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9月
9月11日『警察相談の日』
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クロード「ヒビキ様、今日も家庭菜園は豊作で……おや、お客様ですか?」
エマリア「ああ、お邪魔……じゃないけどお邪魔してるわよ」
クロード「いえいえ、私とヒビキ様の家が大変お邪魔されていますとも。しかし、エマリア殿が我が家に来るとは珍しい。何かありましたか?」
ヒビキ「何か相談事があるらしいんだ。それで、何があったの?」
エマリア「実は……ちょっと前からストーカーに付け狙われてて」
ヒビキ「ストーカー!?」
クロード「ストーカー? 何ですかそれは?」
エマリア「そうね……ヒビキに付きまとうクロードみたいな?」
クロード「??? 相談事と聞いて何かと思えば、私がヒビキ様へ忠義を尽くすように、エマリア殿にも従者がついただけではないですか。何が困るというのです」
エマリア「本人に行ったところで無駄だったわね……ヒビキに付きまとうバルスみたいなものよ」
クロード「変態ではありませんか!? エマリア殿、大丈夫なのですか!?」
エマリア「……今、本物のストーカーの真理に触れた気分だわ」
ヒビキ「それでエマリアさん、何か被害には遭ったの?」
エマリア「今のところ私に近づいてピーチクパーチク騒ぐくらいだけど、いつか手を出すんじゃないかって心配で心配で」
クロード「それは恐ろしい。ヒビキ様、どうにかできないでしょうか?」
ヒビキ「うーん。とりあえず警察に相談した方がいいと思う。今日9月11日は『警察相談の日』だけど、そうじゃなくても警察は相談を随時受け付けてくれるから」
エマリア「『警察相談の日』? 何それ?」
ヒビキ「警察庁が1999年に制定した記念日だよ。各都道府県に設置されている受付窓口へ電話相談することができる『♯9110』の活用を呼び掛けるものだね」
クロード「警察への電話は確か『110番』ではありませんでしたか?」
ヒビキ「『110番』は今すぐ警察に駆けつけてもらいたい緊急の事件や事故を受け付ける緊急通報電話だよ。それに対して『♯9110』は緊急的な対応を必要としない案件への相談を受け付けてくれる電話なんだ。『110番』への通報は年間900万件を超えていて、そのうち2割は『免許の更新』についてとか、緊急性のないものもかなりあるんだ。本来緊急を要する事件や事故への対応が遅れかねないから、新たにこの相談窓口が設けられたんだって」
クロード「それなら気後れせずに警察へ相談できますね」
エマリア「よかった。それじゃあ、後でそっちに電話してみるわ」
ヒビキ「それにしてもストーカーだなんて、一体誰がそんな真似を……」
エマリア「誰っていうか、ラクリシアなんだけどね」
クロード「ラクリシアって、エマリア殿の弟ではありませんか……ストーカー?」
エマリア「そうなの。毎日毎日私に付きまとって『家に帰ろう』とか『買い物に行かないか』とか言ってきて。とはいえ誘ってきたくらいで殴ったりしたら私が加害者扱いされかねないでしょう? 本当に毎度毎度いつ手が出てしまうかと心配だったの」
ヒビキ「手が出るって、エマリアさんの手が出るんだ……」
クロード「まあ、あの人もバルス殿並みには変態ですからね……」
エマリア「……遠い目してるけど、なんでこいつは自覚がないのかしら?」
ヒビキ「エマリアさん、この作品に自覚のある変態は多分いないと思うよ」
エマリア「そういうセリフ、本編では絶対に言わないでね、ヒビキ」
クロード「??? 何の話ですか?」
ヒビエマ「「別に―」」
★★★★★
その他の記念日『緊急番号の日』(アメリカ)
※アメリカ合衆国における『緊急通報用電話番号【911】』にちなんで。
※1987年8月26日に、ロナルド・レーガン大統領が制定。
クロード「確かヒビキ様の故郷も『911』でしたっけ?」
ヒビキ「違うよ。救急・消防は『119』だよ」
クロード「なんと。紛らわしいですね」
ヒビキ「国が違うのに紛らわしいも何もないと思うけど」
エマリア「ああ、お邪魔……じゃないけどお邪魔してるわよ」
クロード「いえいえ、私とヒビキ様の家が大変お邪魔されていますとも。しかし、エマリア殿が我が家に来るとは珍しい。何かありましたか?」
ヒビキ「何か相談事があるらしいんだ。それで、何があったの?」
エマリア「実は……ちょっと前からストーカーに付け狙われてて」
ヒビキ「ストーカー!?」
クロード「ストーカー? 何ですかそれは?」
エマリア「そうね……ヒビキに付きまとうクロードみたいな?」
クロード「??? 相談事と聞いて何かと思えば、私がヒビキ様へ忠義を尽くすように、エマリア殿にも従者がついただけではないですか。何が困るというのです」
エマリア「本人に行ったところで無駄だったわね……ヒビキに付きまとうバルスみたいなものよ」
クロード「変態ではありませんか!? エマリア殿、大丈夫なのですか!?」
エマリア「……今、本物のストーカーの真理に触れた気分だわ」
ヒビキ「それでエマリアさん、何か被害には遭ったの?」
エマリア「今のところ私に近づいてピーチクパーチク騒ぐくらいだけど、いつか手を出すんじゃないかって心配で心配で」
クロード「それは恐ろしい。ヒビキ様、どうにかできないでしょうか?」
ヒビキ「うーん。とりあえず警察に相談した方がいいと思う。今日9月11日は『警察相談の日』だけど、そうじゃなくても警察は相談を随時受け付けてくれるから」
エマリア「『警察相談の日』? 何それ?」
ヒビキ「警察庁が1999年に制定した記念日だよ。各都道府県に設置されている受付窓口へ電話相談することができる『♯9110』の活用を呼び掛けるものだね」
クロード「警察への電話は確か『110番』ではありませんでしたか?」
ヒビキ「『110番』は今すぐ警察に駆けつけてもらいたい緊急の事件や事故を受け付ける緊急通報電話だよ。それに対して『♯9110』は緊急的な対応を必要としない案件への相談を受け付けてくれる電話なんだ。『110番』への通報は年間900万件を超えていて、そのうち2割は『免許の更新』についてとか、緊急性のないものもかなりあるんだ。本来緊急を要する事件や事故への対応が遅れかねないから、新たにこの相談窓口が設けられたんだって」
クロード「それなら気後れせずに警察へ相談できますね」
エマリア「よかった。それじゃあ、後でそっちに電話してみるわ」
ヒビキ「それにしてもストーカーだなんて、一体誰がそんな真似を……」
エマリア「誰っていうか、ラクリシアなんだけどね」
クロード「ラクリシアって、エマリア殿の弟ではありませんか……ストーカー?」
エマリア「そうなの。毎日毎日私に付きまとって『家に帰ろう』とか『買い物に行かないか』とか言ってきて。とはいえ誘ってきたくらいで殴ったりしたら私が加害者扱いされかねないでしょう? 本当に毎度毎度いつ手が出てしまうかと心配だったの」
ヒビキ「手が出るって、エマリアさんの手が出るんだ……」
クロード「まあ、あの人もバルス殿並みには変態ですからね……」
エマリア「……遠い目してるけど、なんでこいつは自覚がないのかしら?」
ヒビキ「エマリアさん、この作品に自覚のある変態は多分いないと思うよ」
エマリア「そういうセリフ、本編では絶対に言わないでね、ヒビキ」
クロード「??? 何の話ですか?」
ヒビエマ「「別に―」」
★★★★★
その他の記念日『緊急番号の日』(アメリカ)
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※1987年8月26日に、ロナルド・レーガン大統領が制定。
クロード「確かヒビキ様の故郷も『911』でしたっけ?」
ヒビキ「違うよ。救急・消防は『119』だよ」
クロード「なんと。紛らわしいですね」
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