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3月
3月1日『マヨネーズの日』
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クロード「とうとう3月になってしまいましたね。この作品も今月で終わりですか」
ヒビキ「ちょっと失敗した日もあったけど、なんとかここまで来れたね。これを書く時間を本編再開に当てていたら、実はとっくに再開できてたんじゃないかと思うくらい頑張ったよ、ホント。短文でも毎日書くとなると大変だったね」
エマリア「……そういうこと、言っていいのかしら?」
クロード「そうですよ、ヒビキ様。そんな知りたくもない真実をここで暴露しては……て、いつの間に我が家にいらしたのですか、エマリア殿?」
エマリア「ヒビキにお呼ばれしたのよ。今日の昼食をご一緒しましょうって」
クロード「私は聞いていませんよ、ヒビキ様」
ヒビキ「そりゃあ、言ってないからね」
クロード「ひとつ屋根の下で暮らしているのですから、お客様をお招きする際は知らせていただかないと困ります」
ヒビキ「生真面目だなー」
エマリア「融通が利かないっていうのよ、ヒビキ」
クロード「……ケンカを売りにいらっしゃったのですか、エマリア殿?」
エマリア「だから、ヒビキに昼食を誘われたって言ってるじゃない」
ヒビキ「というわけで用意しました、本日の昼食です!」
クロード「……サンドイッチですか。ダンジョンではよく出ましたね。ヒビキ様のお手製ですから有難くいただきますが、お客様にお出しするには不向きなのでは?」
エマリア「あら、でも新鮮な野菜が使われていて美味しそうだわ」
ヒビキ「ついさっき収穫したばかりだからね。自信作だよ」
クロード「収穫したばかり? ……ヒビキ様、私の家庭菜園から勝手に――」
エマリア「それじゃあ、いただきまーす。パクリ、もぐもぐ……あら、美味しい」
ヒビキ「口に合うみたいでよかったよ。俺もいただきまーす」
クロード「おおお、栽培に3年もかかるアスパラガスが私の与り知らぬ間にサンドイッチに姿を変えてしまった……パクリ、もぐもぐ……ぐうう、美味い!」
エマリア「(この家が建ったのは昨年のはずなのに、どうやって育てたのかしら、アスパラ)……野菜も美味しいけど、パンに挟まれているソース? これが美味しいわ。酸味があってあっさりしているようで意外と濃厚で」
クロード「これは……マヨネーズですね」
エマリア「マヨネーズ? 聞いたことない調味料だけど……」
ヒビキ「こっちの世界にはないからね」
クロード「テラダイナスにはありましたよ?」
エマリア「そうなの? 全然気が付かなかったわ。いいわね、マヨネーズ」
クロード「今日3月1日は『マヨネーズの日』だからね。マヨネーズの美味しさを伝えやすいサンドイッチを昼食に選んでみたんだ」
エマリア「ええ、パンとも野菜とも相性がよくて私は好きよ。気に入ったわ」
クロード「私も好きですよ、マヨネーズ。ただ、なぜ今日が記念日なのでしょうね」
ヒビキ「マヨネーズメーカーの『キューピー』が制定した記念日だよ」
エマリア「ということは、マヨネーズを初めて発売した日にちなんだものかしら?」
ヒビキ「キューピーが日本で初めてのマヨネーズを製造販売したのは、1925年3月9日らしいよ。今はチューブだけど、当時は瓶詰め販売だったんだって」
クロード「だったら、記念日は3月9日では? なぜ今日なのでしょう?」
ヒビキ「発売月にちなんで3月を、日本初――つまり『1番目』にちなんで1日を選んだそうだ結果が3月1日の『マヨネーズの日』だそうだよ」
エマリア「……心意気は分かるけど、由来としては分かりにくいわね。美味しいからいいけど、もぐもぐ」
クロード「いや、まあ、これよりも強引な由来の記念日なんていくらでもありますからね、美味しいのでいいのではありませんか? もぐもぐ」
ヒビキ「俺は最初から気にしてないからいいけどね。美味しいし、もぐもぐ」
クロード「もぐもぐ……」
エマリア「もぐもぐ……」
ヒビキ「もぐもぐ……あ、最後の1個」
エマリア「……では、お客様である私が最後の1個をいただきましょう」
クロード「小柄な女性にはつらいでしょうから、私が代わってさしあげますよ」
ヒビキ「作ったのは俺なんだから、労いの意味も込めて譲るのが筋じゃない?」
エマリア「……」※飛び散る火花(バチバチッ!)
クロード「……」※飛び散る火花(バチバチッ!)
ヒビキ「……なんて睨み合うのも面倒だから、おかわりを持って来よう」
エマリア&クロード「「あるなら最初から言って(ください)よ!」」
★★★★★
その他の記念日『ビキニ・デー』
※1954年3月1日。
※太平洋ビキニ環礁で、アメリカが核実験を実施。
※日本のマグロ漁船『第五福竜丸』の船員らが被ばく被害に遭った。
※アメリカ政府が指定した危険区域外での出来事だった。
※世界的な反核運動などが行われる日となった。
エマリア「ビ、ビキニっていうからてっきり水着関係の記念日かと思ったら……」
ヒビキ「水着関係だったらビキニ、来てくれた?」
クロード「き、着るわけないでしょう、破廉恥な!」
エマリア「……なんでクロードが言うのよ?」
ヒビキ「ちょっと失敗した日もあったけど、なんとかここまで来れたね。これを書く時間を本編再開に当てていたら、実はとっくに再開できてたんじゃないかと思うくらい頑張ったよ、ホント。短文でも毎日書くとなると大変だったね」
エマリア「……そういうこと、言っていいのかしら?」
クロード「そうですよ、ヒビキ様。そんな知りたくもない真実をここで暴露しては……て、いつの間に我が家にいらしたのですか、エマリア殿?」
エマリア「ヒビキにお呼ばれしたのよ。今日の昼食をご一緒しましょうって」
クロード「私は聞いていませんよ、ヒビキ様」
ヒビキ「そりゃあ、言ってないからね」
クロード「ひとつ屋根の下で暮らしているのですから、お客様をお招きする際は知らせていただかないと困ります」
ヒビキ「生真面目だなー」
エマリア「融通が利かないっていうのよ、ヒビキ」
クロード「……ケンカを売りにいらっしゃったのですか、エマリア殿?」
エマリア「だから、ヒビキに昼食を誘われたって言ってるじゃない」
ヒビキ「というわけで用意しました、本日の昼食です!」
クロード「……サンドイッチですか。ダンジョンではよく出ましたね。ヒビキ様のお手製ですから有難くいただきますが、お客様にお出しするには不向きなのでは?」
エマリア「あら、でも新鮮な野菜が使われていて美味しそうだわ」
ヒビキ「ついさっき収穫したばかりだからね。自信作だよ」
クロード「収穫したばかり? ……ヒビキ様、私の家庭菜園から勝手に――」
エマリア「それじゃあ、いただきまーす。パクリ、もぐもぐ……あら、美味しい」
ヒビキ「口に合うみたいでよかったよ。俺もいただきまーす」
クロード「おおお、栽培に3年もかかるアスパラガスが私の与り知らぬ間にサンドイッチに姿を変えてしまった……パクリ、もぐもぐ……ぐうう、美味い!」
エマリア「(この家が建ったのは昨年のはずなのに、どうやって育てたのかしら、アスパラ)……野菜も美味しいけど、パンに挟まれているソース? これが美味しいわ。酸味があってあっさりしているようで意外と濃厚で」
クロード「これは……マヨネーズですね」
エマリア「マヨネーズ? 聞いたことない調味料だけど……」
ヒビキ「こっちの世界にはないからね」
クロード「テラダイナスにはありましたよ?」
エマリア「そうなの? 全然気が付かなかったわ。いいわね、マヨネーズ」
クロード「今日3月1日は『マヨネーズの日』だからね。マヨネーズの美味しさを伝えやすいサンドイッチを昼食に選んでみたんだ」
エマリア「ええ、パンとも野菜とも相性がよくて私は好きよ。気に入ったわ」
クロード「私も好きですよ、マヨネーズ。ただ、なぜ今日が記念日なのでしょうね」
ヒビキ「マヨネーズメーカーの『キューピー』が制定した記念日だよ」
エマリア「ということは、マヨネーズを初めて発売した日にちなんだものかしら?」
ヒビキ「キューピーが日本で初めてのマヨネーズを製造販売したのは、1925年3月9日らしいよ。今はチューブだけど、当時は瓶詰め販売だったんだって」
クロード「だったら、記念日は3月9日では? なぜ今日なのでしょう?」
ヒビキ「発売月にちなんで3月を、日本初――つまり『1番目』にちなんで1日を選んだそうだ結果が3月1日の『マヨネーズの日』だそうだよ」
エマリア「……心意気は分かるけど、由来としては分かりにくいわね。美味しいからいいけど、もぐもぐ」
クロード「いや、まあ、これよりも強引な由来の記念日なんていくらでもありますからね、美味しいのでいいのではありませんか? もぐもぐ」
ヒビキ「俺は最初から気にしてないからいいけどね。美味しいし、もぐもぐ」
クロード「もぐもぐ……」
エマリア「もぐもぐ……」
ヒビキ「もぐもぐ……あ、最後の1個」
エマリア「……では、お客様である私が最後の1個をいただきましょう」
クロード「小柄な女性にはつらいでしょうから、私が代わってさしあげますよ」
ヒビキ「作ったのは俺なんだから、労いの意味も込めて譲るのが筋じゃない?」
エマリア「……」※飛び散る火花(バチバチッ!)
クロード「……」※飛び散る火花(バチバチッ!)
ヒビキ「……なんて睨み合うのも面倒だから、おかわりを持って来よう」
エマリア&クロード「「あるなら最初から言って(ください)よ!」」
★★★★★
その他の記念日『ビキニ・デー』
※1954年3月1日。
※太平洋ビキニ環礁で、アメリカが核実験を実施。
※日本のマグロ漁船『第五福竜丸』の船員らが被ばく被害に遭った。
※アメリカ政府が指定した危険区域外での出来事だった。
※世界的な反核運動などが行われる日となった。
エマリア「ビ、ビキニっていうからてっきり水着関係の記念日かと思ったら……」
ヒビキ「水着関係だったらビキニ、来てくれた?」
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エマリア「……なんでクロードが言うのよ?」
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