ヒビキとクロードの365日

あてきち

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1月

1月28日『コピーライターの日』

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 ヒビキ「そうだ、京都行こう」

クロード「京都へ行かれるのですか?」

 ヒビキ「あなたと、つぎの景色へ」

クロード「私と? つぎのって、だから京都でしょう?」

 ヒビキ「愛は食卓にある」

クロード「は? あ、あい? 食卓って……さっきから何の話ですか?」

 ヒビキ「ん? 何か用、クロード?」

クロード「さっきから何を仰っているのですか、ヒビキ様? 京都へ行くだの、愛だのと、よく分からないのですが」

 ヒビキ「ああ、違う違う。これを読んでいたんだよ」

クロード「本ですか……『心に響く大手企業のキャッチコピー百選』?」

 ヒビキ「うん。今日1月28日は『コピーライターの日』だからね。ちょっと興味が湧いたんだ。結構面白いよ」(※上記タイトルは架空の書籍です)

クロード「ほぉ……というか、そもそも『コピーライター』とは何なのです?」

 ヒビキ「商品や企業を宣伝するために広告の文言(コピー)を考えることを職業としている人だよ」

クロード「へぇ、そんな職業があるのですね。しかし、なぜ今日がその『コピーライター』の記念日になるのです?」

 ヒビキ「1956年1月28日に、日本で公布された『万国著作権条約』で著作権マーク『(C)』が制定されたことが由来らしいよ」

クロード「また難しい言葉が。著作権というと確か、創作物に対する作者の権利でしたか。それとコピーライターにどんな関係があるのです? くりえいたーという意味ではコピーライターも関係があるといえばあるのでしょうが、それを言ったら他のクリエイターだってそうですし……」

 ヒビキ「著作権は英語に翻訳すると『Copyright(コピーライト)』っていうんだ」

クロード「ん?」

 ヒビキ「著作権の『コピーライト』に『コピーライター』をかけた言葉遊びだね。『コピーライト』が制定された日を『コピーライターの日』にしたってわけ」

クロード「それでいいのか『コピーライターの日』と、言いたくなる理由ですね」

 ヒビキ「奇抜で面白いじゃない。人々の印象に残る言葉を考えだすことがコピーライターの存在意義だし、ある意味正しい記念日の決め方だと思うよ」

クロード「確かに、普通の語呂合わせよりは余程心にひっかかる制定理由です。納得できるかどうかはこの際別として」

 ヒビキ「というわけで、この作品にも何かキャッチコピーがほしいと思うんだよ」

クロード「『駄文な小話』がこの作品のキャッチコピーでは? SNSで更新を宣伝する際、必ずタイトルの前についていますよ?」

 ヒビキ「そんなキャッチコピーが認められる? 俺達こんなに頑張ってるのに、それを『駄文』とか言っちゃってるんだよ? 受け入れられないよ!」

クロード「そうはいってもこの作品、駄文以外の何物でもありませんし……」

 ヒビキ「ぐぬぬぬ、何かいいフレーズを……」

クロード「駄文でいいと思うんですけどね……気楽ですし」




★★★★★
その他の記念日『衣類乾燥機の日』
※『衣類ふんわり』=『いるい(1)ふん(2)わり(8)』の語呂合わせ。
※日本電機工業会が1994年に制定。

クロード「ヒビキ様、よいフレーズは思いつきましたか?」
 ヒビキ「う、うーん……『美文な小話』とか?」
クロード「……前のをもじっただけですね。そのうえ本文の内容のハードルがメチャクチャ上がっているような……次回の話は、本当に『美文』ですか?」
 ヒビキ「プ、プロのコピーライターを呼んでくれー!」
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