ヒビキとクロードの365日

あてきち

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9月

9月12日『宇宙の日』

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クロード「ヒ、ヒヒヒヒヒビキ様あああああ!? こ、ここはどこですかー!?」

 ヒビキ「クロードって、初めての場所では毎回それ言うよね」

クロード「今回はいつもと雰囲気が違いますよおおおおお!? 真っ暗だし、変な鎧を着こんでいますし、そ、それにあの目の前に広がる巨大な……いえ、巨大というのも烏滸がましいほどにどでかい青い球体は何なのですかあああああああ!?」

 ヒビキ「うわぁ、クロード、めっちゃテンパってるー」

クロード「ひいいい! な、なんか怖いんですよおおおおおおお!」

 ヒビキ「まあ、宇宙服を着るなんて俺も初めてのことだから、クロードほどじゃないにしても俺もドキドキはしているけどね。なんたって本日9月12日は『宇宙の日』ですから! やっほー! 宇宙遊泳♪」

クロード「ヒビキ様! ちょ、離れていかないでくださいいいいいい!」

 ヒビキ「さすがに取り乱しすぎじゃない? そんなに怖い?」

クロード「地面がないんですよ!? 上も下も右も左も分からないこんなところ、怖くないわけがないではありませんか! 『宇宙の日』って何なんですか!?」

 ヒビキ「世界中が協力して宇宙や地球環境について考える『国際宇宙年』を記念して、1992年に、日本の科学技術庁(現・文部科学省)と宇宙科学研究所(現・宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所)が制定した記念日だよ。毛利衛宇宙飛行士が日本人で初めてスペースシャトルに搭乗して飛び立った9月12日が公募で選ばれたんだ」

クロード「う、宇宙というのは確か、地球から飛び立った、大気圏も越えた先にあるという真空の空間のことでしたよね……ま、まさか、あの青い球体は……」

 ヒビキ「地球だねー」

クロード「ぎゃあああああああああ! だ、大地が遠いいいいいいいい!」

 ヒビキ「どうしよう。今日のクロードは全く使い物にならないぞ……あと広義では俺達がいた地球も含めて『宇宙』だから」

クロード「そ、そんな話はどうでもいいです! もう地球へ帰りましょうよ!」

 ヒビキ「えー、でも『宇宙の日』について全然説明できてないし」

クロード「だったら早く済ませてくださいいいいい!」

 ヒビキ「今日は本気で無理っぽいなぁ……9月12日の『宇宙の日』の他に、10月4日から10月10日までの一週間は『国際宇宙週間』とされていて、これらを含む約一か月間は『「宇宙の日」ふれあい月間』と呼ばれているんだ。その期間中に『筑波宇宙センター』が特別公開されるなどのイベントがあったり、毎年文部科学省やJAXAが主催する作文絵画コンテストが開催されていたりしているよ。グランプリを受賞すると種子島を巡るツアーをプレゼント! 気になる人は参加してみよう。ちなみに今年のコンテストの応募締め切りは今日9月12日必着だよ♪ 検索検索♪」

クロード「消印じゃなくて必着なんですからもう参加できませんよ!」

 ヒビキ「宇宙が怖くてもツッコミだけはちゃんとするんだ……」

クロード「早く地上に戻してくれええええええええええええええええええ!」




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その他の記念日『水路記念日』
※1871年の今日(旧暦7月28日)
※明治政府内の兵部省海軍部に水路局が設置された。
※海上保安庁が制定。水路業務を広く人々に理解してもらう目的。

クロード「水はいい。浮遊感は同じですが、地面が近いです」
 ヒビキ「なんて気の抜けた安堵の表情……そんなに怖かったんだ」
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