?」
流石にラフォーレティーナの攻撃は効いたのか、じゅうっという音が聞こえる。
「軽く火傷したよ」
が、筋肉を膨張させることで、バンッと体から黒炎を無理矢理消す。
「さぁ、私の番だ」
その瞬間、大地が揺れる。
ゴゴゴゴゴゴと、
「うおっ!?なんだ?地震?」
「私は惑星そのもの…故に、死という概念が無いのさ」
「…じゃあ、どうすれば」
「この肉体を破壊できたなら、私は負けを認めよう」
「なるほど──なっ!」
だが、地面から浮き上がってきた岩石にエンヴァトレは包まれていく。
「なんだ?」
「まるで岩に意志があるようだ…」
岩が巨人のような形をとっていく。
「…いけるんじゃないか?」
「ゆっくりだったりとか?」
──そんな訳は無く、
「っおお!?」
ラフォーレティーナに振り下ろされた岩石のパンチは超高速で迫ってきた。
シュンッ!
ギリギリで躱す。
バコッ
「岩が壊れたぞ」
「っ?待て、修復していくぞ」
岩が壊れたにもかかわらず、自分から戻っていく岩。
「田原、少し時間を稼げるか?」
「しゃーねーな!」
冷や汗を垂らしながら田原は頷く。
「頼む」
そうして、ラフォーレティーナは創造系の能力を発動させる。
「無名刀…森羅万象把握…万物創造…よし、出来た…」
「っ!?頼むぜ」
造っている間、全ての岩石の攻撃を避けていた田原はパスとでも言わんばかりに、ラフォーレティーナに託す。
それは、信頼の現れでもあった。
「いくぞっ!真・無名刀」
──────────────
真・無名刀
STR+999999
切断効果超上昇
──────────────
「っらぁっ!!」
ラフォーレティーナは、体が霧になるような速さで、刀を振った。
佩く。
カンッ!!
バキッ!!
「っ!?かっっってぇえぇ!!!」
真・無名刀はあっさり壊れる。
「何だよ…」
「…俺の時間稼ぎした意味!?」
「そんなんどうでもいい」
「よくないわ!」
「っ、来るぞ」
岩石の雨が、降り注いでくる。
「っ、よ!ほっ」
さっ、さっ、と変な動きで避けていく。
「魔法で攻める…田原は殴打で頼む」
「おう」
たたたっ、と田原は走り出した。
そして、勢いを付けて、ジャンプする。
「はぁぁっ!」
そして、巨大な岩石人間の顔辺りまでジャンプして──
「はあっ!」
バコン!
腕を振り抜いた。
岩人間が。
「っ!?田原!」
「大丈夫だー!」
遠くから声がする。相当飛ばされたようだ。
「くそがっ、当たりやがれ…水圧砲」
ラフォーレティーナの指先からピッと水が出る。
その水はどこまでも伸びているようで、水のジャアアという音などは無く、ただただ無音であった。
無音。
が、その水の一直線ビームを岩石人間に横凪すれば──
──シャン
と、体が乖離する。
「切れたぞ!」
「ラフ!」
「おう!」
「頼むっ、ぜ!」
田原がラフォーレティーナの手のひらに足を置いて
「ふんっ」
「はっ!」
ラフォーレティーナは上へ、田原は下へ力を込める。
すると田原は上へ上へと飛んでいく。
「っ!?」
その時、ラフォーレティーナは見た。
岩石人間の中に、エンヴァトレが居ることを。
「ふぅぅぅ…」
集中…
そして、切断──
「はっ」
やった。
バラバラと岩石が切れていく。
それは、修復する速度よりも速い。
さらに、
「『大黒炎球』」
切れた岩石に片っ端から大黒炎球を当てていく。
そうすることで、岩石は溶けていき、修復する事が困難となる。
だが、衝撃の事実。
「お」
また、地面がゴゴゴゴゴゴと、揺れる。
すると、地面からまた大量に岩石が出て来る。
「切断!」
エンヴァトレに纏わせる前に、切断とブラックファイヤーの合わせ技で片を付ける。
「…君ぃっ!」
エンヴァトレが怒鳴る。
が、水のビームを避けるので精一杯のようだ。
に、見えて、実は躱しながら近づいてきていた。
「死にたまえ!失格者!」
エンヴァトレは至近距離に入ったラフォーレティーナを殴り抜こうとし──
「お前がな」
バッコォオオオォオオン!
と、白き空間にエンヴァトレの顔面は叩き付けられた。
その叩き付けた張本人は──
「よう、決まったな」
「あぁ」
二人は、パンと手を合わせる。
そう、田原総一である。
「最後だ」
次に、ラフォーレティーナが殴る。
『攻撃力超上昇』
『攻撃力超強化』
『破壊特化』
『殴打的攻撃力倍加』
『防御力無視』
『治癒系無視』
『攻撃力ダメージ的比例的上昇』
『総合ステータス攻撃力化』
「ハッ!!!」
音は、しなかった。
ただ、その場所が吹っ飛んだ。
◇
「全くやってくれるね、君たちは」
「さ、さーせん」
「あそこはあそこで良い場所だったのに」
「…すいません…」
「…まぁ、いい。勝てたのだし、色々話してあげよう」
「…まずさー、なんでここに転移されたんだよ?」
おい、田原。その言い方は失礼じゃないか?
「ズズ」
エンヴァトレは一杯、コーヒーをいれいた。それを啜る。
現在地、庭園。
「まず、この場所の説明をした方が良いみたいだね」
「…あぁ」
「ここは、一定の領域を越えた善人しか入れないのさ」
「…どういうこと?」
「あぁ、ごめん。少し言い方がややこしかったかも知れないな。要するに、強くて良い奴しか来られないってことだよ」
「でも、唐突に来たのはおかしくないか?」
「タイミングだよ。このぐらいが君たちにはとても良いと思ったんだ。そもそも、この場所に来たのは今までに一人もいない。だから、あのタイミングを盗んで私が連れてきたのさ」
「あの体力が減っていくのは?」
「あれは、私の体力が無くなった分を補給していたのさ。何故無くなったかと言えば、まぁ色々とあってね」
「色々って…」
「殺す気は無いよ。まぁ栄養補給のようなものかな」
「あー、神域の奴と関係はあるのか?」
「神域?懐かしいね。何億年か前に、そんなことを言っていた奴らがいたな。自称神たちだろ?私は惑星そのものだから本当は神は私のはずなんだけどね」
「そうか。じゃあなんで裁判官をしたんだ?」
「ふふ、私が目を覚ましたのは、産まれたときと、神域の時代だけだよ。そして、今回…不吉な予感がするね。だから、裁判官をしたんだよ。闇が産まれてしまったからね」
「惑星そのものなんだろ?魔王はお前の一部みたいなものじゃないのか?」
「そうとも言えるし、そうとも言えない。あれは私の一部というか、限りなく部外者に近い」
「…どういうことだ?」
「多分、いずれ分かると思うよ。あれの気持ち悪さに。闇だからね。しかも、深い」
「…」
「以上かな?」
「あぁ。ん?でも、地上には来られないのか?」
「地上への干渉は、火龍のように出来ないんだよ」
「なるほど」
「以上かな?」
「以上だ」
「では、返そうか」
「あぁ」
「…え?俺、質問してないんだけど──」
田原は無視される。
「えっ?ねぇ、ちょっと?」
あれ?、つーか田原ってだれだっけ。
「おい!なんでやねん!」
「いざ、帰還!」
「あぁ、そうそう、ラフォーレティーナくん。君の転移の呪い、それ多分一生解けないから。私が解こうとしたけど無理だったし」
「えええっええ!?」
ぱぁぁぁっと、視界を白が包み込み──
◇
「うっ、いてて」
「痛いか?いや、痛いわ」
「だよな」
転移には謎の負荷がかかる。万人共通でね。
「お」
目の前にはリリーと、キティがいた。
「すまんすまん。どうだった?」
「どうだったっ…て…あんたたち、もう…」
「心配させやがって…馬鹿」
キティは泣く。そして、抱きつく。
「あ、ごめ、ごめん…」
なんか、申し訳ない。
「す、すまん」
田原も謝ってやんの。
「あ、でも、リリー、俺、車を造れるようになったぜ」
「本当?」
「あぁ」
任された仕事はキチッとするんでね。
万物創造
「作れた!」
そこには、黒くて大きい、タイヤのついたつやつやした機械が。
「うわー、本物じゃん!乗ろうぜ!」
「おう、これからはこれで移動だぜ」
俺達は車を入手した。
ラフォーレティーナは、驚愕した。
驚愕しか出来なかった。
ラフォーレティーナと田原が飛びついた瞬間、裁判官は消え、また庭も消えたのだ。
周りは白い空間に変わる。
「私はエンヴァトレ…さぁ、かかってきなさい」
「エンヴァトレ?それは魚じゃないのか?」
「いえいえ、恐らく私の名前からとったのでしょう」
「とった?」
「私は、この惑星そのものですから」
「??」
惑星概念は存在しないため、あまり伝わらない。
「まぁ、良いでしょう。それでは行きますよ」
田原に飛びかかるエンヴァトレ。
左腕を高速で振り抜き、田原を殴打しようとするが──
「ふっ」
スローモーションで避けるように、田原は背面跳びの要領で腕を避ける。
更に避けた際の回ってきた足をエンヴァトレの顔面にめり込ませる。
忘れてはいけない。
田原は攻撃特化しているのだ。
「っ──流石だね」
エンヴァトレはそう言うが、ほとんど無傷である。
が、ザザザっと移動している。
「そこだっ」
エンヴァトレの真上には示し合わせたようにラフォーレティーナがいた。
「『大黒炎球』」
獄炎球よりも更に強い黒炎球、その巨大版。
エンヴァトレは身を黒き炎に灼かれる。
「っおぉっ!?やるね?」
流石にラフォーレティーナの攻撃は効いたのか、じゅうっという音が聞こえる。
「軽く火傷したよ」
が、筋肉を膨張させることで、バンッと体から黒炎を無理矢理消す。
「さぁ、私の番だ」
その瞬間、大地が揺れる。
ゴゴゴゴゴゴと、
「うおっ!?なんだ?地震?」
「私は惑星そのもの…故に、死という概念が無いのさ」
「…じゃあ、どうすれば」
「この肉体を破壊できたなら、私は負けを認めよう」
「なるほど──なっ!」
だが、地面から浮き上がってきた岩石にエンヴァトレは包まれていく。
「なんだ?」
「まるで岩に意志があるようだ…」
岩が巨人のような形をとっていく。
「…いけるんじゃないか?」
「ゆっくりだったりとか?」
──そんな訳は無く、
「っおお!?」
ラフォーレティーナに振り下ろされた岩石のパンチは超高速で迫ってきた。
シュンッ!
ギリギリで躱す。
バコッ
「岩が壊れたぞ」
「っ?待て、修復していくぞ」
岩が壊れたにもかかわらず、自分から戻っていく岩。
「田原、少し時間を稼げるか?」
「しゃーねーな!」
冷や汗を垂らしながら田原は頷く。
「頼む」
そうして、ラフォーレティーナは創造系の能力を発動させる。
「無名刀…森羅万象把握…万物創造…よし、出来た…」
「っ!?頼むぜ」
造っている間、全ての岩石の攻撃を避けていた田原はパスとでも言わんばかりに、ラフォーレティーナに託す。
それは、信頼の現れでもあった。
「いくぞっ!真・無名刀」
──────────────
真・無名刀
STR+999999
切断効果超上昇
──────────────
「っらぁっ!!」
ラフォーレティーナは、体が霧になるような速さで、刀を振った。
佩く。
カンッ!!
バキッ!!
「っ!?かっっってぇえぇ!!!」
真・無名刀はあっさり壊れる。
「何だよ…」
「…俺の時間稼ぎした意味!?」
「そんなんどうでもいい」
「よくないわ!」
「っ、来るぞ」
岩石の雨が、降り注いでくる。
「っ、よ!ほっ」
さっ、さっ、と変な動きで避けていく。
「魔法で攻める…田原は殴打で頼む」
「おう」
たたたっ、と田原は走り出した。
そして、勢いを付けて、ジャンプする。
「はぁぁっ!」
そして、巨大な岩石人間の顔辺りまでジャンプして──
「はあっ!」
バコン!
腕を振り抜いた。
岩人間が。
「っ!?田原!」
「大丈夫だー!」
遠くから声がする。相当飛ばされたようだ。
「くそがっ、当たりやがれ…水圧砲」
ラフォーレティーナの指先からピッと水が出る。
その水はどこまでも伸びているようで、水のジャアアという音などは無く、ただただ無音であった。
無音。
が、その水の一直線ビームを岩石人間に横凪すれば──
──シャン
と、体が乖離する。
「切れたぞ!」
「ラフ!」
「おう!」
「頼むっ、ぜ!」
田原がラフォーレティーナの手のひらに足を置いて
「ふんっ」
「はっ!」
ラフォーレティーナは上へ、田原は下へ力を込める。
すると田原は上へ上へと飛んでいく。
「っ!?」
その時、ラフォーレティーナは見た。
岩石人間の中に、エンヴァトレが居ることを。
「ふぅぅぅ…」
集中…
そして、切断──
「はっ」
やった。
バラバラと岩石が切れていく。
それは、修復する速度よりも速い。
さらに、
「『大黒炎球』」
切れた岩石に片っ端から大黒炎球を当てていく。
そうすることで、岩石は溶けていき、修復する事が困難となる。
だが、衝撃の事実。
「お」
また、地面がゴゴゴゴゴゴと、揺れる。
すると、地面からまた大量に岩石が出て来る。
「切断!」
エンヴァトレに纏わせる前に、切断とブラックファイヤーの合わせ技で片を付ける。
「…君ぃっ!」
エンヴァトレが怒鳴る。
が、水のビームを避けるので精一杯のようだ。
に、見えて、実は躱しながら近づいてきていた。
「死にたまえ!失格者!」
エンヴァトレは至近距離に入ったラフォーレティーナを殴り抜こうとし──
「お前がな」
バッコォオオオォオオン!
と、白き空間にエンヴァトレの顔面は叩き付けられた。
その叩き付けた張本人は──
「よう、決まったな」
「あぁ」
二人は、パンと手を合わせる。
そう、田原総一である。
「最後だ」
次に、ラフォーレティーナが殴る。
『攻撃力超上昇』
『攻撃力超強化』
『破壊特化』
『殴打的攻撃力倍加』
『防御力無視』
『治癒系無視』
『攻撃力ダメージ的比例的上昇』
『総合ステータス攻撃力化』
「ハッ!!!」
音は、しなかった。
ただ、その場所が吹っ飛んだ。
◇
「全くやってくれるね、君たちは」
「さ、さーせん」
「あそこはあそこで良い場所だったのに」
「…すいません…」
「…まぁ、いい。勝てたのだし、色々話してあげよう」
「…まずさー、なんでここに転移されたんだよ?」
おい、田原。その言い方は失礼じゃないか?
「ズズ」
エンヴァトレは一杯、コーヒーをいれいた。それを啜る。
現在地、庭園。
「まず、この場所の説明をした方が良いみたいだね」
「…あぁ」
「ここは、一定の領域を越えた善人しか入れないのさ」
「…どういうこと?」
「あぁ、ごめん。少し言い方がややこしかったかも知れないな。要するに、強くて良い奴しか来られないってことだよ」
「でも、唐突に来たのはおかしくないか?」
「タイミングだよ。このぐらいが君たちにはとても良いと思ったんだ。そもそも、この場所に来たのは今までに一人もいない。だから、あのタイミングを盗んで私が連れてきたのさ」
「あの体力が減っていくのは?」
「あれは、私の体力が無くなった分を補給していたのさ。何故無くなったかと言えば、まぁ色々とあってね」
「色々って…」
「殺す気は無いよ。まぁ栄養補給のようなものかな」
「あー、神域の奴と関係はあるのか?」
「神域?懐かしいね。何億年か前に、そんなことを言っていた奴らがいたな。自称神たちだろ?私は惑星そのものだから本当は神は私のはずなんだけどね」
「そうか。じゃあなんで裁判官をしたんだ?」
「ふふ、私が目を覚ましたのは、産まれたときと、神域の時代だけだよ。そして、今回…不吉な予感がするね。だから、裁判官をしたんだよ。闇が産まれてしまったからね」
「惑星そのものなんだろ?魔王はお前の一部みたいなものじゃないのか?」
「そうとも言えるし、そうとも言えない。あれは私の一部というか、限りなく部外者に近い」
「…どういうことだ?」
「多分、いずれ分かると思うよ。あれの気持ち悪さに。闇だからね。しかも、深い」
「…」
「以上かな?」
「あぁ。ん?でも、地上には来られないのか?」
「地上への干渉は、火龍のように出来ないんだよ」
「なるほど」
「以上かな?」
「以上だ」
「では、返そうか」
「あぁ」
「…え?俺、質問してないんだけど──」
田原は無視される。
「えっ?ねぇ、ちょっと?」
あれ?、つーか田原ってだれだっけ。
「おい!なんでやねん!」
「いざ、帰還!」
「あぁ、そうそう、ラフォーレティーナくん。君の転移の呪い、それ多分一生解けないから。私が解こうとしたけど無理だったし」
「えええっええ!?」
ぱぁぁぁっと、視界を白が包み込み──
◇
「うっ、いてて」
「痛いか?いや、痛いわ」
「だよな」
転移には謎の負荷がかかる。万人共通でね。
「お」
目の前にはリリーと、キティがいた。
「すまんすまん。どうだった?」
「どうだったっ…て…あんたたち、もう…」
「心配させやがって…馬鹿」
キティは泣く。そして、抱きつく。
「あ、ごめ、ごめん…」
なんか、申し訳ない。
「す、すまん」
田原も謝ってやんの。
「あ、でも、リリー、俺、車を造れるようになったぜ」
「本当?」
「あぁ」
任された仕事はキチッとするんでね。
万物創造
「作れた!」
そこには、黒くて大きい、タイヤのついたつやつやした機械が。
「うわー、本物じゃん!乗ろうぜ!」
「おう、これからはこれで移動だぜ」
俺達は車を入手した。
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