ヒビキとクロードの365日

あてきち

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5月

5月11日『ご当地キャラの日』

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〇〇〇〇「「「ざわざわ、ざわざわ」」」

クロード「ヒビキ様。こ、この方々は一体どこのどなたですか……?」

 ヒビキ「ごめんね、クロード。前回クロードに著作権のことでこっぴどく叱られた俺はあれから反省した。だから、彼らについて俺から口にすることはできないんだ」

クロード「それでしたら最初から彼らを集めないでください。それにしても面妖な。赤い兜を被った二足歩行の巨大ネコに、鹿の角を生やした半裸の坊主。身体が伸び縮みする異形の……豆? 両頬が真っ赤な黒いクマと、やたら全身で動き回っているあれは……な、梨? の、化け物が……本当に彼らは一体……」

 ヒビキ「さて、君は何人分かったかな? 本日5月11日は『ご当地キャラの日』だよ! ご当地で『ご5当10地1』の語呂合わせで作られた記念日だね!」

クロード「ヒビキ様、納得できません。『ご当地』の『ごとう』までは『5&10+1』で『ごとう(510)』はあえてよしとしましょう。ですが『地=1』というのはあまりにもこじつけが過ぎるのではないでしょうか? むしろ5月10日でよいのでは?」

 ヒビキ「一般社団法人『日本ご当地キャラクター協会』が制定した記念日だよ。地域の活性化を目指し、街を元気にするご当地キャラクター同士の連携を深め、それぞれのローカルキャラクターを全国に発信するのが目的なんだって」

クロード「丸っとガン無視!? そ、それはともかく、ぱそこんでご当地キャラを検索すると『ゆるキャラ』という言葉が一緒に出てくるのですが、何か違うのですか?」

 ヒビキ「ゆるキャラの中にご当地キャラがいる感じかな? ゆるキャラは『ゆるいマスコットキャラクター』の略称で、ご当地キャラだけでなく、企業のプロモーションキャラクターや公共機関のマスコットキャラクターなんかも含まれるからね」

クロード「ふむふむ。ご当地キャラというのはゆるキャラの一種で、特定の地域を拠点して活動するマスコットキャラクターなのですね」

 ヒビキ「ちなみに『ゆるキャラ』という言葉は扶桑社という出版社と漫画家のみうらじゅんさんによって商標登録されているよ。この言葉は元々みうらじゅんさんが命名したもので、無関係な第三者に商売に利用されたり、第三者に商標を取られてこの言葉を自由に使えなくなることを防ぐために先手を打ったらしい」

クロード「なかなか用心深い。ほぅ? 実際、『ゆるキャラ』は2008年に、『ご当地キャラ』は2013年に『新語・流行語大賞』にノミネートされているようですね」

 ヒビキ「ご当地キャラにいたっては当時のトップテンに入っているよ」

クロード「そのおかげもあって、ごく一部ではありますが、ご当地キャラによって大きな収益を上げている地域もあるようですね。何ともあやかりたいものです」

 ヒビキ「そう思って用意してみました! 異世界ご当地キャラ勇者くろーど君!」

クロード「私の等身大着ぐるみはゆるキャラには……いや、中の人は誰ですか!?」




★★★★★
その他の記念日『ニスガ族の日』
※1999年。カナダ政府とニスガ族の間で、ニスガ族の先住民土地請求問題が解決する『ニスガ条約』が締結されたことを記念する日。

クロード「物凄いローカルな記念日ですね。ヒビキ様も私も全くの無関係です」
くろーど「そんなこと言うなクロ。問題が解決してよかったクロ!」
クロード「私はそんなしゃべり方はしません! マジで中身は誰なんですか!?」
 ヒビキ「クロード。ゆるキャラに中の人なんて存在はないんだよ?」
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