ヒビキとクロードの365日

あてきち

文字の大きさ
上 下
221 / 388
10月

10月17日『貯蓄の日』

しおりを挟む
 ヒビキ「本日8月3日は『ハチミツの日』です!」

クロード「今日は冒頭からもう記念日の説明ですか。まあ、構いませんが」

 ヒビキ「『はちみつ=はち(8)みつ(3)』の語呂合わせで、全日本はちみつ協同組合と日本養蜂はちみつ協会が制定した記念日だよ」

クロード「『はち(8)み(3)つ(2)』で8月23日でもよかった感じの語呂合わせですね」

 ヒビキ「そんなこといわないの。今日は、はちみつについて色々話をするよ」

クロード「はちみつは、この世界では結構高めの甘味料です」

 ヒビキ「甘味料が貴重品なのは異世界ファンタジーの定番だよね」

クロード「ヒビキ様、そういうの分かるんですか?」

 ヒビキ「ううん。本編設定だとあんまり詳しくない感じ?」

クロード「……ここでも多少は自重してくださいね? あまり設定を無視しすぎないようにしてください」

 ヒビキ「現代日本では当然のようにスーパーやドラッグストアで手に入れられるはちみつだけど、今の状態が確立されたのは戦後になってからなんだ」

クロード「忠告ガン無視ですか……それはそうと、随分最近の話なのですね」

 ヒビキ「もちろん、養蜂自体はもっと前から、江戸時代あたりから本格的に行われていたんだけど、それでもやっぱり貴重品であることに変わりはなかったみたい。養蜂技術は国内に浸透したんだけど、何せ生産力そのものが貧弱だったそうだから」

クロード「今とは何か違ったのでしょうか?」

 ヒビキ「一番の違いは養蜂の蜂がニホンミツバチからセイヨウミツバチに変わったところかな? 洋バチが輸入され近代的な養蜂器具が使われるようになって、それから養蜂が盛んになっていったそうだよ。今はそうでもないらしいけど」

クロード「今は盛んではないのですか? しかし、どこにでもありますよね?」

 ヒビキ「日本のはちみつ自給率は10%もないんだ。ほとんどが輸入品だね。七割以上が中国。続いてアルゼンチンやカナダ、ミャンマーなどからも輸入しているよ」

クロード「がっつり依存していますね」

 ヒビキ「まあ、日本の食糧自給率自体がカロリーベースで四割を切ってるからね。色んな食品が外国からの輸入品なんだよ。だから中国産は信用できないとか言っても食べなくちゃ食べるものがないっていうのが現状なんだよね」

クロード「となると、外国との関係は重要になってきますね。まさに死活問題です」

 ヒビキ「とはいえ、へたに下手にですぎても問題だし、難しいなぁ……て、話が逸れちゃったね。せっかくだからはちみつを堪能しようじゃないか」

クロード「それはいいですね。甘いものは私も好きですよ」

 ヒビキ「というわけで、最後になりますが、今日はゲストを呼んでいます!」

クロード「今さらですか? 一体誰を……」

 ヒビキ「はちみつと言ったら、クマでしょ!」

クロード「クマ? ……ああ、某ネズミなランドでも大人気の黄色いクマ的な」

クマさん「グルガアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

クロード「ハ、ハーフミスリルアーマードベア!? 何ダンジョンボスを連れてきてるんですかヒビキ様!?」

 ヒビキ「だってこの世界で俺が知ってるクマってこいつしかいなかったから……」

クマさん「がああああああああああああああああああああああああああ!!!」

クロード「ぎゃあああああ! 攻撃してくる!? ぶ、武器はどこだ!?」

 ヒビキ「あ、そういえばはちみつを準備するの忘れてた。持って来るね」

クロード「ヒビキ様!? 今はそんな場合じゃないですよ!? 待ってくださいいいい!」

クマさん「ぐるあああああああああああああああああああああ!!! (はちみつよこせごらああああああああああああああ!!!)」

クロード「知るかああああああああああああああああああ!」

 ヒビキ「そうだ。一緒にはちみつ用の壺も買ってこようっと♪」



★★★★★
その他の記念日『ホウ酸処理の日』
※ホウ酸による――。

クロード「ホウ酸団子ですね! このクマ公に喰わせてやりましょう!」
 ヒビキ「残念。木材劣化対策のためのホウ酸処理を推進する記念日だよ」
クマさん「があああああああああ!!!(G扱いしてんじゃねえええええ!!!)」
クロード「知るかああああああああああああ!」
 ヒビキ「『ほう8さん3』の語呂合わせなんだけど……誰も聞いてないかな?」
しおりを挟む
感想 22

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた

下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。 ご都合主義のハッピーエンドのSSです。 でも周りは全くハッピーじゃないです。 小説家になろう様でも投稿しています。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

人生を共にしてほしい、そう言った最愛の人は不倫をしました。

松茸
恋愛
どうか僕と人生を共にしてほしい。 そう言われてのぼせ上った私は、侯爵令息の彼との結婚に踏み切る。 しかし結婚して一年、彼は私を愛さず、別の女性と不倫をした。

処理中です...