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第3話
第3話 出発 (7)
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CREATED WORLD
第3話 出発
「こいつが新人のミサってやつだー。仲良くしてやってくれよなー。」
「よ…よろしく…」
「大丈夫だ、怖がる必要なんかねぇさ。俺はドクディス、この通り、自分の力には自信があるのさ!」
がたいのいい茶髪の青年は、そう言って腕の筋肉を見せつけた。
彼は単純だが、とてもいい人そうに思えた。
「俺はリディグだ。俺はこの監獄についての情報や、外部の仲間達の連絡をイリーアの姉貴に伝える役割を担っている。よろしくな。」
黒髪のすらっとした男性が、無表情で、無愛想にそう言った。
何を考えているのかわからない感じだが、とても優秀そうな雰囲気があった。
「新人が入ってきたって時に悪い知らせを伝えてしまってすまねぇ。実は、この前コルートの付近にいた仲間が、命を落としてしまったという報告があった。」
私ははっとした。そして一気に罪悪感がこみあげてきた。
私はあの時、同じ場所で無法者とカーチェイスをしていて、彼らを助ける事ができなかった。
彼らはパイプに衝突し、爆発に巻き込まれてしまったのだ。
もしあの時の無法者が、イリーアの仲間だったらと思うと、途端に頭の中が真っ黒になった。
もし彼らに気づかれずにやりすごせたのなら…もっと早く彼らの前にパイプがある事を知らせる事ができたのなら彼らは助かったのかもしれない…。
茶髪の青年と黒髪の男性は残念そうに下を向き、うつむいていた。
この世界ではよくある話なのだが、やはり仲間が命を落としてしまったとなるとつらいのだろう。
第3話 出発
「こいつが新人のミサってやつだー。仲良くしてやってくれよなー。」
「よ…よろしく…」
「大丈夫だ、怖がる必要なんかねぇさ。俺はドクディス、この通り、自分の力には自信があるのさ!」
がたいのいい茶髪の青年は、そう言って腕の筋肉を見せつけた。
彼は単純だが、とてもいい人そうに思えた。
「俺はリディグだ。俺はこの監獄についての情報や、外部の仲間達の連絡をイリーアの姉貴に伝える役割を担っている。よろしくな。」
黒髪のすらっとした男性が、無表情で、無愛想にそう言った。
何を考えているのかわからない感じだが、とても優秀そうな雰囲気があった。
「新人が入ってきたって時に悪い知らせを伝えてしまってすまねぇ。実は、この前コルートの付近にいた仲間が、命を落としてしまったという報告があった。」
私ははっとした。そして一気に罪悪感がこみあげてきた。
私はあの時、同じ場所で無法者とカーチェイスをしていて、彼らを助ける事ができなかった。
彼らはパイプに衝突し、爆発に巻き込まれてしまったのだ。
もしあの時の無法者が、イリーアの仲間だったらと思うと、途端に頭の中が真っ黒になった。
もし彼らに気づかれずにやりすごせたのなら…もっと早く彼らの前にパイプがある事を知らせる事ができたのなら彼らは助かったのかもしれない…。
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