ヒビキとクロードの365日

あてきち

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10月

10月24日『二十四節気その14 第十八【霜降】』

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クロード「ぶるるる。換気と思って窓を開けましたが、昼間だというのに風が冷たいです。冬はもうそこまで来ているのですね」

 ヒビキ「ぶるる。みたいだね。温かいお茶淹れたけど、飲む?」

クロード「はい、ありがとうございます。ずずず、はぁ、ほっとしますね。おや?」

 ヒビキ「どうかした?」

クロード「いえ、今窓に見える山を見ましたら、そろそろ紅葉しているようだったので少し驚きました。毎日見ている景色のはずなのに意外と気が付かないものですね」

 ヒビキ「そうだねぇ。まあ、今日10月24日は二十四節気の『霜降』だし、もうそんな時期になったんだなぁ」

クロード「『霜降』……霜が降る、ですか?」

 ヒビキ「うん。暦便覧では『露が陰気に結ばれて霜となりて降るゆゑ也』と説明されていて、要するに、露が冷気によって霜となって降り始める頃ってことだね。同時に楓や蔦が紅葉し始める頃でもある」

クロード「まさに今ですね。そうだ。今度リリアン達も誘って紅葉狩りにでも行きましょうか? ついでに栗など拾って帰れるといいですね」

 ヒビキ「それは構わないけど、こっちの世界にも紅葉狩りなんてあるの?」

クロード「いえ、ぱそこんで見ました」

 ヒビキ「クロード、どんどんネットの住人になっていくね。この作品の中だけにしてね。絶対に本編に持ち込んじゃダメだからね?」

クロード「おや? フリですか?」

 ヒビキ「違うってば!」

※ひゅるり~ひゅるり~らら~、と風が吹いた。

クロード「……風の音? ツバメの鳴き声のはずじゃ……」

 ヒビキ「何の話? ぶるるるっ! そろそろ窓を閉めよう。熱いお茶でも凌ぎ切れない寒さだよ。もう少ししたらコタツくらい出さないとダメかもしれないね」

クロード「こたつ? 何をするものなんです?」

 ヒビキ「呪いの堕落アイテムさ。一度入ったが最後、二度と外に出ることのできない禁断の暖房器具だよ」

クロード「あはは、何ですかそれ? あまりの気持ちよさに外に出れなくなるとかそんな話ですか? ちょっと信じられませんねぇ」

 ヒビキ「むむむ。いいよ、しばらくしたらリビングに置くから楽しみにしているといいよ。ふふん」

クロード「……何やら自信ありげな様子。まさか、本当に……?」

 ヒビキ「ベッドで丸くなって眠るクロードに耐えられるか見ものだね。あ、みかんも買っておかなくっちゃ。おコタにみかんは外せないよ」

クロード「こたつ……一体どんなものなんだ……」



★★★★★
その他の記念日『文鳥の日』
※10月は手乗り文鳥の雛が出回る季節。
※『手に幸せ』=『て10に2し4あわせ』の語呂合わ……語呂合わせ?

クロード「ヒビキ様、説明文が既に首を傾げていますよ。手に幸せと文鳥の繋がりが全く見えません」
 ヒビキ「手乗り文鳥、可愛くて幸せじゃない」
クロード「ひとくちサイズしかないのに?」
 ヒビキ「……食べ物としてカウントしないように」
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