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1月
1月19日『家庭消火器点検の日』
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テレビ『昨年9月から続くオーストラリアの森林火災の被害は日本の四分の一にあたるおよそ103,000平方キロメートルを超え、オーストラリアの代名詞ともいえるコアラやカンガルーを含む約10億匹以上の動物が犠牲になったと考えられます。これに対し日本の防衛省は、航空自衛隊の派遣を発表し、人員、物資の輸送を――』
クロード「……何やらヒビキ様の世界は大変なことになっていますね。昨年の9月からということは、もかれこれ4ヶ月ほど火災が継続しているということでしょうか。ちょっと想像できない災害ですね、ヒビキ様はどう思われ……おや、ヒビキ様?」
ヒビキ「えーと、これは……」
クロード「……ヒビキ様?」
ヒビキ「わっ!? クロード? もう、驚かせないでよ」
クロード「先ほどまで一緒にテレビを見ていたのに、急に姿が見えなくなったので何事かと。キッチンの奥で何をなさっているのですか?」
ヒビキ「あー、今のニュースを見て思い出して、キッチンに置いてある『消火器』の点検をしていたんだ。今日1月19日は『家庭消火器点検の日』だからね」
クロード「しょうかき? その赤い筒のようなもののことですか?」
ヒビキ「うん。これを使えば初期段階の火災なら火を消すことができるんだ。先端の安全栓を抜いて、ノズルを火元に向けてレバーを引くとドバっとね」
クロード「火を消す……水でも入っているのですか?」
ヒビキ「種類によるかな? 家庭用だと大体、制炎性の優れた薬剤を出す粉末タイプか、冷却効果と浸透性に優れた強化液タイプのどちらかだと思うよ。ちなみにこれは、てんぷら油の鎮火により効果的な強化液タイプの消火器だね」
クロード「ほぉ、そのようなものが常備されていたとは知りませんでした」
ヒビキ「まあ、クロードはキッチンに入らないからね」
クロード「……ヒビキ様が立たせてくれないのではありませんか」
ヒビキ「だって、火災より恐ろしいことになるんだもん……」
クロード「酷い! ……まあ、その件は置いといて、今日はその消火器とやらを点検する日なのですか?」
ヒビキ「うん。『全国消防機器販売業協会』が1991年に制定したんだ。消火器には使用期限があって、定期的に交換する必要があるからね」
クロード「そうなのですか?」
ヒビキ「入っているのが薬剤や液体だもの。時間の経過とともにどうしても効果が落ちていくんだ。使用期限を過ぎた消火器では、万が一の時に役に立たないかもしれない。だから、使用期限はこまめに確認しなくちゃいけないんだよ」
クロード「まあ、ちらりと見れば済む話ですからね。怠って家が焼け落ちることと比べれば手間でもなんでもないでしょう」
ヒビキ「そう言いつつも、習慣化されていないと結構忘れる人も多いんだけどね」
クロード「ああ、そういう意味では今日のような記念日があると最低でも一年に一回は確認できそうですね」
ヒビキ「そうだね。あとはこの記念日自体がもう少し知れ渡っていればねぇ」
クロード「そういえば、今日が記念日の由来は何なのです?」
ヒビキ「消防への緊急連絡電話番号『119番』にかけた語呂合わせだよ」
クロード「ふむ、となると11月9日が記念日でもよかったのでは? まあ、日付も近いですし、どちらでもいいといえばいいのですが」
ヒビキ「11月9日は消防庁が定めた『119の日』で被るからやめたんだって」
クロード「むしろ被った方が記念日をこらぼれーしょんできて認知度を上げられたような気もしますけどね……」
★★★★★
その他の記念日『空気清浄機の日』
※日本電機工業会が2006年に制定。
※『良い空気』=『い(1)い(1)く(9)うき』の語呂合わせ。
ヒビキ「最近の空気清浄機は湿度管理もできるんだって」
クロード「確か乾燥すると火災が発生しやすいとか。冬場には必需品ですね」
ヒビキ「そうだね。部屋中に毛も飛んでるし、うちも買おうかなぁ」
クロード「……」
クロード「……何やらヒビキ様の世界は大変なことになっていますね。昨年の9月からということは、もかれこれ4ヶ月ほど火災が継続しているということでしょうか。ちょっと想像できない災害ですね、ヒビキ様はどう思われ……おや、ヒビキ様?」
ヒビキ「えーと、これは……」
クロード「……ヒビキ様?」
ヒビキ「わっ!? クロード? もう、驚かせないでよ」
クロード「先ほどまで一緒にテレビを見ていたのに、急に姿が見えなくなったので何事かと。キッチンの奥で何をなさっているのですか?」
ヒビキ「あー、今のニュースを見て思い出して、キッチンに置いてある『消火器』の点検をしていたんだ。今日1月19日は『家庭消火器点検の日』だからね」
クロード「しょうかき? その赤い筒のようなもののことですか?」
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クロード「火を消す……水でも入っているのですか?」
ヒビキ「種類によるかな? 家庭用だと大体、制炎性の優れた薬剤を出す粉末タイプか、冷却効果と浸透性に優れた強化液タイプのどちらかだと思うよ。ちなみにこれは、てんぷら油の鎮火により効果的な強化液タイプの消火器だね」
クロード「ほぉ、そのようなものが常備されていたとは知りませんでした」
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クロード「……ヒビキ様が立たせてくれないのではありませんか」
ヒビキ「だって、火災より恐ろしいことになるんだもん……」
クロード「酷い! ……まあ、その件は置いといて、今日はその消火器とやらを点検する日なのですか?」
ヒビキ「うん。『全国消防機器販売業協会』が1991年に制定したんだ。消火器には使用期限があって、定期的に交換する必要があるからね」
クロード「そうなのですか?」
ヒビキ「入っているのが薬剤や液体だもの。時間の経過とともにどうしても効果が落ちていくんだ。使用期限を過ぎた消火器では、万が一の時に役に立たないかもしれない。だから、使用期限はこまめに確認しなくちゃいけないんだよ」
クロード「まあ、ちらりと見れば済む話ですからね。怠って家が焼け落ちることと比べれば手間でもなんでもないでしょう」
ヒビキ「そう言いつつも、習慣化されていないと結構忘れる人も多いんだけどね」
クロード「ああ、そういう意味では今日のような記念日があると最低でも一年に一回は確認できそうですね」
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クロード「そういえば、今日が記念日の由来は何なのです?」
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クロード「むしろ被った方が記念日をこらぼれーしょんできて認知度を上げられたような気もしますけどね……」
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クロード「……」
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