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「グレース嬢、少し良いかな。」
騒ぎを収拾したアレックス王太子殿下が、グレースに声を掛けた。
リシャールとイザベルは既に退席させられていた。イザベルが泣くばかりで手に負えなかった。
「はい、勿論でございます、アレックス王太子殿下。」
「はは、そう改まらないで。君も心配だろう?話しておきたいことがあるから、君も一緒に残ってくれないか。」
アレックス殿下は、そう言いながらロバートに目配せをした。
「殿下の御心のままに。」
ロバートも深々と礼をして答えた。
「はあ~、まずはお疲れ。大変だったね。毎回毎回、なんなのだろうね、あのご令嬢。」
「お心遣い痛み入ります。私もあの方のお考えになる事は、さっぱり理解が出来かねます。」
「だろうね、解るよ。」
アレックス殿下が真から気の毒そうにグレースを見る視線が痛い。恥ずかしい。
「殿下、先程からあの方を令嬢とお呼びなのは?」
グレースが先から思っていた疑問を口にする。令嬢とは未婚の子女に対する呼称である。
「だって彼女、妾だろう?」
真逆、いやいやそれは、と否定しようとするグレースを、ロバートがやんわり制した。
「グレース、殿下の仰る通りだよ。彼等は婚姻関係にはないんだ。」
「え?真逆。」
「山猿、いや、イザベル嬢は侯爵令息とは未だ内縁関係にある。」
ロバートのしれっと山猿発言に、アレックス殿下がウケる。あははと声を立ててからも、笑いが治まらないらしく、はあはあヒイヒイ五月蝿い。近衛騎士も引いている。
それをまるっと放っておけるグレースは、殿下の為人を学園時代から知っているが為である。
「私と離縁したのは数ヶ月も前よ?」
殿下の御前ではあるが、まだヒイヒイ言っているので良いだろう。グレースはロバートに尋ねた。
「どうやらすんなり婚姻出来る様でも無いらしい。今日の事で更に遠退いただろう。」
「それは何故?」
「侯爵家の一族が反対したらしい。彼女では家の恥になると。」
侯爵家には王都に近い領地があり、領地経営は代々血縁者を代官として任せていた。その領地を守る傘下の貴族家から反対を受けていると云うのだろうか。
「彼女が次期侯爵の妻となる未来は無い。リシャール殿は後々新たに婚姻を結んで妻を得るだろうが、それはあの山猿令嬢ではない。」
ロバートの二度目のしれっと発言。そこで殿下が大きく吹いた。ぶほっと五月蝿い。
「では彼女は?」
「妾のままだよ。それだっていつまで続くか。大人しくしていれば良いものを、君なら分かるだろう。リシャール殿はああ云うのが心底苦手なのだと。」
リシャールは面倒事を嫌う。特に人との揉め事は苦手とする。手から余るのだ。幼い頃から面倒な物事は家令と執事が片付けてくれたから、彼はおっとりのんびり、気さくで朗らかな人柄に成長出来たのだろう。
「まあ。」
グレースはなんと言って良いのか分からなくなった。あの侯爵家はイザベルに纏わる揉め事から逃れられないのか。次に嫁ぐご令嬢が心から憐れに思えた。
「はあ~、ああ失礼。彼女はそのうち放逐されるだろうよ。これで二度目だ、王城で騒ぎを起こすのは。全く豪胆な山猿令嬢だね、ふはっ」
涙を流していたらしいアレックス殿下がハンカチ片手に言えた内容は、やはり衝撃的な発言であった。ついでに自分もしれっと山猿発言をする。
「侯爵様もお気の毒に。」
「え?君、そんな程度で許せるのか?君こそ一番の被害者じゃないか。」
アレックス殿下は些か真顔に戻って尋ねた。
「彼女の存在は婚姻前から存じておりました。父と侯爵様との契約で私は嫁いだまでです。彼女の存在が婚姻に影を落とすのは覚悟の上でした。ですが、殿下。彼女を放逐するだなんて、そんな事は。だってお子がいらっしゃるのに。」
「流れたらしいよ。」
「え?」
衝撃発言の連続に、今度こそグレースは固まってしまった。
そう言えば、今日のイザベルの装いは子を宿す婦人のものでは無かった。行き成り背を押されてその後に腕を掴まれて、それからは騒ぎの只中に置かれてすっかり失念していたが、離縁から数ヶ月、お腹の子は本来であれば産み月に近い筈である。
お子が流れた?
そうだわ、あの方、確かに妊婦の体型では無かったわ。
「果たして本当に子は宿していたのかな?町医者など少しばかり金を掴ませれば、何とでも口裏は合わせるだろうよ。」
「え?」
「薬を与えられていたらしいね。かなり強いのを。それも十年間だ。学生の頃かららしいから、彼女はもう子を望めないのではないかな。」
「ああ、リシャール様、なんて事を。」
グレースは涙が出そうになる。自身も子を成せない身体であろうと傷付いた。子を身籠る事の出来ない婦人の気持ちなら良く解る。
それよりイザベルの懐妊が虚偽であるのだとしたら、侯爵家はどうするのだろう。
グレースは彼女の懐妊を理由に離縁したのだ。
「隣国にね。少々難ありな女性がいてね。彼女を侯爵令息に充てがう事になったんだ。彼女、悋気が激しいからね、イザベル嬢なんてあっという間に、」
そこで王太子殿下は眼前で掌を握って見せた。イザベルに未来はあるのだろうか。
「難ありの女性とは何方のことでしょうか。」
黙したまま話しに耳を傾けていたロバートが、そこで会話に加わった。
「第三王女だよ。ああ、こう言えば分かりやすいかな。阿婆擦れ王女だよ。」
「「...」」
ロバートとグレースは、二人揃って言葉を失った。
隣国の第三王女、その渾名も阿婆擦れ王女。この国にも名が知れている、奔放で傲慢な問題児王女である。
王太子がその仔細を説明する。
隣国第三王女は、学園生のうちから幾人も殿方を侍らせて、それらの大体と肉体関係を結んでいた。
婚約者があれば、そのご令嬢をとことん苛み追い詰める。中には疵を負わされたご令嬢までいたらしい。疵とは何か?女性の尊厳を奪うと言えば理解が出来よう。
それは学園を卒業してからも変わらず、寧ろ拍車が掛かって、護衛から近衛騎士から文官から、彼女に気に入られたら終いである。
とうとう有力な高位貴族の子息を手に入れたいと、その婚約者を殺めようとして殺め損ねた所で王家が動いた。これは放逐すべきであると。
そこに来てアレックス殿下は、問題児を引き取る此度の婚姻を持ち掛けたと言う。対価にどんな無理を通したのだろう。
「つい先日、内々に二人の顔合わせは済んでいる。王女はこの縁談を受け入れた。侯爵家?これは王命だからね、彼等の返答なんて必要ないよ。」
今日もアレックス殿下は爆弾発言ばかりを投下する。
リシャールは美丈夫だ。貴族らしい見目にスラリと上背がある。姫は一目で気に入った事だろう。
その姫がイザベルの存在に気付いたとしたなら。姫は纏わりつく小蝿など容易くはたき落とすだろう。
それはロバートが粗相をした手をはたき落としたのとは理由が違うのだ。
騒ぎを収拾したアレックス王太子殿下が、グレースに声を掛けた。
リシャールとイザベルは既に退席させられていた。イザベルが泣くばかりで手に負えなかった。
「はい、勿論でございます、アレックス王太子殿下。」
「はは、そう改まらないで。君も心配だろう?話しておきたいことがあるから、君も一緒に残ってくれないか。」
アレックス殿下は、そう言いながらロバートに目配せをした。
「殿下の御心のままに。」
ロバートも深々と礼をして答えた。
「はあ~、まずはお疲れ。大変だったね。毎回毎回、なんなのだろうね、あのご令嬢。」
「お心遣い痛み入ります。私もあの方のお考えになる事は、さっぱり理解が出来かねます。」
「だろうね、解るよ。」
アレックス殿下が真から気の毒そうにグレースを見る視線が痛い。恥ずかしい。
「殿下、先程からあの方を令嬢とお呼びなのは?」
グレースが先から思っていた疑問を口にする。令嬢とは未婚の子女に対する呼称である。
「だって彼女、妾だろう?」
真逆、いやいやそれは、と否定しようとするグレースを、ロバートがやんわり制した。
「グレース、殿下の仰る通りだよ。彼等は婚姻関係にはないんだ。」
「え?真逆。」
「山猿、いや、イザベル嬢は侯爵令息とは未だ内縁関係にある。」
ロバートのしれっと山猿発言に、アレックス殿下がウケる。あははと声を立ててからも、笑いが治まらないらしく、はあはあヒイヒイ五月蝿い。近衛騎士も引いている。
それをまるっと放っておけるグレースは、殿下の為人を学園時代から知っているが為である。
「私と離縁したのは数ヶ月も前よ?」
殿下の御前ではあるが、まだヒイヒイ言っているので良いだろう。グレースはロバートに尋ねた。
「どうやらすんなり婚姻出来る様でも無いらしい。今日の事で更に遠退いただろう。」
「それは何故?」
「侯爵家の一族が反対したらしい。彼女では家の恥になると。」
侯爵家には王都に近い領地があり、領地経営は代々血縁者を代官として任せていた。その領地を守る傘下の貴族家から反対を受けていると云うのだろうか。
「彼女が次期侯爵の妻となる未来は無い。リシャール殿は後々新たに婚姻を結んで妻を得るだろうが、それはあの山猿令嬢ではない。」
ロバートの二度目のしれっと発言。そこで殿下が大きく吹いた。ぶほっと五月蝿い。
「では彼女は?」
「妾のままだよ。それだっていつまで続くか。大人しくしていれば良いものを、君なら分かるだろう。リシャール殿はああ云うのが心底苦手なのだと。」
リシャールは面倒事を嫌う。特に人との揉め事は苦手とする。手から余るのだ。幼い頃から面倒な物事は家令と執事が片付けてくれたから、彼はおっとりのんびり、気さくで朗らかな人柄に成長出来たのだろう。
「まあ。」
グレースはなんと言って良いのか分からなくなった。あの侯爵家はイザベルに纏わる揉め事から逃れられないのか。次に嫁ぐご令嬢が心から憐れに思えた。
「はあ~、ああ失礼。彼女はそのうち放逐されるだろうよ。これで二度目だ、王城で騒ぎを起こすのは。全く豪胆な山猿令嬢だね、ふはっ」
涙を流していたらしいアレックス殿下がハンカチ片手に言えた内容は、やはり衝撃的な発言であった。ついでに自分もしれっと山猿発言をする。
「侯爵様もお気の毒に。」
「え?君、そんな程度で許せるのか?君こそ一番の被害者じゃないか。」
アレックス殿下は些か真顔に戻って尋ねた。
「彼女の存在は婚姻前から存じておりました。父と侯爵様との契約で私は嫁いだまでです。彼女の存在が婚姻に影を落とすのは覚悟の上でした。ですが、殿下。彼女を放逐するだなんて、そんな事は。だってお子がいらっしゃるのに。」
「流れたらしいよ。」
「え?」
衝撃発言の連続に、今度こそグレースは固まってしまった。
そう言えば、今日のイザベルの装いは子を宿す婦人のものでは無かった。行き成り背を押されてその後に腕を掴まれて、それからは騒ぎの只中に置かれてすっかり失念していたが、離縁から数ヶ月、お腹の子は本来であれば産み月に近い筈である。
お子が流れた?
そうだわ、あの方、確かに妊婦の体型では無かったわ。
「果たして本当に子は宿していたのかな?町医者など少しばかり金を掴ませれば、何とでも口裏は合わせるだろうよ。」
「え?」
「薬を与えられていたらしいね。かなり強いのを。それも十年間だ。学生の頃かららしいから、彼女はもう子を望めないのではないかな。」
「ああ、リシャール様、なんて事を。」
グレースは涙が出そうになる。自身も子を成せない身体であろうと傷付いた。子を身籠る事の出来ない婦人の気持ちなら良く解る。
それよりイザベルの懐妊が虚偽であるのだとしたら、侯爵家はどうするのだろう。
グレースは彼女の懐妊を理由に離縁したのだ。
「隣国にね。少々難ありな女性がいてね。彼女を侯爵令息に充てがう事になったんだ。彼女、悋気が激しいからね、イザベル嬢なんてあっという間に、」
そこで王太子殿下は眼前で掌を握って見せた。イザベルに未来はあるのだろうか。
「難ありの女性とは何方のことでしょうか。」
黙したまま話しに耳を傾けていたロバートが、そこで会話に加わった。
「第三王女だよ。ああ、こう言えば分かりやすいかな。阿婆擦れ王女だよ。」
「「...」」
ロバートとグレースは、二人揃って言葉を失った。
隣国の第三王女、その渾名も阿婆擦れ王女。この国にも名が知れている、奔放で傲慢な問題児王女である。
王太子がその仔細を説明する。
隣国第三王女は、学園生のうちから幾人も殿方を侍らせて、それらの大体と肉体関係を結んでいた。
婚約者があれば、そのご令嬢をとことん苛み追い詰める。中には疵を負わされたご令嬢までいたらしい。疵とは何か?女性の尊厳を奪うと言えば理解が出来よう。
それは学園を卒業してからも変わらず、寧ろ拍車が掛かって、護衛から近衛騎士から文官から、彼女に気に入られたら終いである。
とうとう有力な高位貴族の子息を手に入れたいと、その婚約者を殺めようとして殺め損ねた所で王家が動いた。これは放逐すべきであると。
そこに来てアレックス殿下は、問題児を引き取る此度の婚姻を持ち掛けたと言う。対価にどんな無理を通したのだろう。
「つい先日、内々に二人の顔合わせは済んでいる。王女はこの縁談を受け入れた。侯爵家?これは王命だからね、彼等の返答なんて必要ないよ。」
今日もアレックス殿下は爆弾発言ばかりを投下する。
リシャールは美丈夫だ。貴族らしい見目にスラリと上背がある。姫は一目で気に入った事だろう。
その姫がイザベルの存在に気付いたとしたなら。姫は纏わりつく小蝿など容易くはたき落とすだろう。
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