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7月
7月29日『アマチュア無線の日』
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ヒビキ「じゃじゃーん! というわけで、用意してみました!」
クロード「何やらつまみがたくさん取り付けられた機械のようですが、これは一体何なのですか、ヒビキ様?」
ヒビキ「『無線機』だよ。今日7月29日は『アマチュア無線の日』だからね」
クロード「むせんき? 何をするものなのですか?」
ヒビキ「電波を介して無線通信を行うための機器のことだよ」
クロード「ああ、確か『ケータイ』と呼ばれているもののことですね」
ヒビキ「電波を利用している点では同じだけど、厳密には違うよ? 携帯電話やスマホは基地局を介して声のやり取りをしているけど、無線機は直接電波を介して通信を行っている。だから同時に複数の人に声を届けることができるんだ」
クロード「??? どういうことですか?」
ヒビキ「ラジオみたいなものだよ。チャンネルさえ合わせれば誰もが同じラジオ番組を聞くことができるように、無線機もまたチャンネルを合わせることで同時に複数人と繋がることができるってわけ。」
クロード「なかなか便利そうですね。しかし、世間ではケータイの方が圧倒的に普及しているようですが……」
ヒビキ「無線機は基本的に一対多へ向けた情報伝達には優れているんだけど、そういう機会ってそんなにないでしょ? チャンネルもオープンだから通信内容を盗み聞きされる可能性だって大きいし。個人が利用するには携帯電話の方がいいんだよ」
クロード「ですが、今日は『アマチュア無線の日』なのですよね? ということは、ある程度一般でも利用されているということではないのですか?」
ヒビキ「あー、ちょっと勘違いしてるかもしれないけど、『アマチュア無線』の『アマチュア』は『素人』って意味じゃないからね? 無線機の運用には日本では『無線従事者免許証』と、電波法に基づいた『無線局免許状』が必要なんだ」
クロード「免許がないとダメなのですか? では、アマチュアとは一体……」
ヒビキ「『アマチュア無線』というのは、金銭上の利益を目的とせずに、個人的な興味によって行われる無線通信のことで、その通信の自己訓練や技術的研究業務のことを『アマチュア業務』と呼ぶんだ。つまり、『素人』というよりは『職業化していない』という表現の方が合っているだろうね」
クロード「ふむ。無線に詳しくないと誤解してしまいそうな名称です。それで、今日が『アマチュア無線の日』なのには、どのような理由があるのですか?」
ヒビキ「アマチュア無線は第二次世界大戦時、正確には1941年12月8日の太平洋戦争開戦時に、無線施設の使用を禁止されたんだ。情報漏洩対策だろうね。それが1952年の7月29日、新たに施行された電波法に基づいてアマチュア局の予備免許が全国の30人に発給されたことで、アマチュア無線は再開された。これを記念して、翌年に『日本アマチュア無線連盟』が今日を記念日に制定したんだよ」
クロード「ふむ、戦争で一時利用を禁じられていたのですか。戦争というものは色々なところに負担を強いているのですね」
ヒビキ「今の時代は戦争がなくてよかったね。まあ、というわけで、せっかく今日が『アマチュア無線の日』だから使ってみようと思って無線を用意したんだ!」
クロード「ようやく冒頭の説明が終わったわけですね。しかし、ヒビキ様……?」
ヒビキ「何?」
クロード「『無線従事者免許証』と無線局免許状』はお持ちなのですか?」
ヒビキ「……いや、ここは日本じゃないし、別に……ねぇ?」
クロード「ここには無線などないのですからどこにも繋がりませんよ? 無線を使うならヒビキ様の世界に行きませんと」
ヒビキ「…………ちょっとだけ」
クロード「……」
ヒビキ「……」
クロード「……」
ヒビキ「…………返品してきます」
クロード「そうしてください」
★★★★★
その他の記念日『福神漬けの日』
※福神漬けの名前の由来『七福神』から『しち7ふ2く9』の語呂合わせ。
クロード「お昼はカレーが食べたくなります」
ヒビキ「カレー用福神漬けと普通の福神漬け、どっちを買う?」
クロード「……カレー以外に用途があるのですか?」
ヒビキ「ど、どうなんだろう……?」
クロード「何やらつまみがたくさん取り付けられた機械のようですが、これは一体何なのですか、ヒビキ様?」
ヒビキ「『無線機』だよ。今日7月29日は『アマチュア無線の日』だからね」
クロード「むせんき? 何をするものなのですか?」
ヒビキ「電波を介して無線通信を行うための機器のことだよ」
クロード「ああ、確か『ケータイ』と呼ばれているもののことですね」
ヒビキ「電波を利用している点では同じだけど、厳密には違うよ? 携帯電話やスマホは基地局を介して声のやり取りをしているけど、無線機は直接電波を介して通信を行っている。だから同時に複数の人に声を届けることができるんだ」
クロード「??? どういうことですか?」
ヒビキ「ラジオみたいなものだよ。チャンネルさえ合わせれば誰もが同じラジオ番組を聞くことができるように、無線機もまたチャンネルを合わせることで同時に複数人と繋がることができるってわけ。」
クロード「なかなか便利そうですね。しかし、世間ではケータイの方が圧倒的に普及しているようですが……」
ヒビキ「無線機は基本的に一対多へ向けた情報伝達には優れているんだけど、そういう機会ってそんなにないでしょ? チャンネルもオープンだから通信内容を盗み聞きされる可能性だって大きいし。個人が利用するには携帯電話の方がいいんだよ」
クロード「ですが、今日は『アマチュア無線の日』なのですよね? ということは、ある程度一般でも利用されているということではないのですか?」
ヒビキ「あー、ちょっと勘違いしてるかもしれないけど、『アマチュア無線』の『アマチュア』は『素人』って意味じゃないからね? 無線機の運用には日本では『無線従事者免許証』と、電波法に基づいた『無線局免許状』が必要なんだ」
クロード「免許がないとダメなのですか? では、アマチュアとは一体……」
ヒビキ「『アマチュア無線』というのは、金銭上の利益を目的とせずに、個人的な興味によって行われる無線通信のことで、その通信の自己訓練や技術的研究業務のことを『アマチュア業務』と呼ぶんだ。つまり、『素人』というよりは『職業化していない』という表現の方が合っているだろうね」
クロード「ふむ。無線に詳しくないと誤解してしまいそうな名称です。それで、今日が『アマチュア無線の日』なのには、どのような理由があるのですか?」
ヒビキ「アマチュア無線は第二次世界大戦時、正確には1941年12月8日の太平洋戦争開戦時に、無線施設の使用を禁止されたんだ。情報漏洩対策だろうね。それが1952年の7月29日、新たに施行された電波法に基づいてアマチュア局の予備免許が全国の30人に発給されたことで、アマチュア無線は再開された。これを記念して、翌年に『日本アマチュア無線連盟』が今日を記念日に制定したんだよ」
クロード「ふむ、戦争で一時利用を禁じられていたのですか。戦争というものは色々なところに負担を強いているのですね」
ヒビキ「今の時代は戦争がなくてよかったね。まあ、というわけで、せっかく今日が『アマチュア無線の日』だから使ってみようと思って無線を用意したんだ!」
クロード「ようやく冒頭の説明が終わったわけですね。しかし、ヒビキ様……?」
ヒビキ「何?」
クロード「『無線従事者免許証』と無線局免許状』はお持ちなのですか?」
ヒビキ「……いや、ここは日本じゃないし、別に……ねぇ?」
クロード「ここには無線などないのですからどこにも繋がりませんよ? 無線を使うならヒビキ様の世界に行きませんと」
ヒビキ「…………ちょっとだけ」
クロード「……」
ヒビキ「……」
クロード「……」
ヒビキ「…………返品してきます」
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