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第10章『俺の召喚獣だけレベルアップする/冴島渉たちの章』
第332話 【召喚士のダンジョン】風の塔を、攻略しよう
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----【召喚士のダンジョン】、風の塔。
魔王アレイスターの四天王の1人、女騎士ブリトマートは挑戦者を待ち望んでいた。というよりも、そうなるように設定されていた。
エドマンド・スペンサーの叙事詩『妖精の女王』に登場する、ブリトマート。
かの純潔の女騎士は、作者であるスペンサーによって、とあるモノを寓意的に表した者とされている。
『----さぁ、行かん! 全ては王のため! 女王のために!』
風の塔の最奥、その場にてボスとして設置された女騎士ブリトマートは、ガチャンっと、両腕に合体化されていた戦車の砲身をこちらに向けていた。
『さぁ、全てを蹂躙せよ! 全ては王のため! 女王のために!』
===== ===== =====
【女騎士ブリトマート・オブ・ザ・クラウン】 レベル;Ⅴ 《召喚士のダンジョン 風の塔》ボス魔物
【召喚士のダンジョン】内での、風の塔を管轄するボス魔物にして、四天王。エドマンド・スペンサーの叙事詩『妖精の女王』に登場する女騎士ブリトマートをモデルに作られた、風属性のボス
両腕には戦車の主砲、両脚は魚雷搭載型の潜水艦、背中には空母のプロペラが設置されており、女騎士というよりも人型の軍事兵器のような面持ちになっている
頭には王冠を被り、その脳内は常にイングランドの陛下、そして女王陛下への敬意に満ち溢れている
===== ===== =====
その女騎士は、ガシッと、戦車の主砲をこちらに向けていた。
『さぁ、我に陛下への、女王陛下への愛を示す機会を!』
「《ぴぴっ----!!》」
そうやって戦車の主砲を今にも発射される中、高らかな鳴き声と共に剣を突きつけるのは、雪ん子ちゃん。
----そう、新生した雪ん子ちゃんの姿であった。
===== ===== =====
【雪ん子《オーラ体》】 レベル;Ⅰ+01
個体レベル;01
種族名;雪ん子(←雪の女神ポリアフ←雪ん子)/(マスタードラゴン)
攻撃力;G+1
属性攻撃力;F+2
防御力;G+1
素早さ;G+2
賢さ;D+6
固有スキル;【氷結の申し子】;全ての攻撃に対し、氷属性を付与する
;【悪の申し子】;全ての攻撃に対し、悪属性を付与する
後天スキル;【剣技】;剣などの武器を持つ時、強力な技を発動する
;【オーラ体】(NEW!!);四大力の1つ、《オーラ》の力を用いて作られた新たな身体。全身が四大力の《オーラ》で構成されており、肉体を使った武技に対して効果を発揮する
===== ===== =====
四大力の1つ、【オーラ】を身に纏った雪ん子は、剣を強く握りしめていた。
これが新たな雪ん子の姿、その名も【オーラ体】である。
普通は魔力を用いて身体を作り上げて召喚しているのだが、この【召喚士のダンジョン】という強制的にレベルⅠへと戻されるダンジョンではそのままでは勝てないと判断。
そこで、レベルⅠの時は、雪ん子ちゃんやファイントを召喚した際には知らなかった概念は何かないかと考えて、1つ思いついたのだ。
----そう、四大力。
【オーラ】、【マナ》、【スピリット】、【プラーナ】、そして【オーバーロード】。
それぞれに特化した力を発揮するこれを使って召喚すれば、良いんじゃないかと思い、今回は剣技に長けた雪ん子ちゃんを、四大力【オーラ】を基にして召喚したのである。
結果が、この【オーラ体】というスキルを得た雪ん子ちゃん。
いま彼女の身体は、その全身が肉体を使った武技に秀でた【オーラ】によって構成されている。この彼女は最初に召喚した時の、いやレベルⅡ時代の雪ん子ちゃんよりも、遥かに強い。
なにせ、全身を構成している力からして違うからね。
以前は四大力をただ使うだけだったのが、全身そのものが四大力なのだから。
「《ぴぴっ!!》」
『確かに強そうではある! しかし、我らが陛下、そして女王陛下のためにも、このブリドマート! 全身全霊を尽くす所存!』
かくして、新しい身体となった雪ん子ちゃん。そしてブリドマートの戦いが始まる。
レベルⅠと、レベルⅤの戦い。さらに、相手はボス魔物というだけあって、強化されている。
どう考えても、雪ん子ちゃんが勝利する確率は低いと思うのが、当然の意見だろう。
----しかし、私は雪ん子ちゃんの勝利を確信している。
これは、ただ盲目的に、味方である雪ん子ちゃんの勝利を信じているという訳ではない。
雪ん子ちゃんが勝利するという、確かな確信が私にはあった。
「(だって、雪ん子ちゃん----未だにレベルⅠなんだもの)」
この風の塔を攻略するに当たり、私達は10階分、2時間近くに渡る大冒険を行ってきた。
この風の塔にいる魔物は、全員がこのブリドマートと同じレベルⅤの魔物達----私達は、そんなレベルⅤの魔物達を、数百体、いや数千体クラスで倒して来た。
しかし、レベルⅠ。
未だに、雪ん子ちゃんはレベルが上がっていない。つまり、雪ん子ちゃんにとって、こいつらの戦いは、さして経験値になっていないという事なのだ。
「主砲も潰してるし、足代わりの潜水艦も半壊させているし……雪ん子ちゃんが負ける要素なさそうだな」
こちらとしては、まだ四大力【マナ】を用いて、ファイントを召喚するという手も残っている。
----まぁ、こういう手段で行けば何とかいけそうだと思いつつ、戦いを見守ることにしたのであった。
(※)【オーラ体】
四大力【オーラ】を用いて、召喚獣の身体を形作った際に得られるスキル。全身が【オーラ】で出来ているので、普通の魔力を使って作られた召喚獣よりも遥かに強い状態で召喚される
欠点としては、他の四大力を使えない事、そして他の四大力に分類されている力は若干ながら弱めになる傾向になる。今回は【オーラ体】であるため、【マナ】を代表にする魔法、【スピリット】を代表にする武器の付与術などは弱くなる傾向にある
魔王アレイスターの四天王の1人、女騎士ブリトマートは挑戦者を待ち望んでいた。というよりも、そうなるように設定されていた。
エドマンド・スペンサーの叙事詩『妖精の女王』に登場する、ブリトマート。
かの純潔の女騎士は、作者であるスペンサーによって、とあるモノを寓意的に表した者とされている。
『----さぁ、行かん! 全ては王のため! 女王のために!』
風の塔の最奥、その場にてボスとして設置された女騎士ブリトマートは、ガチャンっと、両腕に合体化されていた戦車の砲身をこちらに向けていた。
『さぁ、全てを蹂躙せよ! 全ては王のため! 女王のために!』
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【女騎士ブリトマート・オブ・ザ・クラウン】 レベル;Ⅴ 《召喚士のダンジョン 風の塔》ボス魔物
【召喚士のダンジョン】内での、風の塔を管轄するボス魔物にして、四天王。エドマンド・スペンサーの叙事詩『妖精の女王』に登場する女騎士ブリトマートをモデルに作られた、風属性のボス
両腕には戦車の主砲、両脚は魚雷搭載型の潜水艦、背中には空母のプロペラが設置されており、女騎士というよりも人型の軍事兵器のような面持ちになっている
頭には王冠を被り、その脳内は常にイングランドの陛下、そして女王陛下への敬意に満ち溢れている
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その女騎士は、ガシッと、戦車の主砲をこちらに向けていた。
『さぁ、我に陛下への、女王陛下への愛を示す機会を!』
「《ぴぴっ----!!》」
そうやって戦車の主砲を今にも発射される中、高らかな鳴き声と共に剣を突きつけるのは、雪ん子ちゃん。
----そう、新生した雪ん子ちゃんの姿であった。
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【雪ん子《オーラ体》】 レベル;Ⅰ+01
個体レベル;01
種族名;雪ん子(←雪の女神ポリアフ←雪ん子)/(マスタードラゴン)
攻撃力;G+1
属性攻撃力;F+2
防御力;G+1
素早さ;G+2
賢さ;D+6
固有スキル;【氷結の申し子】;全ての攻撃に対し、氷属性を付与する
;【悪の申し子】;全ての攻撃に対し、悪属性を付与する
後天スキル;【剣技】;剣などの武器を持つ時、強力な技を発動する
;【オーラ体】(NEW!!);四大力の1つ、《オーラ》の力を用いて作られた新たな身体。全身が四大力の《オーラ》で構成されており、肉体を使った武技に対して効果を発揮する
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四大力の1つ、【オーラ】を身に纏った雪ん子は、剣を強く握りしめていた。
これが新たな雪ん子の姿、その名も【オーラ体】である。
普通は魔力を用いて身体を作り上げて召喚しているのだが、この【召喚士のダンジョン】という強制的にレベルⅠへと戻されるダンジョンではそのままでは勝てないと判断。
そこで、レベルⅠの時は、雪ん子ちゃんやファイントを召喚した際には知らなかった概念は何かないかと考えて、1つ思いついたのだ。
----そう、四大力。
【オーラ】、【マナ》、【スピリット】、【プラーナ】、そして【オーバーロード】。
それぞれに特化した力を発揮するこれを使って召喚すれば、良いんじゃないかと思い、今回は剣技に長けた雪ん子ちゃんを、四大力【オーラ】を基にして召喚したのである。
結果が、この【オーラ体】というスキルを得た雪ん子ちゃん。
いま彼女の身体は、その全身が肉体を使った武技に秀でた【オーラ】によって構成されている。この彼女は最初に召喚した時の、いやレベルⅡ時代の雪ん子ちゃんよりも、遥かに強い。
なにせ、全身を構成している力からして違うからね。
以前は四大力をただ使うだけだったのが、全身そのものが四大力なのだから。
「《ぴぴっ!!》」
『確かに強そうではある! しかし、我らが陛下、そして女王陛下のためにも、このブリドマート! 全身全霊を尽くす所存!』
かくして、新しい身体となった雪ん子ちゃん。そしてブリドマートの戦いが始まる。
レベルⅠと、レベルⅤの戦い。さらに、相手はボス魔物というだけあって、強化されている。
どう考えても、雪ん子ちゃんが勝利する確率は低いと思うのが、当然の意見だろう。
----しかし、私は雪ん子ちゃんの勝利を確信している。
これは、ただ盲目的に、味方である雪ん子ちゃんの勝利を信じているという訳ではない。
雪ん子ちゃんが勝利するという、確かな確信が私にはあった。
「(だって、雪ん子ちゃん----未だにレベルⅠなんだもの)」
この風の塔を攻略するに当たり、私達は10階分、2時間近くに渡る大冒険を行ってきた。
この風の塔にいる魔物は、全員がこのブリドマートと同じレベルⅤの魔物達----私達は、そんなレベルⅤの魔物達を、数百体、いや数千体クラスで倒して来た。
しかし、レベルⅠ。
未だに、雪ん子ちゃんはレベルが上がっていない。つまり、雪ん子ちゃんにとって、こいつらの戦いは、さして経験値になっていないという事なのだ。
「主砲も潰してるし、足代わりの潜水艦も半壊させているし……雪ん子ちゃんが負ける要素なさそうだな」
こちらとしては、まだ四大力【マナ】を用いて、ファイントを召喚するという手も残っている。
----まぁ、こういう手段で行けば何とかいけそうだと思いつつ、戦いを見守ることにしたのであった。
(※)【オーラ体】
四大力【オーラ】を用いて、召喚獣の身体を形作った際に得られるスキル。全身が【オーラ】で出来ているので、普通の魔力を使って作られた召喚獣よりも遥かに強い状態で召喚される
欠点としては、他の四大力を使えない事、そして他の四大力に分類されている力は若干ながら弱めになる傾向になる。今回は【オーラ体】であるため、【マナ】を代表にする魔法、【スピリット】を代表にする武器の付与術などは弱くなる傾向にある
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