CREATED WORLD

第3話

第3話 出発 (10)

CREATED WORLD
第3話　出発
　ロボットはテントめがけて走り続けている。

数秒もあれば追いついてしまうだろう。

　私は全身の燃料を一気に燃やし、この瞬間に費やす事にした。

　私はロボットに向かって走り出し、足のロケットエンジンでロボットの頭上までジャンプした。

　今だ・・・！

　私はすかさず腰にあるボタンを押し、時間の流れを遅くした。

　すべての動きが遅くなる中、私だけが元の速さで動ける。

ものは速く動かすほど、その威力を強める
ではもし、時間が遅くなっている中、強い威力の攻撃を加えるとどうなる?
その答えは簡単で、威力が桁違いに増すのだ。

　私は足のロケットエンジンでロボットの首めがけ一気に接近し、その勢いで、ロボットの首に向かって足を向けた。

　すると、私の体はロボットの首を貫き、ロボットは大破した首の部分が爆発しロボットの体全体に誘爆を起こし、あとかたもなくなった。

私が着地した場所は｢ドン！｣という大きな音とともに、崩れ、地面のくぼみ、クレーターを作った。
時間の流れが元に戻ったので、ロボットのがれきから何か資源になるものはないか探したが、攻撃を加えた場所が悪く、ロボットはあとかたもなくなってしまったため、飛散した破片からは、得られる資源はなかった。

私はテントの方角に向かって再び歩き出した。

テントが無事だとよいのだが・・・
あの爆発があった後なので、心配だった。

私は｢時の狭間｣を抜け、テントを見つけた。

｢ああ・・・良かった・・・！｣

私は一安心し、テントに向かった。