ヒビキとクロードの365日

あてきち

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3月

3月31日『会計年度最終日』

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 ヒビキ「……」

クロード「……どうするのですか、ヒビキ様?」

 ヒビキ「ど、どうするって、何が……?」

クロード「分かっているでしょう! 今日で『ヒビキとクロードの365日』は最終回なんですよ? だというのに、とうとう最後まで本編更新がされませんでした!」

 ヒビキ「い、いやあ、ホント、びっくりだよね」

クロード「だよねじゃありません! どうするんですか、この体たらく! 私はてっきりこの連載中に再開されるとばかり思っていましたのに!」

 ヒビキ「そ、そんなこと言ったって、俺に言われても困るよ! 大体作者だってまさかこれの連載中に更新を再開できないなんて全くの想定外なんだから!」

クロード「……はぁ、とにかく、今日の記念日を紹介してください」

 ヒビキ「……そうだね。今日3月31日は『会計年度最終日』だよ」

クロード「それ、記念日ですか?」

 ヒビキ「記念日というか、区切りの日? 学校や役所なんかの一年の終わりが今日ってことだね。一般的には普通に『年度』と称することが多いかな?」

クロード「しかし、どうして3月31日が年度の最終日なのでしょうね? 暦的には12月31日を年度末にした方が分かりやすくないですか?」

 ヒビキ「『会計年度』が初めて定められたのは1869年(明治2年)かららしいよ。その時は4月開始じゃなくて、10月始まりだったらしい」

クロード「10月? それはそれでなぜなんでしょう?」

 ヒビキ「うーん、具体的なところはよく分かんないけど、その後もクロードが言った通り1月開始になったり、7月開始になったりと、コロコロ変更されたみたい」

クロード「なぜでしょうね? 適当な時期が見つからなかったのでしょうか? ですが、最終的に4月初めの会計年度に決まったのですよね?」

 ヒビキ「うん。4月が年度初めになったのは1886年(明治19年)かららしいよ。それ以降ずっとこの体制だね」

クロード「4月開始の根拠はあるのですか?」

 ヒビキ「ちょっと昔過ぎてはっきりとはしてないみたいだよ。諸説あるんだけど、ひとつの理由としては、当時の日本が農業国だったからじゃないかって」

クロード「農業国だと4月になるのですか?」

 ヒビキ「えっとね、江戸時代から明治時代になったことで、国民は税を現金で納付しなくちゃならなくなったんだ。でも、お米の収穫時期は……」

クロード「……9月か10月くらいですね。となると、税を納められるのはそれを現金に換えてからになりますから……12月が年度末だとすると、年末にかけてかなりのハードスケジュールになりそうです」

 ヒビキ「ただでさえ年末は忙しいのにね。だから、農家が米を換金し、税を納め、国がそれを処理して来年度の予算を編成することを考えると、4月くらいがちょうどいいんじゃないかってわけ」

クロード「意外と合理的な理由だったんですね」

 ヒビキ「いくつかある説のひとつだけどね。ただ、これが理由だとすると、あくまで当時の情勢に合っていただけで、今の日本には合わないこともあるかもしれない」

クロード「何か問題でも?」

 ヒビキ「国際化が進んだからかもね。これまでは日本の会計年度に合わせていた一般企業の中には、会計年度を1月開始にしているところもあるらしいよ」

クロード「何でまた? 国に合わせておいた方が分かりやすいと思いますけど」

 ヒビキ「国際化って言ったでしょ。海外では1月開始のところが多いみたいで、そちらに合わせた方がやりやすい企業もあるんだって」

クロード「ふむ、言われてみれば、農業国だから4月開始になったのであれば、今のヒビキ様の国には合わない制度かもしれませんね」

 ヒビキ「今の日本は農業国とは言えないからね。お米を現金に換金しないでも税金を納付できるから、案外1月開始にした方がいい場合もあるのかも……でも、そうなると学校の年度も1月開始? さすがにちょっと違和感があるなぁ」

クロード「そういう意見は根強いでしょうから、そうそう変わらないでしょうね」

 ヒビキ「春が年度開始っていうのは気分的にも上がるから、俺は嫌じゃないよ」

クロード「本当に必要になれば声が上がるでしょうし、今のところはこのままでよいのではないですか?」

 ヒビキ「うん、俺もそう思おう……記念日紹介はこれで終わりだね」

クロード「終わっちゃいましたね……」

 ヒビキ「はいはい、しんみりするのはなしなし! というわけで、駄文な小話『ヒビキとクロードの365日』は今日で本当におしまいです!」

クロード「とりあえず、作者には本編の方に集中していただかないといけませんね」

 ヒビキ「そうそう、さすがに待たせすぎだよ。もうみんな忘れちゃったよ!」

クロード「待ってくれている人もいると信じて早く再開してほしいものです」

 ヒビキ「絶対に本編に戻ってくるから、もうちょっとだけ待っててね!」

クロード「その時は、私がどかんと活躍してみせますよ」

 ヒビキ「……え? クロード、活躍シーンなんてあるかな?」

クロード「いやいや、私に出番がなかったら誰に出番があるっていうんですか?」

 ヒビキ「あー、えー、うん、あるある、出番あるよ……きっと」

クロード「そういう意味深な言い方はやめてもらえますか!?」

 ヒビキ「というわけで、次は本編でお会いしましょう!」

クロード「ちなみに、この作品の2周目とかは……」

 ヒビキ「無理! 何回記念日選びに苦労したと思ってるのさ! やるとしてもまた別のテーマで考えます! するとしても本編が再開されたらだけどね!」

クロード「早く再開してほしいところですね……こっちの私、超楽なんで」

 ヒビキ「正直、本編と性格違いすぎだよね、君」

クロード「それはヒビキ様にも言えることですけどね」

 ヒビキ「ふふふ」

クロード「ふふふ」

ヒビキ&クロード「「それではまたお会いできる日までさようなら~」」






※ホント、まさかこの一年で本編を一回も更新できないとは……本当に申し訳ございません。2020年1月に再スタートしたつもりでしたが、今度は4月から再スタートするつもりで頑張ります。

※ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。

※今度(こそ)は、本編でお会いしましょう。



あてきち



 ヒビキ「……今、作者がこれ書きながら新作書きたいとかほざいていたんだけど」
クロード「とりあえずシメてきます」

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