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森を出て世界へ
28:門出
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「さて、と。忘れ物はないか?」
澄み切った青空の下、俺たちは過ごしたアジトの前に並んでいる。
アジトはこのまま残しておいていいそうだ。むしろブルーとしては、寿命が人間族と違って非常に長いので想い出になるから残してほしいと頼まれたので。まぁエリィはわからんが、俺は最終的に不老不死になるつもりだけどな。
荷物は食料を含めてほぼ俺のアイテムボックスに入れてある。エリィのマジックバックには素材などを中心にして、旅先で換金などを行い旅費に充てるつもりだ。それに街に入るのにはお金も必要だろうし、冒険者の登録でも必要になるだろう。前世でもそんな話を聞いたことがある。
「師匠! バッチリです!」
「僕も大丈夫ー!」
2人が、片手の肘を曲げ手を水平にしたままおでこに当てて、問題ないことをアピールしている。
俺はアジトに向かって頭を下げた。
「お世話になりました!」
「「お世話になりました!!」」
ただなんとなくだが、やはり2年以上過ごした家を離れる時にはお礼を言いたくなった。2人も俺と一緒に頭を下げて、精一杯の感謝を家に捧げてくれたのだろう。
ここで過ごした楽しい楽しい修行の思い出が蘇る。
さてと、このまま森を抜けていくのもいいんだが、さっきからこっちの様子を伺っている集団がいるのに気付いていた。敵意も悪意もないし、むしろ頭を下げるまで邪魔をしないように気配を鎮めててくれた様子も見えるので、敵ではないだろう。
ずっと藪の中で待機させるのも申し訳ないので、こっちから声をかかる事にした。
「それで、君達は誰かな?」
精一杯の笑顔と作り声で、こっちも敵ではないアピールをする。ブルーとエリィが俺の顔を見て若干引いてる気がするが構うもんか。
初めて会う人にはちゃんと印象良くしようと考えてるだけだ。
俺が声をかけると、動揺したかのようなリアクションが入った。そしてすぐに両手を上げた騎士のような人間が5名ほど現れる。
「すまない、覗くつもりはなかったんだが……こちらに敵意はない」
一番前を歩くのは金髪美人の女性、年齢は若く見える。後ろの騎士は年齢がまばらだが、雰囲気からも鍛えてるのがよくわかる集団だ。装着している鎧から、どこかの騎士団のような出立ちを醸し出している。
エリィもブルーもその人間達には気付いていたらしく、ちゃんと魔法布衣をしながら騎士達を見つめていた。
「そうか。んで俺達を覗いて何かようか?」
「先日ここで大きな爆発音などがあったと聞いてな。一応確認をしに来たんだ。ここには水龍様も眠っているので、もし機嫌でも損ねたら大変な事になると思ってな」
「あー……」
間違いなく先日のお手玉だろう。デカくなりすぎてあらぬ方向に飛んだファイアボールを全部俺が撃ち落としていたっけな。その時の爆発音が近隣に届いていたのだろう。
その原因の一つに水龍であるブルーがいるんだが……本人も何食わぬ顔だし、何も言わなくていいか。
「それは俺たちだな。迷惑をかけていたなら謝る。ただ、もう俺達もここを出て行こうと思っているし、水龍の許可もあったから大丈夫だ」
「……!? 水龍様に会ったのか!?」
あ、やばい。余計な事を言わなきゃよかったな。背後に控えていた騎士達からも動揺の声が上がっている。どうやらここの水龍は本当に伝説上の扱いになっていて、伝承以外で目撃されたことはないらしい。
どんな姿だったとかどんな声だったかなど、興奮した様子で聞いてくる。そんな姿を見たブルーが、俺の服を引っ張って目線を飛ばしてきた。どうやら先日ブルーが分体を出していたので、それを呼び寄せるらしい。
「ブルー、頼めるか」
「ん」
ブルーがトコトコと湖の方へと向かって行く。騎士団もその姿を見つめていると、ブルーが湖のほとりで両手を挙げた。
「いでよ水龍ー!」
ゴゴゴゴと、音と共に湖から水龍が現れる。白目を剥き身体は最大にしてあり、俺達を見ながら口を開いた。
「我が眠りを覚ましたのは貴公らか」
「ん。我らは旅に出る。世話になったな」
「左様か。貴公らと別れは惜しいが無事を祈る」
「ん。もう帰っていいよ」
「さらばだ」
やってきた時と同じように今度は湖の中へと沈んでいく。水龍が現れた瞬間は騎士団全員がパニックになるほど驚いていたが、さらにブルーの言葉使いを聞いて顔を青くしていた。
そしてそのまま消えて行く姿を見ると、今度は空いた口が塞がらなかった。
「ん。もう大丈夫」
「よしよし、いい子だ。んで、騎士さん達の要件がもう終わりなら俺達は出たいんだが?」
その言葉に、金髪美人が我に帰る。
「あ、あぁ。すまない、それともう一つ聞きたいんだが、数ヶ月前にここに盗賊団がやってきたりしなかったか?」
「あぁ……」
すっかり忘れていたが、そんな奴らもいたなぁ。確か最終的に全員首を刈って氷漬けにして森の入り口に放置してたっけ。
いつの間にか無くなっていたから野生の動物にでも食われたかと思ってたが、どうやら彼らが回収したらしい。
金髪美人曰く、そいつらはB級賞金首な上に、いつも逃げられてて困っていた、と。だからこの森に逃げられた時も水龍の影響も考えて捜索を辞めていたそうだ。しかしある日念のため近くも見回りしていると首が乗っていてびっくりしたらしく、本当に水龍の怒りじゃないかと心配してたそうだ。
「君達が退治してくれていたんだね。本当にありがとう」
「大したことじゃない」
「そこで何だが、ここで会ったのも何かの縁だ。この地域を治めている領主が盗賊退治のお礼を言いたいと言っている。本当は水龍様に言いたかったが……起こすのも悪いしね。ぜひ君達に来てほしいのだがどうだろうか」
これは悩むな。盗賊から手に入れた情報は、確かこの地域は人間至上主義が浸透しているはずだ。トラウマを持ったエリィをわざわざ敵地に連れて行きたくはない。
どうしたもんかと悩んでいると、エリィが一歩前へと出た。
「申し出は嬉しいのですが、私は亜人です」
そう言うと髪をかき分け耳を見せた。人間族より長い耳は、亜人である証拠だ。その耳を見た金髪美人は一度目を丸くすると、すぐに目を下に伏せ言葉をこぼした。
「亜人種の方には、この国は生きるのに辛いと思います。本当に、申し訳ありません……」
驚いた。てっきり人間至上主義とは国民全員かと思っていたが、そんな事はないらしい。話を聞いて行くと、この国は善政を敷き誰彼構わず受け入れ続けてきていたが、数百年前の大侵攻によって王の妻と子供が殺されたらしい。
その時に、魔族と一緒に一部の獣人族が城へのルートを手引きしたのが発覚し国王が激怒。魔族領との大橋を破壊し、獣人族も締め出そうとした。
その時に今の人間至上主義を掲げる『聖人教会』に目をつけられ、今でもその名残が残っているらしい。
しかし代々国王が変わり今ではそんな差別意識は無くなっているが、聖人教会の影響力が強すぎるためずっと放置しているそうだ。
「なるほどね」
「私が案内しようとしている街の領主、フリード様は差別致しません。むしろ聖人教会から領民を守っており、フリード様が治めている地には亜人種もいます」
話を聞く限り、フリードとやらは領民からも人気があり亜人差別もしていない。そして俺達にお礼を言いたいと申し出てくれているぐらいだ。悪いようにはされないだろう。
念のため警戒しておくとして、あとはエリィがどうするかだ。
目線をエリィに送ると、力強く頷いた。前にきた盗賊団相手にトラウマを克服しようと頑張っていたが、それでもまだ胸には何か残っているのだろう。
そのもやもやを払拭するために頷き、街へ向かうと心を決めたみたいだ。
「わかりました。一緒に向かわせてください」
「……! ありがとうございます。私の名にかけて、不都合が起きないように致します」
こうして俺たちは森を出て、街へ向かうこととなった。
澄み切った青空の下、俺たちは過ごしたアジトの前に並んでいる。
アジトはこのまま残しておいていいそうだ。むしろブルーとしては、寿命が人間族と違って非常に長いので想い出になるから残してほしいと頼まれたので。まぁエリィはわからんが、俺は最終的に不老不死になるつもりだけどな。
荷物は食料を含めてほぼ俺のアイテムボックスに入れてある。エリィのマジックバックには素材などを中心にして、旅先で換金などを行い旅費に充てるつもりだ。それに街に入るのにはお金も必要だろうし、冒険者の登録でも必要になるだろう。前世でもそんな話を聞いたことがある。
「師匠! バッチリです!」
「僕も大丈夫ー!」
2人が、片手の肘を曲げ手を水平にしたままおでこに当てて、問題ないことをアピールしている。
俺はアジトに向かって頭を下げた。
「お世話になりました!」
「「お世話になりました!!」」
ただなんとなくだが、やはり2年以上過ごした家を離れる時にはお礼を言いたくなった。2人も俺と一緒に頭を下げて、精一杯の感謝を家に捧げてくれたのだろう。
ここで過ごした楽しい楽しい修行の思い出が蘇る。
さてと、このまま森を抜けていくのもいいんだが、さっきからこっちの様子を伺っている集団がいるのに気付いていた。敵意も悪意もないし、むしろ頭を下げるまで邪魔をしないように気配を鎮めててくれた様子も見えるので、敵ではないだろう。
ずっと藪の中で待機させるのも申し訳ないので、こっちから声をかかる事にした。
「それで、君達は誰かな?」
精一杯の笑顔と作り声で、こっちも敵ではないアピールをする。ブルーとエリィが俺の顔を見て若干引いてる気がするが構うもんか。
初めて会う人にはちゃんと印象良くしようと考えてるだけだ。
俺が声をかけると、動揺したかのようなリアクションが入った。そしてすぐに両手を上げた騎士のような人間が5名ほど現れる。
「すまない、覗くつもりはなかったんだが……こちらに敵意はない」
一番前を歩くのは金髪美人の女性、年齢は若く見える。後ろの騎士は年齢がまばらだが、雰囲気からも鍛えてるのがよくわかる集団だ。装着している鎧から、どこかの騎士団のような出立ちを醸し出している。
エリィもブルーもその人間達には気付いていたらしく、ちゃんと魔法布衣をしながら騎士達を見つめていた。
「そうか。んで俺達を覗いて何かようか?」
「先日ここで大きな爆発音などがあったと聞いてな。一応確認をしに来たんだ。ここには水龍様も眠っているので、もし機嫌でも損ねたら大変な事になると思ってな」
「あー……」
間違いなく先日のお手玉だろう。デカくなりすぎてあらぬ方向に飛んだファイアボールを全部俺が撃ち落としていたっけな。その時の爆発音が近隣に届いていたのだろう。
その原因の一つに水龍であるブルーがいるんだが……本人も何食わぬ顔だし、何も言わなくていいか。
「それは俺たちだな。迷惑をかけていたなら謝る。ただ、もう俺達もここを出て行こうと思っているし、水龍の許可もあったから大丈夫だ」
「……!? 水龍様に会ったのか!?」
あ、やばい。余計な事を言わなきゃよかったな。背後に控えていた騎士達からも動揺の声が上がっている。どうやらここの水龍は本当に伝説上の扱いになっていて、伝承以外で目撃されたことはないらしい。
どんな姿だったとかどんな声だったかなど、興奮した様子で聞いてくる。そんな姿を見たブルーが、俺の服を引っ張って目線を飛ばしてきた。どうやら先日ブルーが分体を出していたので、それを呼び寄せるらしい。
「ブルー、頼めるか」
「ん」
ブルーがトコトコと湖の方へと向かって行く。騎士団もその姿を見つめていると、ブルーが湖のほとりで両手を挙げた。
「いでよ水龍ー!」
ゴゴゴゴと、音と共に湖から水龍が現れる。白目を剥き身体は最大にしてあり、俺達を見ながら口を開いた。
「我が眠りを覚ましたのは貴公らか」
「ん。我らは旅に出る。世話になったな」
「左様か。貴公らと別れは惜しいが無事を祈る」
「ん。もう帰っていいよ」
「さらばだ」
やってきた時と同じように今度は湖の中へと沈んでいく。水龍が現れた瞬間は騎士団全員がパニックになるほど驚いていたが、さらにブルーの言葉使いを聞いて顔を青くしていた。
そしてそのまま消えて行く姿を見ると、今度は空いた口が塞がらなかった。
「ん。もう大丈夫」
「よしよし、いい子だ。んで、騎士さん達の要件がもう終わりなら俺達は出たいんだが?」
その言葉に、金髪美人が我に帰る。
「あ、あぁ。すまない、それともう一つ聞きたいんだが、数ヶ月前にここに盗賊団がやってきたりしなかったか?」
「あぁ……」
すっかり忘れていたが、そんな奴らもいたなぁ。確か最終的に全員首を刈って氷漬けにして森の入り口に放置してたっけ。
いつの間にか無くなっていたから野生の動物にでも食われたかと思ってたが、どうやら彼らが回収したらしい。
金髪美人曰く、そいつらはB級賞金首な上に、いつも逃げられてて困っていた、と。だからこの森に逃げられた時も水龍の影響も考えて捜索を辞めていたそうだ。しかしある日念のため近くも見回りしていると首が乗っていてびっくりしたらしく、本当に水龍の怒りじゃないかと心配してたそうだ。
「君達が退治してくれていたんだね。本当にありがとう」
「大したことじゃない」
「そこで何だが、ここで会ったのも何かの縁だ。この地域を治めている領主が盗賊退治のお礼を言いたいと言っている。本当は水龍様に言いたかったが……起こすのも悪いしね。ぜひ君達に来てほしいのだがどうだろうか」
これは悩むな。盗賊から手に入れた情報は、確かこの地域は人間至上主義が浸透しているはずだ。トラウマを持ったエリィをわざわざ敵地に連れて行きたくはない。
どうしたもんかと悩んでいると、エリィが一歩前へと出た。
「申し出は嬉しいのですが、私は亜人です」
そう言うと髪をかき分け耳を見せた。人間族より長い耳は、亜人である証拠だ。その耳を見た金髪美人は一度目を丸くすると、すぐに目を下に伏せ言葉をこぼした。
「亜人種の方には、この国は生きるのに辛いと思います。本当に、申し訳ありません……」
驚いた。てっきり人間至上主義とは国民全員かと思っていたが、そんな事はないらしい。話を聞いて行くと、この国は善政を敷き誰彼構わず受け入れ続けてきていたが、数百年前の大侵攻によって王の妻と子供が殺されたらしい。
その時に、魔族と一緒に一部の獣人族が城へのルートを手引きしたのが発覚し国王が激怒。魔族領との大橋を破壊し、獣人族も締め出そうとした。
その時に今の人間至上主義を掲げる『聖人教会』に目をつけられ、今でもその名残が残っているらしい。
しかし代々国王が変わり今ではそんな差別意識は無くなっているが、聖人教会の影響力が強すぎるためずっと放置しているそうだ。
「なるほどね」
「私が案内しようとしている街の領主、フリード様は差別致しません。むしろ聖人教会から領民を守っており、フリード様が治めている地には亜人種もいます」
話を聞く限り、フリードとやらは領民からも人気があり亜人差別もしていない。そして俺達にお礼を言いたいと申し出てくれているぐらいだ。悪いようにはされないだろう。
念のため警戒しておくとして、あとはエリィがどうするかだ。
目線をエリィに送ると、力強く頷いた。前にきた盗賊団相手にトラウマを克服しようと頑張っていたが、それでもまだ胸には何か残っているのだろう。
そのもやもやを払拭するために頷き、街へ向かうと心を決めたみたいだ。
「わかりました。一緒に向かわせてください」
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