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猫手水晶

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第2話

第2話 同盟国会議 (1)

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第二話 同盟国会議

 光の革命から200年後、「人工の新天地」の都市、ロスクムでは、同盟国どうしでの会議が行われていた。コルートの首相の、ミサは遠征中で欠席している為、私、ドリスが彼女の代理として出席している。

 「これから、同盟国会議を行います。」

 各国の首相が、机で、四角い空間を囲っている、想像のしやすい会議の光景だが、その場には緊張感が漂っているのがわかった。

 「まず、これから話す概要からです、この世界に住めるかどうかの実験で、この世界に被検体のロボットを送りました。しかし、今、そのロボットが制御不能になり、人間に対して攻撃的な行動をとるようになってしまいました。また、何回も実験したのにも関わらず、この『人工の新天地』では、原因不明の病が流行ってしまっている現状があります。今日はこの2つの課題に対してどう対処していくのかを話し合っていこうと思います。」

 「病気というのは、『時の狭間』という空間が原因だといわれている、病気の事ですね。」

 一人の首相が続けた。

 「はい、そうです。症状としては、痛みや苦しみが一切なく、突如患者を猛烈な眠気が襲い、眠るように命を落としてしまう、『静かな病』とも呼ばれている、恐ろしい病気です。」

 「あの、いいですか。」

 ロスクムの首相、ジカルクがそう言った。

 「今、コルートでは、通信技術に力を入れており時の狭間の先の場所とでも、連絡し合えるような技術を現在研究しておりますね。」

 「はい、そうです。時の狭間の先の世界に連絡をする事ができるようになると、わざわざ時の狭間を超えなくても良くなるからです。」

 私は、そう答えた。

 時の狭間とは、時間の流れの違いの差によって、歪みが生まれ、その空間の中では嵐が吹き、空間の歪みによって、地形も崖や、パイプや工場の屋根などで構成された地面がひび割れ、深い割れ目となってできたクレバスが多く存在している。

 とても過酷な場所だ。

 また、その空間の中にいすぎると、先程も説明していた「静かな病」にかかってしまう為、その空間を通らずに、遠隔で、連絡しあえると、時の狭間の先の場所と連絡をする時に、危険を冒さずに済むようになる。
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