俺の召喚獣だけレベルアップする

摂政

文字の大きさ
上 下
221 / 354
第6章『ファイントは常に地獄に居る/覚醒ファイントの章』

第209話(番外編) 同情と、座右の銘と、《日曜日》世界幽鬼

しおりを挟む
 ~~番外編 前回までの あらすじ!!!~~

 『世界幽鬼を狩る』、その役目を果たそうとするダブルエム。
 彼女は自分の職業の力を使い、2体の世界幽鬼を倒して、【ワラルー】と【左手】を回収し、次の世界幽鬼狩りへ向かうのであった。

 一方、そんなダブルエムを追う、網走海渡。
 彼は電話で、彼女の主である赤坂帆波から、彼女の『過去』と、彼女を見守って欲しいという『お願い』を、託されるのであった。


 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆


「おいっ! ダブルエムっ!!」

 ダブルエムの姿を見つけた網走海渡は、変わり果てた彼女の姿を見て驚いていた。

 彼女の身体は、醜く、ぶくぶくと膨れ上がっていた。
 左手は元の倍以上の大きさに膨れており、右足は鉄パイプとなって所々が膨れて変形していた。
 そして、全身にはぶつぶつと、気持ちの悪いイボが大量に出来ていた。

 彼女は座り込んでいたが、網走海渡の姿を見ると「また来た……」とうんざりしている顔を作る。

「やぁ、少年。#説明 終わっても着いて来るとか、#マジ勘弁 なんですが……」

 ダブルエムは、余裕そうに喋るが、網走海渡にはまともな姿には見えなかった。
 少なくとも、元気という状態からは、程遠く見えた。

「おいっ! なんだよ、お前! 無敵の超回復スキルとか、あるんじゃないのかよ!?」
「……死にそうとか、思われてます? 私? いえ、これはただの『ガン』なんですが」

 よっこいしょっ、立ち上がるもフラフラのままであった。
 しかしながら、彼女の顔は一切の苦痛も感じないようで、終始、痛みとは無縁の表情であった。

「実は、先程【左手】の世界幽鬼を倒しまして。その際に、病気をもらったんですよ。
 ----【左手】は不浄な属性を付与した魔法を使う、【マナ】系統の職業。故に、私の身体は病気に罹りやすくなり、ガンを発症した訳です」

 ガン……それは、今もなお多くの人間を死に至らしめている、難病の1つだ。
 人間の細胞には正常な細胞を作るよう、生まれながらにプログラムされているが、そのプログラムが故障する場合がある。
 故障したプログラムでは正常な細胞を作れず、そのっま異常な細胞が増え続けて、やがて身体に死を与えるべく、どんどん増え続ける。

「私は、【テセウスの船】の力で、異常個所を切り離し、新しいアイテムを取り付ければ、まったく問題ない身体を作るよう----そういうプログラムで生きているような#人間 です。
 そして、そのプログラム全体が、【左手】の罹りやすくなる不浄属性によって、書き換えられてしまった。という#寸法 なのです」

 ダブルエムは、身体を新たな部分に付け替えた。
 しかし、その新たな部分にまで、癌は広がっていく。
 こうなっては、イタチごっこ----どんどん取り換えようとも、癌はどんどん広がっていく。

 だから、ダブルエムは諦めた。
 【テセウスの船】で取り換えようともせず、ただ死を待っている状態だったのだ。

「……治る方法は、ねぇのかよ?」
「ポーション1本でもあれば、治りますよ? これ、本当に癌になってる訳じゃなくて、不浄な水が身体中を流れてるせいで、#病気発症 してるだけなんで」
「なら、ポーションを----って、そんなのが分かってるなら、使ってるよな」

 海渡の質問に、ダブルエムはコクリと頷く。

 普通なら、回復アイテムの1本や2本くらい、持っているのが当然だ。
 しかしながら、【テセウスの船】という超回復スキルを持つが故に、ダブルエムはポーション1本すら持ち合わせていなかったのである。

「……はぁ。まぁ、ここで死ぬなら、それまでって----」


「そうだな、お前は死にたがりだもんな。【三大堕落】とやらになる前から」


 強い口調で、網走海渡はダブルエムの言葉を遮るようにして、そう言う。

「あんたの"マスター"から、聞いたぜ。
 あんたの過去、って奴をよ」


 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆


『ダブルエムが、自分の死を意識し始めたのは----7歳の時、だったんだって』


 網走海渡にそう、彼女の過去を、赤坂帆波は語り始めた。

『彼女は、そこそこ裕福系の農民の次女として、生まれて、普通に可愛がられた。
 ----でも、そんな彼女の生活は、僅か7歳の、まだまだ多感な時期に、終わりを告げた。魔王の襲来によって、農村が焼かれて、彼女の両親を含めた街のほとんどの人が死んでしまったんだ』

 『良くある話』と、赤坂帆波はそう言った。
 日本のような恵まれた国ではなく、ダブルエムが居た魔王が多い世界では、人の死はそんなに珍しい出来事ではなかったそうだ。

『そして、彼女は隣の隣の、孤児院に、生き残った子供達と共に預けられた。
 彼女は泣こうとしたんだ、悲しくてね。でもね、一緒に生き残った子供達が、ダブルエムよりも幼い子達だったんだよ』

 ダブルエムが泣き始めるよりも先に、幼い子達は泣き始めてしまった。
 えんえんと、母を、父を、家族を、失った物を数えて泣き続けた。

 そんな泣く子供達の姿と、それを泣き止めようとする大人たちの姿を見て、ダブルエムはこう思ってしまった。

『----自分まで泣いたら、迷惑をかけるってね。
 まぁ、あれだよ。怒っていたはずなのに、自分よりも怒ってる人を見たら気持ちが冷めてしまうとか、そういう類のあれ』

 多感な子供時代に、ダブルエムは『迷惑をかけない』道を選んでしまった。

 泣いたら、迷惑だ----だから、泣かない。
 苦しい言葉を吐いたら、迷惑だ----だから、嘆かない。
 死のうとしたら、迷惑だ----だから、死なない。

 とても、利口な選択であり、そしてそれは同時に、彼女の気持ちをどんどん機械的に、冷めた気持ちへと突き進めて行く。

『普通は、ある程度の折り合いをつけて、わがままを言ったり、自分の思いを吐き出しちゃったりしたりするんだろうけどね。
 ダブルエムの真に恐ろしい所は、それらを本当に捨てちゃったのよ。今でこそ顔でもそれなりの表情を見せるようになった彼女も、【三大堕落】として引き取った直後は、感情すら見えない無表情キャラちゃんだったんだから』


 そこで、赤坂帆波は、ダブルエムに対して【不老不死】担当という役職を与えた。
 生を深く考える際に、彼女の感情も少しは蘇って欲しい、とね。


『まぁ、それも顔の表情を取り戻すまでは行ったけど、彼女の内面はあまり変わってないんだと思うの。
 そう、最初に彼女が、私に言った座右の銘が、未だに変わってないように』


 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆


「あんたのふざけた座右の銘、聞いたぜ?
 ----【生きてるうちが華】だって?!」

 その座右の銘を聞いた瞬間、網走海渡は怒りが沸き上がってきた。
 良くもまぁそんな座右の銘を掲げてる人間が、命を粗末にするのが許せないなどと、良く言えたものだな、と!

「----今も、そう#思ってます よ?
 生きてる限りは、どんな状況でも輝こう。華のように、鮮やかに。でも、死ぬならそれまで・・・・

 そう、ダブルエムは命を粗末にする人間が、許せない博愛主義者なんかではない。
 どうあがこうと死ぬような状況なら、奇跡すら信じずに、ただ黙って命が消えるのを諦める。


「あんたに、そんな座右の銘を誇らしげにするダブルエムなんかに、命なんか語って欲しくない!
 あんたは、ただの死にたがりじゃねえか!!」


 強く言い張る、網走海渡。
 この時、網走海渡は熱血漢に燃えて、本気で彼女を心から変えねばならぬと思って、そう言い張った。

 一方で、ダブルエム自身は、何も響いてなんかおらず、「うわっ、#暑苦しい #熱血キャラ は流行らんのです」と思っていた。
 思ってはいたが、口にすると面倒そうなので、黙っていた。


【髪ノ毛、モット欲シイィィィィ!!】


 そして、空気を読まずに、世界幽鬼が現れる。
 そいつの服には分かりやすく【世界幽鬼】という文字が、いつものように刻み込まれており、頭は黒い七面体となっている。
 そして七面体の7つの面全てに、赤い文字で【SUN】と書かれていた。


 ===== ===== =====
 【《日曜日》世界幽鬼】 レベル;Ⅱ+?
 ずーっと毎日全てが休日の日曜日という世界が閉じ込められていた【世界球体=日曜日世界=】の力で歪んだ、羽生嘉人はにゅうよしとという名の世界幽鬼。倒すと、スピリット系統職業の1つ、【日曜日】が解放される
 攻撃全てが娯楽や遊戯を楽しむ、日曜日に関する環境へと変える。その幻影は人々の心に強く影響され、一度術中に陥ると永遠の休日という微睡まどろみに人々を堕とす
 髪! 美シク、豊カナ髪ガアレバ、若サト共ニ、アノ頃ノ栄光ヲ、モウ一度ッ!!
 ===== ===== =====


【髪ガ、欲シィィィィィィ!!】

 七面体顔のその幽鬼は、手当たり次第に手から赤いビームを放つ。
 放たれたビームが当たった場所は、プールだったり、遊具になったりと、娯楽に相応しい環境へと姿を変えていた。

「【日曜日】----つまりは、休日って訳か。
 ……ちょうど、良いぜ。ダブルエムよ、俺が今からアイツを倒してやるぜ」

 ダブルエムが「えっ?」と呟くのを聞くことなく、網走海渡は剣を構える。
 彼はポイっと、バックからポーションを1本彼女へと投げて、

「それさえあれば、あんたは死なないんだろう? なら、もっとあがこうぜ」

 と、決め顔でそう言った。


「あんたは、わがままを言わずに、ずーっと自分の心を押し潰してきた。いや、休憩させすぎて、働く方法を忘れてしまったんだ。
 でも休憩の時間は、もう終わりだぜ。ダブルエム。
 お前の感情、俺が取り戻してやる。そのためにも、休日はもう、必要ない、ってなっ!!」


 網走海渡は決め顔で、カッコつけて、世界幽鬼へと向かっていくのであった----。




 そして、その姿をダブルエムは、じっと見ていた。

 ----ずきんっ!!

「えっ?」

 ダブルエムは、自分の心が動いたのを久しぶりに感じて、驚いていた。
 7歳の頃に両親が死んで、それ以降ずっと押し殺してきた感情が、心が、動いたのだ。

 それはどくんどくんっと、彼の事を考える度に、心が、顔が温かくなっていく。
 それはまるで、恋する乙女のようであり----

「キザすぎて……アイツ、殺したいかも……」

 ----いや、普通にウザすぎて、殺意が芽生えてた。



(※)『生きてるうちが華』
 ダブルエムの、座右の銘。彼女の人生の指針であり、同時に彼女の歪さを証明する言葉
 生きている間は美しく、それでいて生命力の強い花のように、貪欲に生にしがみ付こう。それでいて、どうあがいても死が待ち受けてるなら、奇跡なんて信じず、ただ運命に抗わずにぽっくり逝こう


(※)これまでの世界幽鬼と、被害者リスト
 ダブルエムがばら撒いてしまった、【世界球体】と死体が融合して生まれた世界幽鬼達
 現在4名の世界幽鬼が確認される。それぞれに人生の未練を、強い口調で口にしていた。

・《ワラルー》世界幽鬼……【オーラ】系統【ワラルー】の世界幽鬼。基となった死体の持ち主の名前は、村林継雄むらばやしつぐお。未練は、【死ぬ前にモテたい】

・《左手》世界幽鬼……【マナ】系統【左手】の世界幽鬼。基となった死体の持ち主の名前は、尾上おのうえののか。未練は【お母さんに会いたい】

・《鳩時計》世界幽鬼……【プラーナ》系統【鳩時計】の世界幽鬼。基となった死体の持ち主の名前は、不明。未練は【ダンジョンで冒険したい】

・《日曜日》世界幽鬼……【スピリット】系統【日曜日】の世界幽鬼。基となった死体の持ち主の名前は、羽生嘉人はにゅうよしと。未練は【髪の毛がもっと欲しい】

 次回は、本編です
 そして次の番外編では----【プラーナ】系統、【チーズフォンデュ】をお送りします
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜

早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。 食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した! しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……? 「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」 そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。 無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!

スキル盗んで何が悪い!

大都督
ファンタジー
"スキル"それは誰もが欲しがる物 "スキル"それは人が持つには限られた能力 "スキル"それは一人の青年の運命を変えた力  いつのも日常生活をおくる彼、大空三成(オオゾラミツナリ)彼は毎日仕事をし、終われば帰ってゲームをして遊ぶ。そんな毎日を繰り返していた。  本人はこれからも続く生活だと思っていた。  そう、あのゲームを起動させるまでは……  大人気商品ワールドランド、略してWL。  ゲームを始めると指先一つリアルに再現、ゲーマーである主人公は感激と喜び物語を勧めていく。  しかし、突然目の前に現れた女の子に思わぬ言葉を聞かさせる……  女の子の正体は!? このゲームの目的は!?  これからどうするの主人公!  【スキル盗んで何が悪い!】始まります!

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる! ×ランクだと思ってたギフトは、オレだけ使える無敵の能力でした

赤白玉ゆずる
ファンタジー
【コミックス第1巻発売です!】 早ければ、電子書籍版は2/18から販売開始、紙書籍は2/19に店頭に並ぶことと思います。 皆様どうぞよろしくお願いいたします。 【10/23コミカライズ開始!】 『勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる!』のコミカライズが連載開始されました! 颯希先生が描いてくださるリュークやアニスたちが本当に素敵なので、是非ご覧になってくださいませ。 【第2巻が発売されました!】 今回も改稿や修正を頑張りましたので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。 イラストは蓮禾先生が担当してくださいました。サクヤとポンタ超可愛いですよ。ゾンダールもシブカッコイイです! 素晴らしいイラストの数々が載っておりますので、是非見ていただけたら嬉しいです。 【ストーリー紹介】 幼い頃、孤児院から引き取られた主人公リュークは、養父となった侯爵から酷い扱いを受けていた。 そんなある日、リュークは『スマホ』という史上初の『Xランク』スキルを授かる。 養父は『Xランク』をただの『バツランク』だと馬鹿にし、リュークをきつくぶん殴ったうえ、親子の縁を切って家から追い出す。 だが本当は『Extraランク』という意味で、超絶ぶっちぎりの能力を持っていた。 『スマホ』の能力――それは鑑定、検索、マップ機能、動物の言葉が翻訳ができるほか、他人やモンスターの持つスキル・魔法などをコピーして取得が可能なうえ、写真に撮ったものを現物として出せたり、合成することで強力な魔導装備すら製作できる最凶のものだった。 貴族家から放り出されたリュークは、朱鷺色の髪をした天才美少女剣士アニスと出会う。 『剣姫』の二つ名を持つアニスは雲の上の存在だったが、『スマホ』の力でリュークは成り上がり、徐々にその関係は接近していく。 『スマホ』はリュークの成長とともにさらに進化し、最弱の男はいつしか世界最強の存在へ……。 どん底だった主人公が一発逆転する物語です。 ※別小説『ぶっ壊れ錬金術師(チート・アルケミスト)はいつか本気を出してみたい 魔導と科学を極めたら異世界最強になったので、自由気ままに生きていきます』も書いてますので、そちらもどうぞよろしくお願いいたします。

スマートシステムで異世界革命

小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 /// ★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★ 新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。 それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。 異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。 スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします! 序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです 第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練 第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い 第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚 第4章(全17話)ダンジョン探索 第5章(執筆中)公的ギルド? ※第3章以降は少し内容が過激になってきます。 上記はあくまで予定です。 カクヨムでも投稿しています。

屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです

わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。 対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。 剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。 よろしくお願いします! (7/15追記  一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!  (9/9追記  三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン (11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。 追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。

異世界でリサイクルショップ!俺の高価買取り!

理太郎
ファンタジー
坂木 新はリサイクルショップの店員だ。 ある日、買い取りで査定に不満を持った客に恨みを持たれてしまう。 仕事帰りに襲われて、気が付くと見知らぬ世界のベッドの上だった。

クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~

はなとすず
ファンタジー
俺は佐藤 響(さとう ひびき)だ。今年、高校一年になって高校生活を楽しんでいる。 俺が通う高校はクラスが4クラスある。俺はその中で2組だ。高校には仲のいい友達もいないしもしかしたらこのままボッチかもしれない……コミュニケーション能力ゼロだからな。 ある日の昼休み……高校で事は起こった。 俺はたまたま、隣のクラス…1組に行くと突然教室の床に白く光る模様が現れ、その場にいた1組の生徒とたまたま教室にいた俺は異世界に召喚されてしまった。 しかも、召喚した人のは1組だけで違うクラスの俺はお呼びじゃないらしい。だから俺は、一人で異世界を旅することにした。 ……この物語は一人旅を楽しむ俺の物語……のはずなんだけどなぁ……色々、トラブルに巻き込まれながら俺は異世界生活を謳歌します!

処理中です...