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契約の責任 (ソシリア視点)
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「……ああ、くそ! そういう言い方は止めろと言っているだろうが」
「それなら、私が嫌いなの?」
「……っ!」
そうからかうと、セインは暗がりでも分かるほどに、その顔を赤くする。
その様子に、私は耐えきれず声を上げて笑っていた。
「ふ、ふふ。ごめんなさい、冗談よ」
こういうからかい方をすると、セインが拗ねることを私は知っている。
けれど、つい私はセインだけはこうしてからかってしまうのだ。
「からかうために、俺を呼んだのかよ?」
「悪かったわよ。少し、頼みたいことがあったのよ」
しかし、さすがにすね始めたセインに、私は本題に入ることに決めた。
「……で、なんの用件だよ」
「サーシャリアのことについてよ」
「……げっ」
瞬間、セインが苦々しい表情になる。
まあ、想像通りだ。
何せ、セインにとってサーシャリアは天敵と言っても過言ではないのだから。
決して、サーシャリアに対してセインも感謝しているだろうが、あまりにも相性が悪いのだ。
しかし、それなら止めようと言えない事情があるのだ。
「セイン、お願い! アルフォードが暴走しているのよ!」
「……アルフォードが?」
「ええ」
そして私は、今までの課程を語る。
アルフォードが、サーシャリアに意識されていないと思いこみ、暴走を始めたまでの課程を。
全てを聞き終えた後、セインの顔色は真っ青になっていた。
「ちょっと待て。まさかあいつ、偽造婚姻について言わないまま、押そうとしているのか?」
「そうなのよ……」
「まじかよ、あいつ。本当にどうして、サーシャリアのことになるとこうなるんだよ……。サーシャリアが生殺しじゃねぇか……」
「そうよね。普通、そうなるわよね!」
「というか、婚約者がいてアタックとかあ、不誠実この上ないだろうが……」
「そうよね……!!」
最近、アルフォードの暴走につきあって荒んでいた心が、癒されていくのが分かる。
やっぱり、常識人相手は本当に話が早い。
外見は軽そうに見えて、その実セインは常識人なのだ。
「……気の抜ける話ではあるが、確かに今のサーシャリアにはやばそうだよなぁ。分かった。できる限りはやるさ」
状況を理解したセインは、頭を抱えつつそう了承してくれる。
これで、なんとか大丈夫そうだ。
そう安堵した私は、笑いながら頼みごとをしようとして。
「……まあ、この偽造婚約は俺のせいだしな」
けれど、その前にセインが呟いた言葉に、目をみはることになった。
「それなら、私が嫌いなの?」
「……っ!」
そうからかうと、セインは暗がりでも分かるほどに、その顔を赤くする。
その様子に、私は耐えきれず声を上げて笑っていた。
「ふ、ふふ。ごめんなさい、冗談よ」
こういうからかい方をすると、セインが拗ねることを私は知っている。
けれど、つい私はセインだけはこうしてからかってしまうのだ。
「からかうために、俺を呼んだのかよ?」
「悪かったわよ。少し、頼みたいことがあったのよ」
しかし、さすがにすね始めたセインに、私は本題に入ることに決めた。
「……で、なんの用件だよ」
「サーシャリアのことについてよ」
「……げっ」
瞬間、セインが苦々しい表情になる。
まあ、想像通りだ。
何せ、セインにとってサーシャリアは天敵と言っても過言ではないのだから。
決して、サーシャリアに対してセインも感謝しているだろうが、あまりにも相性が悪いのだ。
しかし、それなら止めようと言えない事情があるのだ。
「セイン、お願い! アルフォードが暴走しているのよ!」
「……アルフォードが?」
「ええ」
そして私は、今までの課程を語る。
アルフォードが、サーシャリアに意識されていないと思いこみ、暴走を始めたまでの課程を。
全てを聞き終えた後、セインの顔色は真っ青になっていた。
「ちょっと待て。まさかあいつ、偽造婚姻について言わないまま、押そうとしているのか?」
「そうなのよ……」
「まじかよ、あいつ。本当にどうして、サーシャリアのことになるとこうなるんだよ……。サーシャリアが生殺しじゃねぇか……」
「そうよね。普通、そうなるわよね!」
「というか、婚約者がいてアタックとかあ、不誠実この上ないだろうが……」
「そうよね……!!」
最近、アルフォードの暴走につきあって荒んでいた心が、癒されていくのが分かる。
やっぱり、常識人相手は本当に話が早い。
外見は軽そうに見えて、その実セインは常識人なのだ。
「……気の抜ける話ではあるが、確かに今のサーシャリアにはやばそうだよなぁ。分かった。できる限りはやるさ」
状況を理解したセインは、頭を抱えつつそう了承してくれる。
これで、なんとか大丈夫そうだ。
そう安堵した私は、笑いながら頼みごとをしようとして。
「……まあ、この偽造婚約は俺のせいだしな」
けれど、その前にセインが呟いた言葉に、目をみはることになった。
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