10 / 32
【10】
しおりを挟む 目を開けてもぼんやりとして意識が上手く浮上してこないのは、いったいどれくらいぶりだろう。
「瞳?」
目の前の王子さま顔が名前を呼ぶけれど、上手く反応ができない。
「あ……」
ぼんやりと返した声は掠れていて、ほんのりと色香をまとっていた。
昨日は、朝に引き続き夜にも円に抱かれて気を失ったのだ。
「……円?」
「うん。瞳、大丈夫?」
問われて、身体の状態を確かめる。
声は掠れているけれどそのうち治るとして、まあ良し。頭がぼんやりとするのもだいぶしっかりしてきたし、腰の違和感はいつものことなので、良しとする。
「ん。たぶん、大丈夫」
「良かった……」
ホッとしたような表情の円と、行為の最中の円の顔にギャップを覚えて瞳はくすくすと笑った。
「え、なに?」
「なんでもない」
こんなことは瞳だけが知っていればいい、と。円にさえ言うのが惜しくて黙っていることにした。
円も瞳に対して全く同じ思いなのだということには、全然気付いていないけれど。
この日の午前中、瞳は主に腰から下に力が入らず、結局は円に細々と世話を焼かれることになった。昼を過ぎたあたりからだいぶ歩けるようにはなったけれど、いつも通り、という訳にはいかなかった。
それから翌日の月曜日。
二人はゆったりと歩きながらスーパーに買い出しに出かけた。
その道すがらだった。
「円、ストップ」
「え?」
円に声をかけた瞳は、立ち止まり、周囲に警戒した視線を回して不審人物が居ないことを確かめた。
「不審物。不自然なダンボールが置いてある」
「マジ?」
対象物までは15mといったところか。今度はそのダンボールに目を凝らし、耳をすませる。爆発物でなければいい。警察に届けるか、そう思った時、異常に気付いた。
「生き物……? 小動物……、いや、猫か!」
呟き、瞳は今度はダンボールへと走り寄る。小さな、使い古しのダンボール。閉められたフタを開ければ、そこには生まれて1ヶ月くらいの仔猫が二匹折り重なるようにしてうずくまっていた。黒猫と三毛猫。寒さのせいか、弱りきっているように見える。申し訳程度に敷かれたペットシーツと、缶詰めのエサ。
「円! この辺りに動物病院はあるか!?」
「待って、調べる!」
瞳が自分で調べるより速い。そう判断して円に任せると、事務所の近くにあるらしい。
「今日は診察は……」
「してない……みたいだけど、電話してみる!」
円が言うから、瞳は仔猫を見た。そっと触れれば、あたたかく、生きていることだけは分かるけれどほとんど鳴きもしない。相当弱っているのだろう。
こんなの動物虐待ではないか、と瞳は舌打ちをしたくなる。
そうしているうちに、円の電話が繋がったようだった。状況を説明する円に、先方が来るように言ってくれたらしい。通話を切って、円が瞳を見る。
「休診日だけど、診てくれるって。個人のとこみたい」
「場所は? 分かるか?」
「うん。こっち」
下手に抱き上げてしまって病気を感染させてしまっては大変なので、瞳はダンボールごと抱え上げた。
「瞳、俺が持つ」
「大丈夫だから、道案内のほう頼む」
「……わかった」
円が地図を確認しながら事務所近くの動物病院まで行けば、出入り口には院長らしき男性が立って待っていてくれた。
瞳たちの姿を認めると、手を上げて合図をくれる。
仔猫たちがいるため走る訳にもいかず、瞳と円はゆっくりと男性のもとに歩み寄る。
「突然すみません」
「いや、ウチは動物病院が自宅を兼ねてるから、急患も受けてるんだ」
「だいぶ……元気がないんです」
「分かってる。診るから、中へどうぞ」
促され、病院の中に入った。あまり大きくやっている訳ではなさそうだが、清潔感のある病院だった。
「こっちの診察室に入って」
ふたつ並んだ診察室の片方に入るよう指示される。
「診察台に置いて。君たち、ペットは飼ってる?」
「いいえ」
「そうか、それなら良かった。こういった捨て猫の場合、寄生虫につかれてることも多いからね。危ないんだ」
そう言いながら、男性はまず体温を計り便を検査する。寄生虫が居ないことを確認すると、触診をして怪我がないか、体調はどうかなどを様子見している。
「まだ捨てられてそう時間は経ってなさそうだ。寒さに凍えてるだけで、風邪の心配もないよ。それにしても、両方オスとは驚いたな」
「え?」
「黒猫も三毛猫も、オスは珍しいんだ。黒猫の方はまだハッキリしないけど、たぶんオッドアイだな、これは」
「そうなんですか?」
「三毛猫のオスは、3万匹に1匹と言われてるよ」
「そんなに?」
「で、どうする? この子たち、飼うのか、里親を探すか」
「あ……」
とにかく仔猫たちを助けたくて、そればかり考えていたせいか、飼うかどうするかは決めていなかった。
少し考えて、瞳は円を見る。
「どうする?」
「え、俺?」
「この前、飼いたいって言ってたろ? これも運命なんじゃないか?」
「でもさ、いいの?」
「なにが」
「猫は爪とぎとかそういうので家をキズつけるだろ?」
「別に構わないだろ。お前がどうしたいんだ?」
「……飼いたい。ううん、一緒に生活したい」
「じゃあ、決まりだな」
瞳は円に頷き、診てくれた男性の方へと視線を戻す。
「うちで引き取ります。ただ、準備などもあるので、少しの間だけ預かってもらえませんか?」
「入院ではないから、別途ホテル代がかかるけど?」
「構いません」
「わかった、預かろう」
「お願いします」
瞳と円はぺこりと頭をさげた。
「ところで、その様子だと名前はまだだな?」
「……そうですね」
「じゃあ、引き取りに来る時までに決めておいて。その時に診察券を作ろう」
「はい」
それから、最低限準備しなければならないものを聞いて書き出し、診察代だけ支払って動物病院を後にする。
「とりあえず、病気とかないみたいで安心した!」
「そうだな。それにしても、アレは動物虐待だろ。酷いな、捨てるなんて」
「そうだよね。でも、俺たちと運命の出会いができたと思えばいいんじゃない?」
「お前、めちゃくちゃ可愛がりそうだよな……」
「ん? うん。瞳以上に可愛い子なんていないけどね」
「……ばか」
とりあえず、明日は美作に頼んで車を出してもらおうと、二人で話してスーパーに向かった。
「瞳?」
目の前の王子さま顔が名前を呼ぶけれど、上手く反応ができない。
「あ……」
ぼんやりと返した声は掠れていて、ほんのりと色香をまとっていた。
昨日は、朝に引き続き夜にも円に抱かれて気を失ったのだ。
「……円?」
「うん。瞳、大丈夫?」
問われて、身体の状態を確かめる。
声は掠れているけれどそのうち治るとして、まあ良し。頭がぼんやりとするのもだいぶしっかりしてきたし、腰の違和感はいつものことなので、良しとする。
「ん。たぶん、大丈夫」
「良かった……」
ホッとしたような表情の円と、行為の最中の円の顔にギャップを覚えて瞳はくすくすと笑った。
「え、なに?」
「なんでもない」
こんなことは瞳だけが知っていればいい、と。円にさえ言うのが惜しくて黙っていることにした。
円も瞳に対して全く同じ思いなのだということには、全然気付いていないけれど。
この日の午前中、瞳は主に腰から下に力が入らず、結局は円に細々と世話を焼かれることになった。昼を過ぎたあたりからだいぶ歩けるようにはなったけれど、いつも通り、という訳にはいかなかった。
それから翌日の月曜日。
二人はゆったりと歩きながらスーパーに買い出しに出かけた。
その道すがらだった。
「円、ストップ」
「え?」
円に声をかけた瞳は、立ち止まり、周囲に警戒した視線を回して不審人物が居ないことを確かめた。
「不審物。不自然なダンボールが置いてある」
「マジ?」
対象物までは15mといったところか。今度はそのダンボールに目を凝らし、耳をすませる。爆発物でなければいい。警察に届けるか、そう思った時、異常に気付いた。
「生き物……? 小動物……、いや、猫か!」
呟き、瞳は今度はダンボールへと走り寄る。小さな、使い古しのダンボール。閉められたフタを開ければ、そこには生まれて1ヶ月くらいの仔猫が二匹折り重なるようにしてうずくまっていた。黒猫と三毛猫。寒さのせいか、弱りきっているように見える。申し訳程度に敷かれたペットシーツと、缶詰めのエサ。
「円! この辺りに動物病院はあるか!?」
「待って、調べる!」
瞳が自分で調べるより速い。そう判断して円に任せると、事務所の近くにあるらしい。
「今日は診察は……」
「してない……みたいだけど、電話してみる!」
円が言うから、瞳は仔猫を見た。そっと触れれば、あたたかく、生きていることだけは分かるけれどほとんど鳴きもしない。相当弱っているのだろう。
こんなの動物虐待ではないか、と瞳は舌打ちをしたくなる。
そうしているうちに、円の電話が繋がったようだった。状況を説明する円に、先方が来るように言ってくれたらしい。通話を切って、円が瞳を見る。
「休診日だけど、診てくれるって。個人のとこみたい」
「場所は? 分かるか?」
「うん。こっち」
下手に抱き上げてしまって病気を感染させてしまっては大変なので、瞳はダンボールごと抱え上げた。
「瞳、俺が持つ」
「大丈夫だから、道案内のほう頼む」
「……わかった」
円が地図を確認しながら事務所近くの動物病院まで行けば、出入り口には院長らしき男性が立って待っていてくれた。
瞳たちの姿を認めると、手を上げて合図をくれる。
仔猫たちがいるため走る訳にもいかず、瞳と円はゆっくりと男性のもとに歩み寄る。
「突然すみません」
「いや、ウチは動物病院が自宅を兼ねてるから、急患も受けてるんだ」
「だいぶ……元気がないんです」
「分かってる。診るから、中へどうぞ」
促され、病院の中に入った。あまり大きくやっている訳ではなさそうだが、清潔感のある病院だった。
「こっちの診察室に入って」
ふたつ並んだ診察室の片方に入るよう指示される。
「診察台に置いて。君たち、ペットは飼ってる?」
「いいえ」
「そうか、それなら良かった。こういった捨て猫の場合、寄生虫につかれてることも多いからね。危ないんだ」
そう言いながら、男性はまず体温を計り便を検査する。寄生虫が居ないことを確認すると、触診をして怪我がないか、体調はどうかなどを様子見している。
「まだ捨てられてそう時間は経ってなさそうだ。寒さに凍えてるだけで、風邪の心配もないよ。それにしても、両方オスとは驚いたな」
「え?」
「黒猫も三毛猫も、オスは珍しいんだ。黒猫の方はまだハッキリしないけど、たぶんオッドアイだな、これは」
「そうなんですか?」
「三毛猫のオスは、3万匹に1匹と言われてるよ」
「そんなに?」
「で、どうする? この子たち、飼うのか、里親を探すか」
「あ……」
とにかく仔猫たちを助けたくて、そればかり考えていたせいか、飼うかどうするかは決めていなかった。
少し考えて、瞳は円を見る。
「どうする?」
「え、俺?」
「この前、飼いたいって言ってたろ? これも運命なんじゃないか?」
「でもさ、いいの?」
「なにが」
「猫は爪とぎとかそういうので家をキズつけるだろ?」
「別に構わないだろ。お前がどうしたいんだ?」
「……飼いたい。ううん、一緒に生活したい」
「じゃあ、決まりだな」
瞳は円に頷き、診てくれた男性の方へと視線を戻す。
「うちで引き取ります。ただ、準備などもあるので、少しの間だけ預かってもらえませんか?」
「入院ではないから、別途ホテル代がかかるけど?」
「構いません」
「わかった、預かろう」
「お願いします」
瞳と円はぺこりと頭をさげた。
「ところで、その様子だと名前はまだだな?」
「……そうですね」
「じゃあ、引き取りに来る時までに決めておいて。その時に診察券を作ろう」
「はい」
それから、最低限準備しなければならないものを聞いて書き出し、診察代だけ支払って動物病院を後にする。
「とりあえず、病気とかないみたいで安心した!」
「そうだな。それにしても、アレは動物虐待だろ。酷いな、捨てるなんて」
「そうだよね。でも、俺たちと運命の出会いができたと思えばいいんじゃない?」
「お前、めちゃくちゃ可愛がりそうだよな……」
「ん? うん。瞳以上に可愛い子なんていないけどね」
「……ばか」
とりあえず、明日は美作に頼んで車を出してもらおうと、二人で話してスーパーに向かった。
2,857
お気に入りに追加
4,168
あなたにおすすめの小説

嘘をありがとう
七辻ゆゆ
恋愛
「まあ、なんて図々しいのでしょう」
おっとりとしていたはずの妻は、辛辣に言った。
「要するにあなた、貴族でいるために政略結婚はする。けれど女とは別れられない、ということですのね?」
妻は言う。女と別れなくてもいい、仕事と嘘をついて会いに行ってもいい。けれど。
「必ず私のところに帰ってきて、子どもをつくり、よい夫、よい父として振る舞いなさい。神に嘘をついたのだから、覚悟を決めて、その嘘を突き通しなさいませ」
大好きなあなたが「嫌い」と言うから「私もです」と微笑みました。
桗梛葉 (たなは)
恋愛
私はずっと、貴方のことが好きなのです。
でも貴方は私を嫌っています。
だから、私は命を懸けて今日も嘘を吐くのです。
貴方が心置きなく私を嫌っていられるように。
貴方を「嫌い」なのだと告げるのです。

その眼差しは凍てつく刃*冷たい婚約者にウンザリしてます*
音爽(ネソウ)
恋愛
義妹に優しく、婚約者の令嬢には極寒対応。
塩対応より下があるなんて……。
この婚約は間違っている?
*2021年7月完結

口は禍の元・・・後悔する王様は王妃様を口説く
ひとみん
恋愛
王命で王太子アルヴィンとの結婚が決まってしまった美しいフィオナ。
逃走すら許さない周囲の鉄壁の護りに諦めた彼女は、偶然王太子の会話を聞いてしまう。
「跡継ぎができれば離縁してもかまわないだろう」「互いの不貞でも理由にすればいい」
誰がこんな奴とやってけるかっ!と怒り炸裂のフィオナ。子供が出来たら即離婚を胸に王太子に言い放った。
「必要最低限の夫婦生活で済ませたいと思います」
だが一目見てフィオナに惚れてしまったアルヴィン。
妻が初恋で絶対に別れたくない夫と、こんなクズ夫とすぐに別れたい妻とのすれ違いラブストーリー。
ご都合主義満載です!
【掌編集】今までお世話になりました旦那様もお元気で〜妻の残していった離婚受理証明書を握りしめイケメン公爵は涙と鼻水を垂らす
まほりろ
恋愛
新婚初夜に「君を愛してないし、これからも愛するつもりはない」と言ってしまった公爵。
彼は今まで、天才、美男子、完璧な貴公子、ポーカーフェイスが似合う氷の公爵などと言われもてはやされてきた。
しかし新婚初夜に暴言を吐いた女性が、初恋の人で、命の恩人で、伝説の聖女で、妖精の愛し子であったことを知り意気消沈している。
彼の手には元妻が置いていった「離婚受理証明書」が握られていた……。
他掌編七作品収録。
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します
「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」
某小説サイトに投稿した掌編八作品をこちらに転載しました。
【収録作品】
①「今までお世話になりました旦那様もお元気で〜ポーカーフェイスの似合う天才貴公子と称された公爵は、妻の残していった離婚受理証明書を握りしめ涙と鼻水を垂らす」
②「何をされてもやり返せない臆病な公爵令嬢は、王太子に竜の生贄にされ壊れる。能ある鷹と天才美少女は爪を隠す」
③「運命的な出会いからの即日プロポーズ。婚約破棄された天才錬金術師は新しい恋に生きる!」
④「4月1日10時30分喫茶店ルナ、婚約者は遅れてやってきた〜新聞は星座占いを見る為だけにある訳ではない」
⑤「『お姉様はズルい!』が口癖の双子の弟が現世の婚約者! 前世では弟を立てる事を親に強要され馬鹿の振りをしていましたが、現世では奴とは他人なので天才として実力を充分に発揮したいと思います!」
⑥「婚約破棄をしたいと彼は言った。契約書とおふだにご用心」
⑦「伯爵家に半世紀仕えた老メイドは伯爵親子の罠にハマり無一文で追放される。老メイドを助けたのはポーカーフェイスの美女でした」
⑧「お客様の中に褒め褒めの感想を書ける方はいらっしゃいませんか? 天才美文感想書きVS普通の少女がえんぴつで書いた感想!」
【完結】忘れてください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
愛していた。
貴方はそうでないと知りながら、私は貴方だけを愛していた。
夫の恋人に子供ができたと教えられても、私は貴方との未来を信じていたのに。
貴方から離婚届を渡されて、私の心は粉々に砕け散った。
もういいの。
私は貴方を解放する覚悟を決めた。
貴方が気づいていない小さな鼓動を守りながら、ここを離れます。
私の事は忘れてください。
※6月26日初回完結
7月12日2回目完結しました。
お読みいただきありがとうございます。

夫は私を愛してくれない
はくまいキャベツ
恋愛
「今までお世話になりました」
「…ああ。ご苦労様」
彼はまるで長年勤めて退職する部下を労うかのように、妻である私にそう言った。いや、妻で“あった”私に。
二十数年間すれ違い続けた夫婦が別れを決めて、もう一度向き合う話。
いっそあなたに憎まれたい
石河 翠
恋愛
主人公が愛した男には、すでに身分違いの平民の恋人がいた。
貴族の娘であり、正妻であるはずの彼女は、誰も来ない離れの窓から幸せそうな彼らを覗き見ることしかできない。
愛されることもなく、夫婦の営みすらない白い結婚。
三年が過ぎ、義両親からは石女(うまずめ)の烙印を押され、とうとう離縁されることになる。
そして彼女は結婚生活最後の日に、ひとりの神父と過ごすことを選ぶ。
誰にも言えなかった胸の内を、ひっそりと「彼」に明かすために。
これは婚約破棄もできず、悪役令嬢にもドアマットヒロインにもなれなかった、ひとりの愚かな女のお話。
この作品は小説家になろうにも投稿しております。
扉絵は、汐の音様に描いていただきました。ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる