ヒビキとクロードの365日

あてきち

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8月

8月2日『青森ねぶた祭』

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 ヒビキ「じゃじゃーん! 浴衣に着替えてみました!」

クロード「大変よくお似合いですよ、ヒビキ様……というか、既視感が物凄いのですが、何ですかこれは?」

 ヒビキ「クロードのは法被と鉢巻きだね。下は半股引だけど、できればふんどしにしたかったんだけど……」

クロード「ヒビキ様ああああ!? 大丈夫ですか!? ヒビキ様!?」

 ヒビキ「だって今日はお祭りだよ。今日8月2日は青森県のお祭り『青森ねぶた祭』の日だからね♪ というわけで、この前仕入れた下駄の出番だよ!」

クロード「ヒビキ様、昨日と全く同じセリフですよ!? バグっちゃいました!? バツっちゃいましたか!? 『青森ねぶた祭』は昨日も……ねぶた? あれ?」

 ヒビキ「どうしたの、クロード?」

クロード「ヒビキ様、『青森ねぶた祭』とは一体……昨日の『弘前ねぷたまつり』とは違うのですか。名前がとても似ていますが……」

 ヒビキ「『青森ねぶた祭』は青森県青森市で8月2日から7日にかけて開催される伝統的なお祭りだよ。毎年200数十万人の観光客が祭りを観覧しに来るんだ」

クロード「昨日の『弘前ねぷたまつり』よりも大規模な祭りなのですね」

 ヒビキ「『ねぶた』と呼ばれる武者の姿をした大きな山車が市内を練り歩くんだ」

クロード「それだけ聞くと『ねぷた』と同じに聞こえますが」

 ヒビキ「ぶっちゃけ起源はどちらも同じみたいだよ?」

クロード「そうなのですか?」

 ヒビキ「最も古い起源の伝説は、征夷大将軍となる坂上田村麻呂が陸奥国の蝦夷討伐の戦場で、敵を油断させておびき寄せるために大燈篭や笛、太鼓で囃し立てたことなんだって。もちろん、坂上田村麻呂が現在の青森県の地で征討活動を行ったっていう証拠があるわけじゃなくて、あくまで起源の伝説のひとつにすぎないけど」

クロード「ふむ。要するに、同じ起源の似たような祭りが近隣地域で行われているということですか」

 ヒビキ「一応違いはあるよ? 市内を回る山車が『弘前ねぷたまつり』は扇型が、『青森ねぶた祭』は人形型の燈篭が主流らしい。あと『青森ねぶた祭』も『弘前ねぷたまつり』同様、1980年1月28日に重要無形民俗文化財に指定されてるみたいだよ」

クロード「まあ、同じ祭りなのですから当然といえば当然ですか。では、二日連続ですが祭りに繰り出しましょうか」

 タイキ「いってらっしゃーい」

 ヒビキ「今日の登場も唐突だね、大樹。今日は一緒に行かないの?」

 タイキ「いやだって、ミクちゃんもいないし、今日はいいかなって」

クロード「祭りの目的が『ミクちゃん』というのは、いいんでしょうか……?」

 ヒビキ「まあ、それは人それぞれだから仕方ないとしか言えないけど。それじゃ、俺達だけで行こうか」

クロード「そうですね、ではタイキ殿。行って参ります」

 タイキ「ほいほい、いってらっしゃーい。あーあ、『ミクちゃん』の山車とかできないもんかなぁ」




★★★★★
その他の記念日『カレーうどんの日』
※カレーうどん100年革新プロジェクトが2010年に制定。
※6月2日『カレーの日』 7月2日『うどんの日』から。

クロード「ちゅるちゅる……美味しいですが、祭りで食べるものではないですね」
 ヒビキ「ちゅるちゅる……美味しいけど、ワンコの口でどうやって麺をすすってるんだろう?」
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