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2月
2月27日『冬の恋人の日』
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クロード「ヒビキ様、ここはどこですか?」
ヒビキ「どこだと思う?」
クロード「ふむ、ヒビキ様の世界であることに間違いなさそうですが……。それなりに都会なのでしょうか、十階建て以上のビルが立ち並ぶなか、私の後ろにあるのは壁の白い三角屋根の小さな家……おや、屋根の上には時計台があるのですね」
ヒビキ「さーて、ここはどこかな?」
クロード「分かりません」
ヒビキ「諦めるの早いな!」
クロード「仕方がありません。根本的に知識がないので」
ヒビキ「もう、ダメだなぁ。ポリポリ」
クロード「私に考えさせておいて、ヒビキ様は何を食べていらっしゃるのです?」
ヒビキ「甘くて美味しいよ」
クロード「焼き菓子ですか。四角い輪郭部分にほんのりついた焼き色が綺麗ですね。それに、二枚の焼き菓子でクリームを挟んでいるのですか?」
ヒビキ「違うよ。これは白くてあまーいホワイトチョコさ。食べてみる?」
クロード「ええ、いただきます。ポリポリ……これは美味い。あっさりとした焼き菓子が口の中でホロホロと溶けたかと思うと、ホワイトチョコの甘さがなめらかに主張してきます。焼き菓子とチョコのバランスが素晴らしいですね」
ヒビキ「うんうん、俺もこれ大好き。ポリポリ」
クロード「それはそうと、結局ここはどこで、この建物や菓子は何なのですか? まあ、いつものごとく今日の記念日に関係するのでしょうが」
ヒビキ「全く関係ないんだけどね」
クロード「ないんですか!?」
ヒビキ「今日2月27日は『冬の恋人の日』。2月14日のバレンタインデーと3月14日のホワイトデーまでに恋人同士の絆を深める日として、結婚カウンセラーなどが制定した記念日だよ」
クロード「などって何ですか? ……じゃあ、ここは? この菓子は?」
ヒビキ「ここは北海道札幌市の有名観光スポット『札幌市時計台』。そして俺達が食べているお菓子は、北海道土産の定番『白い恋人』だよ」
クロード「……確かに、『恋人』という言葉以外はこれっぽっちも関係ないですね」
ヒビキ「寒さの厳しい冬でも愛情を育んでくれる2月と、二人の強い結びつきを表す『絆』から『きずな』→『ずな』→『づな』→『ツー・ナナ』→『27』となって、2月27日が『冬の恋人の日』になったとか」
クロード「聞けば聞くほど時計台も白い恋人も関係ないんですが……」
ヒビキ「しょうがないでしょ。うちには恋人同士のキャラなんていないし、この記念日にはこれ以上の情報もないし、少ない情報から記念日を紹介するこっちの身にもなってほしいってもんさ」
クロード「そういう話は作者の中だけに留めておいてください……そ、それに、恋人がいないというなら、その……今から作ればいいではありませんか(もじもじ)」
ヒビキ「今から?」
クロード「は、はい……い、今から(チラチラ)」
ヒビキ「……ああ、すすき――」
クロード「未成年には絶対行かせませんからね!」
ヒビキ「……知識はないんじゃなかったの? あと、普通に未成年も行けるところだから。どこを想像してるんだか」
★★★★★
その他の記念日『Pokemon Day』
※1996年2月27日。
※ゲーム『ポケットモンスター』シリーズ第1作『ポケットモンスター赤・緑』が発売された。
※2020年に株式会社ポケモンが制定。
ヒビキ「ポケモンかぁ、昔はちょっとやってたけどもうよく分かんないや」
クロード「魔物を使役し、戦わせることを楽しむ遊戯とは……世も末ですね」
ヒビキ「そういう言い方はやめておこう」
ヒビキ「どこだと思う?」
クロード「ふむ、ヒビキ様の世界であることに間違いなさそうですが……。それなりに都会なのでしょうか、十階建て以上のビルが立ち並ぶなか、私の後ろにあるのは壁の白い三角屋根の小さな家……おや、屋根の上には時計台があるのですね」
ヒビキ「さーて、ここはどこかな?」
クロード「分かりません」
ヒビキ「諦めるの早いな!」
クロード「仕方がありません。根本的に知識がないので」
ヒビキ「もう、ダメだなぁ。ポリポリ」
クロード「私に考えさせておいて、ヒビキ様は何を食べていらっしゃるのです?」
ヒビキ「甘くて美味しいよ」
クロード「焼き菓子ですか。四角い輪郭部分にほんのりついた焼き色が綺麗ですね。それに、二枚の焼き菓子でクリームを挟んでいるのですか?」
ヒビキ「違うよ。これは白くてあまーいホワイトチョコさ。食べてみる?」
クロード「ええ、いただきます。ポリポリ……これは美味い。あっさりとした焼き菓子が口の中でホロホロと溶けたかと思うと、ホワイトチョコの甘さがなめらかに主張してきます。焼き菓子とチョコのバランスが素晴らしいですね」
ヒビキ「うんうん、俺もこれ大好き。ポリポリ」
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ヒビキ「全く関係ないんだけどね」
クロード「ないんですか!?」
ヒビキ「今日2月27日は『冬の恋人の日』。2月14日のバレンタインデーと3月14日のホワイトデーまでに恋人同士の絆を深める日として、結婚カウンセラーなどが制定した記念日だよ」
クロード「などって何ですか? ……じゃあ、ここは? この菓子は?」
ヒビキ「ここは北海道札幌市の有名観光スポット『札幌市時計台』。そして俺達が食べているお菓子は、北海道土産の定番『白い恋人』だよ」
クロード「……確かに、『恋人』という言葉以外はこれっぽっちも関係ないですね」
ヒビキ「寒さの厳しい冬でも愛情を育んでくれる2月と、二人の強い結びつきを表す『絆』から『きずな』→『ずな』→『づな』→『ツー・ナナ』→『27』となって、2月27日が『冬の恋人の日』になったとか」
クロード「聞けば聞くほど時計台も白い恋人も関係ないんですが……」
ヒビキ「しょうがないでしょ。うちには恋人同士のキャラなんていないし、この記念日にはこれ以上の情報もないし、少ない情報から記念日を紹介するこっちの身にもなってほしいってもんさ」
クロード「そういう話は作者の中だけに留めておいてください……そ、それに、恋人がいないというなら、その……今から作ればいいではありませんか(もじもじ)」
ヒビキ「今から?」
クロード「は、はい……い、今から(チラチラ)」
ヒビキ「……ああ、すすき――」
クロード「未成年には絶対行かせませんからね!」
ヒビキ「……知識はないんじゃなかったの? あと、普通に未成年も行けるところだから。どこを想像してるんだか」
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ヒビキ「そういう言い方はやめておこう」
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