70 / 86
70
しおりを挟む
「それで、このあとどうするの?」母が祖母にきいた。「妖精があらわれるまでずっとここで待つつもり?」
「いいえ」祖母は肩をすくめた。「どうやら粉送りたち、もうこの森の中にはいないようだから、場所を変えるわ。でもせっかくだから、ひとつやっておきたいことがあるの」そう言って祖母は、肩からななめにかけてある小さなバッグの口をあけ、中をのぞきこんだ。
ハピアンフェルがその近くに、ふわりと降り立つ。
「出ているわ」祖母がそっと言い、ハピアンフェルを見てにこりと笑う。
「そうね。出ているわ」ハピアンフェルも祖母を見上げてふわりとまたたく。
「なにが?」私は少し首をのばしてバッグの口の中をのぞこうとしたけれど、あまりよく見えずにいた。
「うふふ」祖母はそんな私を見てまた笑い、バッグの口を大きくひらいて私の方へさし出した。
「あっ」私は目を見ひらいた。
バッグの中にはなんと、土がこんもりとつめられており、その土のまんなかあたりから、黄緑色の小さな芽――五ミリくらいの葉っぱの赤ちゃんが二枚、ちょこんと顔を出していたのだ。
「これ……なに? キャビッチ?」そうききながらも私は、それがキャビッチの芽ではないことに気づいていた。形がまったくちがう。
「残念」思ったとおり祖母は首をふった。「これは、ツィックルよ」
「ツィックル――」私は声をうしなった。
「ええっ」ユエホワも、私の背後から肩ごしにおどろきの声をあげた。
「そう。ここに来る前に私の畑の土に種をひとつだけまいて、来る間ハピアンフェルに管理してもらっていたの」祖母はうなずく。「フュロワ神の力にふれたおかげもあって、さっそく芽吹きはじめたわ。いい感じ。どこか広いところに植えかえてあげたいのだけど」あたりを見回す。
「でもこの森の中で、ツィックルが育つ?」母は眉をひそめながら、足もとの土をつま先で少しけずる。「こんなかさかさの土で」
「そこは神に祈るのよ」祖母はウインクする。「せっかくこんな異世界まではるばる手伝いにきてあげたんだから、何かひとつぐらいこちらに、誠意を見せてもらってもいいと思うの」
それは――
私は心のなかにうかんだ言葉を口に出すことができずにいた。
「それって祈りじゃなくて、脅しっていうんじゃないの?」母ははっきりと口に出した。「神さまがかわいそうよ」
「あら、そうかしら」祖母と母はそんなことを言い合いながらも、ならんで歩きはじめた。私たちもつづく。
しばらく行くと、少しだけ広くなっている空間に出た。木々がとぎれ、家が二、三件入るぐらいの、まるいかたちの広場になっている――そしてなだらかな坂になっていて、広場のまん中が平らな底になっている。
「ここは池だったのでしょうね」祖母がその坂のとちゅうにたたずんで言う。「池の水が枯れてしまったものでしょう」
「え」私も立ち止まってまわりを見回した。
「妖精か」私のうしろでユエホワが腕組みをしてつぶやく。
「この広さだと水の量も相当なものだったろう」そのとなりで父が首をふる。「すごいな、妖精の力というのは」
「ここにするの?」母は、いちばん先頭にたって元の池の底ちかくまで進んでいたが、くるりとふり向いて祖母にきいた。「ツィックルを植えかえる場所」
「そうねえ」祖母はくるりとまわりを見回して少し考え「ハピアンフェル、どう思う?」と肩掛けバッグに向かってきいた。
バッグの口からふわりと小さな光が飛び出してきて「そうね、ここならのびのびと枝が伸ばせて気持ちよく育つと思うわ」と答えた。
「それじゃあ、ここにしましょう」祖母はそういって、母の立つ元の池の底にまでおりてゆき、バッグを肩からはずした。
「土は?」母が首をかしげる。「そのまま植えちゃうの?」
「だいじょうぶ」祖母はなぜか自信たっぷりにうなずき、バッグを地面におくとその中に両手をさし入れて、中の土ごとツィックルの小さな芽をすくい上げた。「これをね」そういいながら、両手をそっと下へおろし、注意深くその土をかわいた地面の上にそっと置いた。
ツィックルの芽はいきなりときはなたれた大きな世界の中で、今にも消えてしまいそうなほどに小さくたよりなく見えた。
「さて」祖母はすっくと立ち上がり、それから右手を空高くさし上げた。「水がめの神ギュンテよ、ここに雨を降らせたまえ」空に向かってさけぶ。
「えっ」私は目をまるくした。
「まさか」ユエホワもおどろきの声をあげた。
皆が見上げる青い空の中に、ふっと音もなく、白い雲が現れた。
そこからさあっと、とても柔らかい、霧のような雨が、私たちの立つ地面の上にふりそそぎはじめたのだ。
水がめの神、ギュンテ。
私はその神の名を知っていた。
なぜなら、前に会ったことがあるからだ。
菜園界の神フュロワといっしょに。
「ギュンテ?」私はぼう然とその名を呼んだ。「どうして?」
「まじで?」ユエホワがうたがうような声でだれにともなくきく。「なんで?」
「おう」その声は雲の上から聞こえ、そしてなつかしい水がめの神、赤くて短い髪の若い男の人の顔が、ひょっこりとのぞいた。「ひさしぶりだな」
「あら」こんどは祖母が目をまるくして私とユエホワを見た。「あななたち、知り合いだったの? まあ」
「おお」父がまた感動する。「すごい。すばらしい」
「おばあちゃんこそ、なんで知ってるの? ギュンテのこと」私は雲の上の神さまと祖母を交互に見ながらきいた。
「フュロワ神から教えてもらったのよ」祖母はふりそそぐやわらかい雨のなかに手をさしのべ、その美しいセレアの水を受けとめながら答えた。「ギュンテ神も地母神界へ水を与えるためにやってくるはずだから、ツィックルを植えるときに力を貸して欲しいと頼みなさい、と」
「すでに交渉済みだったってわけね」母が肩をすくめる。「さすが母さん、しっかりしてるわ」
「でもポピーまでギュンテ神と知り合いだったなんて驚いたわ」祖母は笑う。「鬼魔にも友だちがいて、神さまとも知り合いなんて、うらやましいわ」
「ポピー」ギュンテが雲の上から私を呼んだ。「元気にしてたか?」にこっと笑う。
「うん」私もその笑顔を見てやっと(というのか)うれしくなり、にっこりと笑った。「すごく元気!」
「キャビッチ投げも、強くなったんだろ」ギュンテがまた笑う。「そっちの悪たれムートゥー類に負けないぐらい」
「うん!」私もまた笑ってうなずく。「いっぱい技、覚えたよ」
「だれが悪たれムートゥー類だよ」ユエホワが低い声で文句をいう。
「よし」ギュンテはそういったかと思うと雲の上からひらりと飛び降りてきた。彼の腕には、以前に会ったときと同じく水がめが抱えられていた。
ギュンテがいなくなったあとも、彼が乗っていた雲はかわらず雨を降らせつづけていた。
「見て」祖母が感動に声をふるわせる。「みるみる成長していくわ」
祖母が見おろすその場所――ツィックルの芽が出ていた土のあるところを見ると、なんとそこには、五十センチほどの高さの小さな細木が生えていた。
「ええっ」私はおどろいた。「これ、あのツィックル?」
「そうよ」祖母がうきうきとした声で答える。「すばらしいわ。さすがは神の水ね」
「えへへ」ギュンテは赤くて短い髪に手を当て、照れたように笑った。「小一時間ぐらいで、この五十倍ぐらいにまで成長すると思うぜ。そうなったらもう、ツィッカマハドゥルもじゅうぶん通用するだろ」
「ええっ」私はまたおどろいた。「そんな短い時間で、そんなに成長するの?」
「すばらしいわ」祖母は両手を組み合わせて大よろこびした。「さすがは神の水ね」
「いいえ」祖母は肩をすくめた。「どうやら粉送りたち、もうこの森の中にはいないようだから、場所を変えるわ。でもせっかくだから、ひとつやっておきたいことがあるの」そう言って祖母は、肩からななめにかけてある小さなバッグの口をあけ、中をのぞきこんだ。
ハピアンフェルがその近くに、ふわりと降り立つ。
「出ているわ」祖母がそっと言い、ハピアンフェルを見てにこりと笑う。
「そうね。出ているわ」ハピアンフェルも祖母を見上げてふわりとまたたく。
「なにが?」私は少し首をのばしてバッグの口の中をのぞこうとしたけれど、あまりよく見えずにいた。
「うふふ」祖母はそんな私を見てまた笑い、バッグの口を大きくひらいて私の方へさし出した。
「あっ」私は目を見ひらいた。
バッグの中にはなんと、土がこんもりとつめられており、その土のまんなかあたりから、黄緑色の小さな芽――五ミリくらいの葉っぱの赤ちゃんが二枚、ちょこんと顔を出していたのだ。
「これ……なに? キャビッチ?」そうききながらも私は、それがキャビッチの芽ではないことに気づいていた。形がまったくちがう。
「残念」思ったとおり祖母は首をふった。「これは、ツィックルよ」
「ツィックル――」私は声をうしなった。
「ええっ」ユエホワも、私の背後から肩ごしにおどろきの声をあげた。
「そう。ここに来る前に私の畑の土に種をひとつだけまいて、来る間ハピアンフェルに管理してもらっていたの」祖母はうなずく。「フュロワ神の力にふれたおかげもあって、さっそく芽吹きはじめたわ。いい感じ。どこか広いところに植えかえてあげたいのだけど」あたりを見回す。
「でもこの森の中で、ツィックルが育つ?」母は眉をひそめながら、足もとの土をつま先で少しけずる。「こんなかさかさの土で」
「そこは神に祈るのよ」祖母はウインクする。「せっかくこんな異世界まではるばる手伝いにきてあげたんだから、何かひとつぐらいこちらに、誠意を見せてもらってもいいと思うの」
それは――
私は心のなかにうかんだ言葉を口に出すことができずにいた。
「それって祈りじゃなくて、脅しっていうんじゃないの?」母ははっきりと口に出した。「神さまがかわいそうよ」
「あら、そうかしら」祖母と母はそんなことを言い合いながらも、ならんで歩きはじめた。私たちもつづく。
しばらく行くと、少しだけ広くなっている空間に出た。木々がとぎれ、家が二、三件入るぐらいの、まるいかたちの広場になっている――そしてなだらかな坂になっていて、広場のまん中が平らな底になっている。
「ここは池だったのでしょうね」祖母がその坂のとちゅうにたたずんで言う。「池の水が枯れてしまったものでしょう」
「え」私も立ち止まってまわりを見回した。
「妖精か」私のうしろでユエホワが腕組みをしてつぶやく。
「この広さだと水の量も相当なものだったろう」そのとなりで父が首をふる。「すごいな、妖精の力というのは」
「ここにするの?」母は、いちばん先頭にたって元の池の底ちかくまで進んでいたが、くるりとふり向いて祖母にきいた。「ツィックルを植えかえる場所」
「そうねえ」祖母はくるりとまわりを見回して少し考え「ハピアンフェル、どう思う?」と肩掛けバッグに向かってきいた。
バッグの口からふわりと小さな光が飛び出してきて「そうね、ここならのびのびと枝が伸ばせて気持ちよく育つと思うわ」と答えた。
「それじゃあ、ここにしましょう」祖母はそういって、母の立つ元の池の底にまでおりてゆき、バッグを肩からはずした。
「土は?」母が首をかしげる。「そのまま植えちゃうの?」
「だいじょうぶ」祖母はなぜか自信たっぷりにうなずき、バッグを地面におくとその中に両手をさし入れて、中の土ごとツィックルの小さな芽をすくい上げた。「これをね」そういいながら、両手をそっと下へおろし、注意深くその土をかわいた地面の上にそっと置いた。
ツィックルの芽はいきなりときはなたれた大きな世界の中で、今にも消えてしまいそうなほどに小さくたよりなく見えた。
「さて」祖母はすっくと立ち上がり、それから右手を空高くさし上げた。「水がめの神ギュンテよ、ここに雨を降らせたまえ」空に向かってさけぶ。
「えっ」私は目をまるくした。
「まさか」ユエホワもおどろきの声をあげた。
皆が見上げる青い空の中に、ふっと音もなく、白い雲が現れた。
そこからさあっと、とても柔らかい、霧のような雨が、私たちの立つ地面の上にふりそそぎはじめたのだ。
水がめの神、ギュンテ。
私はその神の名を知っていた。
なぜなら、前に会ったことがあるからだ。
菜園界の神フュロワといっしょに。
「ギュンテ?」私はぼう然とその名を呼んだ。「どうして?」
「まじで?」ユエホワがうたがうような声でだれにともなくきく。「なんで?」
「おう」その声は雲の上から聞こえ、そしてなつかしい水がめの神、赤くて短い髪の若い男の人の顔が、ひょっこりとのぞいた。「ひさしぶりだな」
「あら」こんどは祖母が目をまるくして私とユエホワを見た。「あななたち、知り合いだったの? まあ」
「おお」父がまた感動する。「すごい。すばらしい」
「おばあちゃんこそ、なんで知ってるの? ギュンテのこと」私は雲の上の神さまと祖母を交互に見ながらきいた。
「フュロワ神から教えてもらったのよ」祖母はふりそそぐやわらかい雨のなかに手をさしのべ、その美しいセレアの水を受けとめながら答えた。「ギュンテ神も地母神界へ水を与えるためにやってくるはずだから、ツィックルを植えるときに力を貸して欲しいと頼みなさい、と」
「すでに交渉済みだったってわけね」母が肩をすくめる。「さすが母さん、しっかりしてるわ」
「でもポピーまでギュンテ神と知り合いだったなんて驚いたわ」祖母は笑う。「鬼魔にも友だちがいて、神さまとも知り合いなんて、うらやましいわ」
「ポピー」ギュンテが雲の上から私を呼んだ。「元気にしてたか?」にこっと笑う。
「うん」私もその笑顔を見てやっと(というのか)うれしくなり、にっこりと笑った。「すごく元気!」
「キャビッチ投げも、強くなったんだろ」ギュンテがまた笑う。「そっちの悪たれムートゥー類に負けないぐらい」
「うん!」私もまた笑ってうなずく。「いっぱい技、覚えたよ」
「だれが悪たれムートゥー類だよ」ユエホワが低い声で文句をいう。
「よし」ギュンテはそういったかと思うと雲の上からひらりと飛び降りてきた。彼の腕には、以前に会ったときと同じく水がめが抱えられていた。
ギュンテがいなくなったあとも、彼が乗っていた雲はかわらず雨を降らせつづけていた。
「見て」祖母が感動に声をふるわせる。「みるみる成長していくわ」
祖母が見おろすその場所――ツィックルの芽が出ていた土のあるところを見ると、なんとそこには、五十センチほどの高さの小さな細木が生えていた。
「ええっ」私はおどろいた。「これ、あのツィックル?」
「そうよ」祖母がうきうきとした声で答える。「すばらしいわ。さすがは神の水ね」
「えへへ」ギュンテは赤くて短い髪に手を当て、照れたように笑った。「小一時間ぐらいで、この五十倍ぐらいにまで成長すると思うぜ。そうなったらもう、ツィッカマハドゥルもじゅうぶん通用するだろ」
「ええっ」私はまたおどろいた。「そんな短い時間で、そんなに成長するの?」
「すばらしいわ」祖母は両手を組み合わせて大よろこびした。「さすがは神の水ね」
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜
櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。
パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。
車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。
ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!!
相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム!
けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!!
パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!
八十神天従は魔法学園の異端児~神社の息子は異世界に行ったら特待生で特異だった
根上真気
ファンタジー
高校生活初日。神社の息子の八十神は異世界に転移してしまい危機的状況に陥るが、神使の白兎と凄腕美人魔術師に救われ、あれよあれよという間にリュケイオン魔法学園へ入学することに。期待に胸を膨らますも、彼を待ち受ける「特異クラス」は厄介な問題児だらけだった...!?日本の神様の力を魔法として行使する主人公、八十神。彼はその異質な能力で様々な苦難を乗り越えながら、新たに出会う仲間とともに成長していく。学園×魔法の青春バトルファンタジーここに開幕!
アストルムクロニカ-箱庭幻想譚-(挿し絵有り)
くまのこ
ファンタジー
これは、此処ではない場所と今ではない時代の御伽話。
滅びゆく世界から逃れてきた放浪者たちと、楽園に住む者たち。
二つの異なる世界が混じり合い新しい世界が生まれた。
そこで起きる、数多の国や文明の興亡と、それを眺める者たちの物語。
「彼」が目覚めたのは見知らぬ村の老夫婦の家だった。
過去の記憶を持たぬ「彼」は「フェリクス」と名付けられた。
優しい老夫婦から息子同然に可愛がられ、彼は村で平穏な生活を送っていた。
しかし、身に覚えのない罪を着せられたことを切っ掛けに村を出たフェリクスを待っていたのは、想像もしていなかった悲しみと、苦難の道だった。
自らが何者かを探るフェリクスが、信頼できる仲間と愛する人を得て、真実に辿り着くまで。
完結済み。ハッピーエンドです。
※7話以降でサブタイトルに「◆」が付いているものは、主人公以外のキャラクター視点のエピソードです※
※詳細なバトル描写などが出てくる可能性がある為、保険としてR-15設定しました※
※昔から脳内で温めていた世界観を形にしてみることにしました※
※あくまで御伽話です※
※固有名詞や人名などは、現代日本でも分かりやすいように翻訳したものもありますので御了承ください※
※この作品は「ノベルアッププラス」様、「カクヨム」様、「小説家になろう」様でも掲載しています※

ダンジョンブレイクお爺ちゃんズ★
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
人類がリアルから撤退して40年。
リアルを生きてきた第一世代は定年を迎えてVR世代との共存の道を歩んでいた。
笹井裕次郎(62)も、退職を皮切りに末娘の世話になりながら暮らすお爺ちゃん。
そんな裕次郎が、腐れ縁の寺井欽治(64)と共に向かったパターゴルフ場で、奇妙な縦穴──ダンジョンを発見する。
ダンジョンクリアと同時に世界に響き渡る天からの声。
そこで世界はダンジョンに適応するための肉体を与えられたことを知るのだった。
今までVR世界にこもっていた第二世代以降の若者達は、リアルに資源開拓に、新たに舵を取るのであった。
そんな若者の見えないところで暗躍する第一世代の姿があった。
【破壊? 開拓? 未知との遭遇。従えるは神獣、そして得物は鈍色に輝くゴルフクラブ!? お騒がせお爺ちゃん笹井裕次郎の冒険譚第二部、開幕!】
俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜
早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。
食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した!
しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……?
「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」
そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。
無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!
ブレイブエイト〜異世界八犬伝伝説〜
蒼月丸
ファンタジー
異世界ハルヴァス。そこは平和なファンタジー世界だったが、新たな魔王であるタマズサが出現した事で大混乱に陥ってしまう。
魔王討伐に赴いた勇者一行も、タマズサによって壊滅してしまい、行方不明一名、死者二名、捕虜二名という結果に。このままだとハルヴァスが滅びるのも時間の問題だ。
それから数日後、地球にある後楽園ホールではプロレス大会が開かれていたが、ここにも魔王軍が攻め込んできて多くの客が殺されてしまう事態が起きた。
当然大会は中止。客の生き残りである東零夜は魔王軍に怒りを顕にし、憧れのレスラーである藍原倫子、彼女のパートナーの有原日和と共に、魔王軍がいるハルヴァスへと向かう事を決断したのだった。
八犬士達の意志を継ぐ選ばれし八人が、魔王タマズサとの戦いに挑む!
地球とハルヴァス、二つの世界を行き来するファンタジー作品、開幕!
Nolaノベル、PageMeku、ネオページ、なろうにも連載しています!
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

メジャーリーガー珠姫
古池ケロ太
ファンタジー
ドビー=ジョンソンは、メジャーリーグ屈指のキャッチャー。だが、離婚で疎遠になった娘から、人生最悪のお願いが――「敵チームに負けろ」と八百長を迫られる!
悩むドビーの前に現れたのは、謎の日本人少女・姫川珠姫。なんと彼女は史上初の女子メジャーリーガーだった!
「女子にピッチャーなんて無理だろ」と思いきや、彼女が投じたのは常識を超えた“魔球”。その威力に、世界が驚愕する!
実は珠姫の正体は九尾の狐――伝説の力で、メジャーリーグを次々と無双していく!
光る! 唸る! ぶっとばす! (主にキャッチャーを)
魔球系ヒロインが巻き起こす、破天荒ベースボール・ファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる