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短編集

不気味な夢

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最近不気味な夢を見る。
今日見た夢の内容は、不気味な白いモノがナイフを持って血塗れの肉塊を
何度も刺してそれを食べている夢。
その血塗れの肉塊は人間で、僕の方に顔を向けて笑っていた。
あまりにも不気味な夢でブルーは目を覚ます。

「はぁ…はぁ…」

息が荒い。心臓がバクバクとしている。こんな夢ばかりで寝られず、
ブルーは飲み物を飲みに部屋から出て、階段を降りて行く。
電気を付けて、冷蔵庫を開ける。
牛乳にココアを入れて電子レンジで
あっためてココアミルクが出来上がるとソファに座り、
リモコンでテレビを付けた。
しばらくそのテレビを見ているとウトウトと眠くなってきた。
ブルーはそのまま眠ってしまった。

「んん……あれ…?」

気がつくと電気が消えていた。
テレビの方を見ると画面は真っ黒で白い何かが立っていた。
ボソボソと喋り声が聞こえる。
恐怖で動けないでいると、その白いモノが少しずつ近付いてきて
話し声も大きくなっていく。

「ブルー…コッチニ、オイデ」

耳元で囁かれる。

「うわあああ!?」

ガバッと体を起き上がらせ目が覚める。
場所は自分の部屋のベッドで、
あれも夢だったのかとブルーは息を吐く。

パジャマから服に着替えて朝ごはんを作る。
父に朝食を用意し、自分の分のごはんを持って席に着く。
いただきますと言うとごはんを口に運び、食べていく。

朝食を食べ終わり、学校に行く準備をしてブルーは
行ってきますと声をかけて外に出た。


***


「ねぇ」

学校に着いて授業を受けていると後ろから声をかけられた。

授業中だが、ブルーは気になり後ろを振り向くと
真っ赤に血で染まった顔が大きい口でニヤリとして笑っていた。

「ネェ、ブルー・・・早クコッチニオイデヨ」

気がつくと、周りにいた人がいなくなり、ブルー1人になっていた。
外は不気味なほど真っ暗で何も見えない。

(これは夢・・・?ボクは授業中に眠ってしまったのか・・・?)

誰か人がいないか廊下を出て探そうとした時、
廊下の奥から白い人の形をした何かがこっちに向かって近づいてくる。

「っ!!」

ブルーは走って逃げるが、前からも白い何かが近づいてくる。
すぐ近くにあった教室に入ると、隠れられる場所を探す。
ロッカーが目に止まり、中に入る。
息を殺してジッとしているとガラガラと教室の扉を開ける音が聞こえる。
白い何かが入ってきたのだ。
ブルーを探して周りを見ている。
白い何かはしばらくして教室から出ていくと
ブルーはそっとロッカーから出ようとした瞬間、後ろから両肩を掴まれた。

「見ツケタ」

白い何かはニヤリと笑ってブルーを抱きしめるとそのまま
暗闇に引き込んだ。

「ズット一緒ダヨ、ブルー・・・」

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