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番外編
番外編最終話:自分で作ったSSSランクパーティを追放されたが、俺は自分の幸せを見つけ出しこの手につかんだ。
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王国の奥地。
人里離れた場所にある街。
今日はここの教会で結婚式が行われようとしていた。
新郎、新婦共に肉親なし。
しかし街からも好かれている2人の結婚式には、大勢の参列者が集まっている。
中には久々に会う人もいるらしく、最初からワイワイと和やかな雰囲気が流れていた。
ケイドは椅子に座って貧乏ゆすりをしている。
これからリムの結婚式だ。
当日までリムのドレス姿をお預けしていたので早く見たいのだろう。
腕を組み、ひたすらキョロキョロしながら落ち着かない。
目線の先にはドアがある。
男子禁制。おばちゃん達にケイドは追い出された。
今頃ドレスを着て化粧をし、髪もセットしているのだろう。
少し妄想するだけでもケイドの頬が緩む。
(……いかんいかん。これでは渋くてカッコいい大人が台無しーー)
「ケイドー! 見て見て!」
ドアが勢いよく開くと、メイクアップされたリムが出てきた。
頬には薄くチーク。
美しい緑髪は後ろで纏めている。
成長した身体に沿った純白のドレスが眩しいほどだ。
ケイドが身を粉にしてシルクの糸を魔物から取ってきただけはある。
王都まで行き、一番腕のいい裁縫屋に土下座した事も思い出す。
リムのサイズにぴったりの、最高のドレスだ。
ケイドは目の前にいるリムを凝視し続けた。
その視線に最初はポーズなどを決めて答えていたリムだが、あまりにも喋らないケイドにほっぺを膨らませる。
女の子は反応が欲しいものだ。
目の前で手をひらひらされて、ようやくケイドが意識を取り戻した。
「かっ……かっ……」
「へっへーん!どう?どう?」
「可愛い!!」
勢いのまま抱きしめようとするケイドに待ったがかかった。
一緒に着付けをしたおばちゃん達である。
せっかくセットしたのが崩れたらどうするんだと小言までもらった。
「いやだってよぉ……天使、いや女神だぜ?女神がいるんだよ!」
「わかったから落ち着きなさい。いいかい?式が終わるまでは抱きつき禁止だよ!」
おばちゃん達の剣幕に負けたケイドがしょんぼりした顔を見せる。
そんなケイドをリムが慰めると、少し元気が出たようだ。
もうすぐ挙式が始まる。
ケイド達は呼ばれるまで控え室で待っていた。
そこに来客が現れた。
その人物は黒と赤のドレスに身を包み、非常に高貴な雰囲気を纏わせている。
部屋に入ると丁寧なお辞儀をした。
「ケイド様、リムちゃん。ご結婚おめでとうございますわ」
「おー!サラじゃないか!久しぶりだな」
サラ・ワードクリフ。
現在は国王として国を治めている。
さらには魔族の王とも停戦を結び、両国の発展にまで貢献中だ。
サラはドレス姿のリムを見て微笑む。
ケイドと結婚する相手をしっかりと確認しているようだ。
英雄ケイド。サラの中ではずっと憧れた存在。
リムの美貌にもサラは負けていない。
国中からサラには毎日求婚願いが届いてるほどだ。
それを全て断り、後継を育てる事に注力し続けている。
「リムちゃん。ケイド様と幸せにね?」
「はい、サラ国王様。これからもよろしくお願いします」
リムが丁寧なお辞儀をする。
スタンピート事件から既に5年、リムも大人になった。
もう幼女体型になる事は出来ないが、心身共に成長している。
「しかし……いいのか?もう俺は45だぜ?」
「ふふっ。ケイド様は変わらずお若いじゃないですか」
「そ、そうか?サラに言われると自信つくなぁ」
しばらくの間、3人で雑談し続ける。
最近の国政の話から、美味しかった料理の話など。
途中サラが冗談っぽくケイドに一夫多妻を提案した時には顔が赤くなっていた。
楽しい時間を過ごしていると、もう一度ドアがノックされる。
「結婚式の主役はここにいるのか?」
低音で響くような声。
ケイドもリムも聞いたことがある。
だがその感覚には嫌な予感しかしない。
声のした方を全員が注目している。
「ま、まさか……」
「う……そ……」
2人の目が丸くなる。
そこに現れたのは、いつぞやの魔王。
始祖の魔王として人間から恐れられ、あの塔でリムに殺されたはずーー
普段の2人ならすぐに戦闘態勢に移行しただろう。
魔王の重圧はかなり重い。
しかし2人は困惑の方が強かった。
何故なら、魔王はケイドにも負けないほど綺麗な白いタキシードで現れたのだ。
部屋に入った魔王が手に持った花束をケイドに渡してきた。
何が何だかわからないままケイドもそれを受け取る。
「終焉の魔王が結婚とは……中々面白いものだな」
「そう?ケイド様と一緒になれるなら誰でも幸せになるわよ」
魔王の言葉にサラが言葉を返す。
2人は何度も顔を合わせてる間柄だ。
今回、魔王はリムとケイドが結婚する話をサラから聞き、冷やかしも兼ねてここまでやってきた。
「魔王……」
「おう。まぁあの時は水に流してやろう。今は純粋に祝福をな」
魔王がウィンクをしながらケイドに口を開く。
あの塔ではわからなかったが、かなりフランクな性格をしているらしい。
サラとはかなり仲良く話している。
「ケイド様、リム様。準備が出来ましたので、こちらにお願いします」
ドアが開いて声をかけられた。
ここからが本番だ。
ケイドの顔に緊張が走る。
冷やかすようにサラと魔王が出て行った。
結婚式。
ケイドが緊張したまま神父の前まで進む。
少し遅れてリムが現れた。
頭には白いベールを乗せ、着付けをしてくれたおばちゃんとバージンロードを歩く。
一歩ずつ。足を出して、残った足を前に合わせる。一歩ずつ。
ケイドはそれを見ながら目頭が熱くなっていた。
道の途中でリムを譲り受け、一緒にゆっくりと神父の前に向かう。
一歩踏み出す旅に思い出が蘇る。
たった数歩の距離。
2人は無言で、ゆっくりと歩き続けた。
神父の前に到着すると、誓いの言葉を交わす。
これから夫婦となる2人。
一緒に力を合わせて共に過ごす誓い。
その後ケイドから指輪を渡す。
これも少し遠出した火山の火口路でしか取れない宝石を使っている。
エメラルドのような深い緑が輝く指輪。
リムの指にぴったりのサイズだ。
「それでは、誓いの口づけをお願いします」
ケイドがベールを上げ、リムを見る。
恥ずかしいのか少し顔が赤い。
目を見つめ一度頷くと、ゆっくりと目を閉じた。
◇
『おい聞いたか?あの噂』
『ん?ザブラ以来のSSSランク冒険者が誕生したの話か?』
『そうそう!しかも夫婦共にSSSランクらしいぞ』
『ひぇー。そらよっぽど恐ろしい夫婦だろうな』
『嫁さんは恐ろしくべっぴん。旦那はおっさんの美女と野獣だ』
『すげぇな。世の中には色んな人間がいるもんだなぁ』
今まで色々あった。
色々ありすぎた。
平凡な人生は俺にこなかった。
育てる喜びを知り、裏切られる悲しさを知り。
人を好きになる感情を知り、幸せを知った。
俺は自分の幸せなんてあんまり考えてこなかった。
だが、俺を必要としてくれる人がいる。
俺を好きだと言ってくれる人がいる。
だから、俺はそいつらに応えたい。
自分の全てをかけて、俺は家族を守っていこう。
「俺の名前はケイドだ。…………かっこいいだろ?」
fin
人里離れた場所にある街。
今日はここの教会で結婚式が行われようとしていた。
新郎、新婦共に肉親なし。
しかし街からも好かれている2人の結婚式には、大勢の参列者が集まっている。
中には久々に会う人もいるらしく、最初からワイワイと和やかな雰囲気が流れていた。
ケイドは椅子に座って貧乏ゆすりをしている。
これからリムの結婚式だ。
当日までリムのドレス姿をお預けしていたので早く見たいのだろう。
腕を組み、ひたすらキョロキョロしながら落ち着かない。
目線の先にはドアがある。
男子禁制。おばちゃん達にケイドは追い出された。
今頃ドレスを着て化粧をし、髪もセットしているのだろう。
少し妄想するだけでもケイドの頬が緩む。
(……いかんいかん。これでは渋くてカッコいい大人が台無しーー)
「ケイドー! 見て見て!」
ドアが勢いよく開くと、メイクアップされたリムが出てきた。
頬には薄くチーク。
美しい緑髪は後ろで纏めている。
成長した身体に沿った純白のドレスが眩しいほどだ。
ケイドが身を粉にしてシルクの糸を魔物から取ってきただけはある。
王都まで行き、一番腕のいい裁縫屋に土下座した事も思い出す。
リムのサイズにぴったりの、最高のドレスだ。
ケイドは目の前にいるリムを凝視し続けた。
その視線に最初はポーズなどを決めて答えていたリムだが、あまりにも喋らないケイドにほっぺを膨らませる。
女の子は反応が欲しいものだ。
目の前で手をひらひらされて、ようやくケイドが意識を取り戻した。
「かっ……かっ……」
「へっへーん!どう?どう?」
「可愛い!!」
勢いのまま抱きしめようとするケイドに待ったがかかった。
一緒に着付けをしたおばちゃん達である。
せっかくセットしたのが崩れたらどうするんだと小言までもらった。
「いやだってよぉ……天使、いや女神だぜ?女神がいるんだよ!」
「わかったから落ち着きなさい。いいかい?式が終わるまでは抱きつき禁止だよ!」
おばちゃん達の剣幕に負けたケイドがしょんぼりした顔を見せる。
そんなケイドをリムが慰めると、少し元気が出たようだ。
もうすぐ挙式が始まる。
ケイド達は呼ばれるまで控え室で待っていた。
そこに来客が現れた。
その人物は黒と赤のドレスに身を包み、非常に高貴な雰囲気を纏わせている。
部屋に入ると丁寧なお辞儀をした。
「ケイド様、リムちゃん。ご結婚おめでとうございますわ」
「おー!サラじゃないか!久しぶりだな」
サラ・ワードクリフ。
現在は国王として国を治めている。
さらには魔族の王とも停戦を結び、両国の発展にまで貢献中だ。
サラはドレス姿のリムを見て微笑む。
ケイドと結婚する相手をしっかりと確認しているようだ。
英雄ケイド。サラの中ではずっと憧れた存在。
リムの美貌にもサラは負けていない。
国中からサラには毎日求婚願いが届いてるほどだ。
それを全て断り、後継を育てる事に注力し続けている。
「リムちゃん。ケイド様と幸せにね?」
「はい、サラ国王様。これからもよろしくお願いします」
リムが丁寧なお辞儀をする。
スタンピート事件から既に5年、リムも大人になった。
もう幼女体型になる事は出来ないが、心身共に成長している。
「しかし……いいのか?もう俺は45だぜ?」
「ふふっ。ケイド様は変わらずお若いじゃないですか」
「そ、そうか?サラに言われると自信つくなぁ」
しばらくの間、3人で雑談し続ける。
最近の国政の話から、美味しかった料理の話など。
途中サラが冗談っぽくケイドに一夫多妻を提案した時には顔が赤くなっていた。
楽しい時間を過ごしていると、もう一度ドアがノックされる。
「結婚式の主役はここにいるのか?」
低音で響くような声。
ケイドもリムも聞いたことがある。
だがその感覚には嫌な予感しかしない。
声のした方を全員が注目している。
「ま、まさか……」
「う……そ……」
2人の目が丸くなる。
そこに現れたのは、いつぞやの魔王。
始祖の魔王として人間から恐れられ、あの塔でリムに殺されたはずーー
普段の2人ならすぐに戦闘態勢に移行しただろう。
魔王の重圧はかなり重い。
しかし2人は困惑の方が強かった。
何故なら、魔王はケイドにも負けないほど綺麗な白いタキシードで現れたのだ。
部屋に入った魔王が手に持った花束をケイドに渡してきた。
何が何だかわからないままケイドもそれを受け取る。
「終焉の魔王が結婚とは……中々面白いものだな」
「そう?ケイド様と一緒になれるなら誰でも幸せになるわよ」
魔王の言葉にサラが言葉を返す。
2人は何度も顔を合わせてる間柄だ。
今回、魔王はリムとケイドが結婚する話をサラから聞き、冷やかしも兼ねてここまでやってきた。
「魔王……」
「おう。まぁあの時は水に流してやろう。今は純粋に祝福をな」
魔王がウィンクをしながらケイドに口を開く。
あの塔ではわからなかったが、かなりフランクな性格をしているらしい。
サラとはかなり仲良く話している。
「ケイド様、リム様。準備が出来ましたので、こちらにお願いします」
ドアが開いて声をかけられた。
ここからが本番だ。
ケイドの顔に緊張が走る。
冷やかすようにサラと魔王が出て行った。
結婚式。
ケイドが緊張したまま神父の前まで進む。
少し遅れてリムが現れた。
頭には白いベールを乗せ、着付けをしてくれたおばちゃんとバージンロードを歩く。
一歩ずつ。足を出して、残った足を前に合わせる。一歩ずつ。
ケイドはそれを見ながら目頭が熱くなっていた。
道の途中でリムを譲り受け、一緒にゆっくりと神父の前に向かう。
一歩踏み出す旅に思い出が蘇る。
たった数歩の距離。
2人は無言で、ゆっくりと歩き続けた。
神父の前に到着すると、誓いの言葉を交わす。
これから夫婦となる2人。
一緒に力を合わせて共に過ごす誓い。
その後ケイドから指輪を渡す。
これも少し遠出した火山の火口路でしか取れない宝石を使っている。
エメラルドのような深い緑が輝く指輪。
リムの指にぴったりのサイズだ。
「それでは、誓いの口づけをお願いします」
ケイドがベールを上げ、リムを見る。
恥ずかしいのか少し顔が赤い。
目を見つめ一度頷くと、ゆっくりと目を閉じた。
◇
『おい聞いたか?あの噂』
『ん?ザブラ以来のSSSランク冒険者が誕生したの話か?』
『そうそう!しかも夫婦共にSSSランクらしいぞ』
『ひぇー。そらよっぽど恐ろしい夫婦だろうな』
『嫁さんは恐ろしくべっぴん。旦那はおっさんの美女と野獣だ』
『すげぇな。世の中には色んな人間がいるもんだなぁ』
今まで色々あった。
色々ありすぎた。
平凡な人生は俺にこなかった。
育てる喜びを知り、裏切られる悲しさを知り。
人を好きになる感情を知り、幸せを知った。
俺は自分の幸せなんてあんまり考えてこなかった。
だが、俺を必要としてくれる人がいる。
俺を好きだと言ってくれる人がいる。
だから、俺はそいつらに応えたい。
自分の全てをかけて、俺は家族を守っていこう。
「俺の名前はケイドだ。…………かっこいいだろ?」
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