223 / 388
10月
10月19日『イクメンの日』
しおりを挟む
クロード「おや、ヒビキ様が見当たりませんね。今日の記念日の説明をしていただかなくてはならないのですが。ヒビキ様―?」
????「ばぶばぶー!」
クロード「――? なぜ我が家に赤ん坊が? ……というか、嫌な予感がするくらいに誰かに似ているのですが……」
????「ばぶー!」
クロード「いやいやいやいや、ないない、ホントない」
????「ばぶぶぶー!」
クロード「ヒビキ様―! どこですか、ヒビキ様―!」
????「ばぶばぶばぶばぶばぶうううっ!(ここにいるってば!)」
クロード「ぎゃあああ! 勝手に翻訳された!? というか何をしているのですか、ヒビキ様! なんで赤ん坊の姿になって……ぐぅ、可愛い」
ヒビキ「ばぶっ(気が付いたらこんな姿に。とりあえずしばらくお世話よろしく。なんたって今日10月19日は『イクメンの日』。パパ、よろしくお願いします!)」
クロード「『ばぶっ』の一言にどんだけ詰め込んでいるんですか。どう考えても記念日のためのフリじゃないですか、これ。とりあえず抱っこしますね」
ヒビキ「ばぶぅ……(はふぅ、全身がもふもふに包まれてマジ最高。というわけでおやすみなさい、ぐぅ……)」
クロード「こんな意味不明な状況で寝ようとしないでください!」
ヒビキ「ぶふう!(赤ちゃんの昼寝を邪魔しようなんてふてえオオカミだ。許されざる暴挙だよ。バツとして頭の上に乗っての耳いじりを要求する!)」
クロード「赤ん坊の立場をフル活用ですね!? 絶対にお断りします! とにかく記念日の説明をしてください。それをしないと寝かせませんよ!」
ヒビキ「ばぶばぶ(寝かせないだなんて、あらやだ破廉恥な)」
クロード「赤ん坊姿で何言ってるんですか。いい加減にしてください」
ヒビキ「ばぶばぶばぶばぶぶぶ(仕方ないなぁ。『イクメンの日』は『イクメンオブザイヤー実行委員会』が男性の育児休暇を推進する目的で制定した記念日だよ。ちなみに『父さん(10)』と『育(19)児』の語呂合わせだね)」
クロード「男性の育児休暇? 子供を育てるために休むのですか? それでは生活が成り立たなくなりませんか? お金が入ってきませんよ」
ヒビキ「ばぶばぶぅ(こっちの世界では特にそうかもね。育児休暇っていうのは、子育てを優先して勤め先の仕事を一時的に休むことだよ。休暇中に給料が出る会社は少ないけど、雇用保険から『育児休業給付金』が出る場合もあるから、人によってはある程度収入を賄いつつ、育児に専念することが可能だよ)」
クロード「それなら父親も育児に参加しやすいですね。働きづめで子供から『おじさん、誰?』などと言われる父親の数を減らせそうで何よりです」
ヒビキ「ば、ばぶぅ。ばぶばぶ(そ、そうだね。実際にある現実だから本当にそういうのはなくなってほしいよ。記念日を制定した『イクメンオブザイヤー実行委員会』では2011年から毎年、育児を楽しみながら頑張った男性を『イクメンオブザイヤー』として表彰しているよ。男性の育児へのハードルを下げるための試みだね)」
クロード「子供としても父親と母親の両方から愛情をもらった方が嬉しいでしょうし、男性の育児休暇が一般化していくといいですね……それで、ヒビキ様はいつになったら元に戻るのでしょうか?」
ヒビキ「ば、ばぶー?(さ、さあ?)」
クロード「……はぁ、とりあえずヒビキ様の世界へ行ってベビーグッズを用意した方がよさそうですね。おしめの替え方を勉強しなくては」
ヒビキ「ぶぎゃあああああああああああああ!?」
クロード「あ、今のセリフ。翻訳されませんでしたが何を言いたいか分かりました」
★★★★★
その他の記念日『バーゲンの日』
※1895年(明治28年)、東京駅上の大丸呉服店が冬物の大売り出しを開催。
※日本初のバーゲンを行った記念日。
ヒビキ「よ、よかった。今日中に元に戻れた……恐るべし、記念日の魔力」
クロード「戻ってしまったのですね。せっかくおしめを買ったのに」
ヒビキ「……クロードはきっと構い過ぎて子供に嫌われるタイプだね」
クロード「そんなことありませんよ! ……ないですよね?」
????「ばぶばぶー!」
クロード「――? なぜ我が家に赤ん坊が? ……というか、嫌な予感がするくらいに誰かに似ているのですが……」
????「ばぶー!」
クロード「いやいやいやいや、ないない、ホントない」
????「ばぶぶぶー!」
クロード「ヒビキ様―! どこですか、ヒビキ様―!」
????「ばぶばぶばぶばぶばぶうううっ!(ここにいるってば!)」
クロード「ぎゃあああ! 勝手に翻訳された!? というか何をしているのですか、ヒビキ様! なんで赤ん坊の姿になって……ぐぅ、可愛い」
ヒビキ「ばぶっ(気が付いたらこんな姿に。とりあえずしばらくお世話よろしく。なんたって今日10月19日は『イクメンの日』。パパ、よろしくお願いします!)」
クロード「『ばぶっ』の一言にどんだけ詰め込んでいるんですか。どう考えても記念日のためのフリじゃないですか、これ。とりあえず抱っこしますね」
ヒビキ「ばぶぅ……(はふぅ、全身がもふもふに包まれてマジ最高。というわけでおやすみなさい、ぐぅ……)」
クロード「こんな意味不明な状況で寝ようとしないでください!」
ヒビキ「ぶふう!(赤ちゃんの昼寝を邪魔しようなんてふてえオオカミだ。許されざる暴挙だよ。バツとして頭の上に乗っての耳いじりを要求する!)」
クロード「赤ん坊の立場をフル活用ですね!? 絶対にお断りします! とにかく記念日の説明をしてください。それをしないと寝かせませんよ!」
ヒビキ「ばぶばぶ(寝かせないだなんて、あらやだ破廉恥な)」
クロード「赤ん坊姿で何言ってるんですか。いい加減にしてください」
ヒビキ「ばぶばぶばぶばぶぶぶ(仕方ないなぁ。『イクメンの日』は『イクメンオブザイヤー実行委員会』が男性の育児休暇を推進する目的で制定した記念日だよ。ちなみに『父さん(10)』と『育(19)児』の語呂合わせだね)」
クロード「男性の育児休暇? 子供を育てるために休むのですか? それでは生活が成り立たなくなりませんか? お金が入ってきませんよ」
ヒビキ「ばぶばぶぅ(こっちの世界では特にそうかもね。育児休暇っていうのは、子育てを優先して勤め先の仕事を一時的に休むことだよ。休暇中に給料が出る会社は少ないけど、雇用保険から『育児休業給付金』が出る場合もあるから、人によってはある程度収入を賄いつつ、育児に専念することが可能だよ)」
クロード「それなら父親も育児に参加しやすいですね。働きづめで子供から『おじさん、誰?』などと言われる父親の数を減らせそうで何よりです」
ヒビキ「ば、ばぶぅ。ばぶばぶ(そ、そうだね。実際にある現実だから本当にそういうのはなくなってほしいよ。記念日を制定した『イクメンオブザイヤー実行委員会』では2011年から毎年、育児を楽しみながら頑張った男性を『イクメンオブザイヤー』として表彰しているよ。男性の育児へのハードルを下げるための試みだね)」
クロード「子供としても父親と母親の両方から愛情をもらった方が嬉しいでしょうし、男性の育児休暇が一般化していくといいですね……それで、ヒビキ様はいつになったら元に戻るのでしょうか?」
ヒビキ「ば、ばぶー?(さ、さあ?)」
クロード「……はぁ、とりあえずヒビキ様の世界へ行ってベビーグッズを用意した方がよさそうですね。おしめの替え方を勉強しなくては」
ヒビキ「ぶぎゃあああああああああああああ!?」
クロード「あ、今のセリフ。翻訳されませんでしたが何を言いたいか分かりました」
★★★★★
その他の記念日『バーゲンの日』
※1895年(明治28年)、東京駅上の大丸呉服店が冬物の大売り出しを開催。
※日本初のバーゲンを行った記念日。
ヒビキ「よ、よかった。今日中に元に戻れた……恐るべし、記念日の魔力」
クロード「戻ってしまったのですね。せっかくおしめを買ったのに」
ヒビキ「……クロードはきっと構い過ぎて子供に嫌われるタイプだね」
クロード「そんなことありませんよ! ……ないですよね?」
0
お気に入りに追加
121
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
人生を共にしてほしい、そう言った最愛の人は不倫をしました。
松茸
恋愛
どうか僕と人生を共にしてほしい。
そう言われてのぼせ上った私は、侯爵令息の彼との結婚に踏み切る。
しかし結婚して一年、彼は私を愛さず、別の女性と不倫をした。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
学園長からのお話です
ラララキヲ
ファンタジー
学園長の声が学園に響く。
『昨日、平民の女生徒の食べていたお菓子を高位貴族の令息5人が取り囲んで奪うという事がありました』
昨日ピンク髪の女生徒からクッキーを貰った自覚のある王太子とその側近4人は項垂れながらその声を聴いていた。
学園長の話はまだまだ続く……
◇テンプレ乙女ゲームになりそうな登場人物(しかし出てこない)
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げています。
いい子ちゃんなんて嫌いだわ
F.conoe
ファンタジー
異世界召喚され、聖女として厚遇されたが
聖女じゃなかったと手のひら返しをされた。
おまけだと思われていたあの子が聖女だという。いい子で優しい聖女さま。
どうしてあなたは、もっと早く名乗らなかったの。
それが優しさだと思ったの?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる