CREATED WORLD

猫手水晶

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第1話

第1話 光の革命 (13)

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第一話「光の革命」

 俺は元々いたコントロールルームに向かって逃げようとする。

 ロボットはすかさず追いかけてきた。

 このロボットに全速力を出されたら逃げる事は出来なくなってしまうだろう。

 俺は全力で逃げた。

 俺はコントロールルームに入り、その向こうにあるオフィスに向かって走った。

 しかし、コントロールルームは狭く、コントロールルームの椅子につまずいてしまい、手で体を支えようとすると、何が起こるかわからないボタンを押してしまっていた。

 俺は、絶望した。しかし、このボタンを押しても何も変わっていない気がして、俺は違和感を感じた。

 何はともあれ俺は立ち直り、逃げ続けた。

 すると、走っているはずなのに、向かい風はゆっくりと吹いている。

 おそるおそる振り向くと、ロボットの動きも遅くなっていた。

 俺は異変の正体に気づいた。

 俺の周りの空間の、時間が遅くなっているのだ。

 俺は、コントロールルームの向こうの、オフィスに入った。

 オフィスは、上層部の人間が勤務しているのが想像できるデスクごとにガラス張りの部屋で囲まれていて、部屋の様になっていた。

 その向こうに、バルコニー付きのカフェテリアがある。

 この摩天楼の研究所は90階まであるのだが、今俺がいる階、85階のひとつ上の階、86階から少し面積が小さくなっていて、このバルコニーは屋根がなく、露天だ。

 なので、元々予測していた時間に、仲間にヘリコプターを用意させるよう、指示をしているので、ヘリのはしごから逃げるのだ。

 だが、このロボット以外のロボットやセキュリティシステムが停止していたので、着くまでには少し時間がかかる。

 俺はオフィスの廊下を走り抜け、バルコニーまで行った。

 それにも関わらず、ロボットはすぐに追いついた。

 このロボット、時間の流れが遅くなっていなかったら、俺はとっくにやられていただろう。

 ロボットは刀の腕を振りかざし、攻撃する。

 俺は後退し、それをかわす。

 そのすぐ後、予想もつかない早さで近づき、もう一方の腕を俺の顔に向けて振った。

 俺は、それをかわそうとするも、顔の左頬を切ってしまった。

 ロボットは、また腕を振りかざし、攻撃をしようとしている。

 左頬の痛みをこらえながら、俺は後ろ向きで、テーブルに飛び移り、銃弾を放った。

 ロボットはすぐにかわし、飛びかかってきた。

 俺はテーブルを降りて、ロボットがテーブルの上に乗った所をめがけ、発砲する。


 それが奇跡的に、ロボットの足を擦った。

 しかし、その部分が少し欠けただけで、動作には全く問題がなかった。

 ロボットはすぐにテーブルから、ここに飛びかかってくる。

 俺は転がって、ロボットの攻撃をかわす。

 俺は立ち直り、すぐにロボットから踵を返した。

 このロボットは、たとえ時間が遅くなっていようと、長期戦にもっていかれると、疲れて動きが鈍くなってしまった所をつかれてしまう。

 だから逃げに徹しようと、俺は踵を返した。すると、向こうにヘリが近づいているのが見えた。

 あと少しだ。

 俺は近づいているヘリに向かって逃げ続けた。

 仲間は状況を察して、はしごを下ろしてくれた。

 はしごは時間の流れに合わせて、ゆっくりと下ろされていく。

 そして、俺はヘリのはしごが下りたところで、はしごに飛びついた。

 俺がはしごに飛びついた瞬間、時間の流れる早さが元に戻った。

 ロボットはただ俺の事を見つめていた。

 俺はヘリに乗り込んだ。

 ヘリに乗ってからしばらくすると、連絡をとる為のスピーカーに突然ノイズがザーザー鳴り、1人の人物の変声機によって変声された声が聞こえた。
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