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第3章『決戦の北海道と、最強の召喚士シーヴィー/吸血鬼ココア・ガールハント・ヒアリング3世の章』
第94話 ココアとリョクチャ
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『グォォォォ、ンンンンンンッッ!!』
「わっ!! びっくりしたぬっ!?」
メガボタンデスドラゴンが咆哮し、それに驚いたリョクチャがびくびくと肩を震わせたところで、第2ラウンドが始まった。
メガボタンデスドラゴンは、胸元の紫結晶に力を溜めると、そのまま先程と同じ、強力な死の息吹を放つ。
「またあの"ぷれす"か。じゃったら----」
「ここはリョクチャにお任せぬ! "妾お姉ちゃん"!!」
リョクチャはそう言うと、左手の針に毒を充填させ、空気中にサラサラーっと文字を書く。
書かれた文字は『あいうえお』……ただの五十音のあ行は、そのまま空気中にぷかぷか浮かんでたかと思ったのだが、そのあ行に死の息吹が直撃する。
しかし、あ行は物ともせず、ココアがあんなに頑張って防げなかった死の息吹を防いでしまっていた。
「よーし! 反撃だよ、妾お姉ちゃん!」
「妾お姉ちゃんって、妾のことかのう?! えぇい、後でしっかりとココアお姉ちゃんと呼ぶよう、躾けてやるからのう、リョクチャ!!」
2人は互いに顔を見合わせると、そのまま息の合った姉妹プレイを見せつける。
リョクチャが空中に雷……正確には天気予報で良く見かける、雷マークを書いていく。
それを見て、ココアはすぐさま、自らも雷魔法を構築していく。
「出来たぬ! 妾お姉ちゃん、いっけー!!」
「えぇい!! 《雷よ、気高き狼のように敵の首を掻っ切れ!! ウルフェンボルト!!》」
ココアが生み出したのは、雷の狼。
全身が雷で生み出された、白銀の雷狼はボスの間を我が物顔でかけていき、その後を追うように放たれたリョクチャの雷マーク。
雷マークは雷狼にぶつかり、そのまま2つは融合し、出来上がったのは二つ首の巨大な雷狼。
「いっけええええええぬぬぬぬっっ!!」
「やるのじゃああああああああっっ!!」
『ガォォォォォォォォンンンンッッ!!』
そして、二つ首へと融合進化した雷狼は、メガボタンデスドラゴンの首にかじり付く。
かじり付かれたメガボタンデスドラゴンの全身に雷がまとわりつき、メガボタンデスドラゴンは絶叫を上げる。
『グォォォン??!!』
あまりにも強力な雷攻撃だった故か、メガボタンデスドラゴンの紫色の骨の身体が爆破によってバラバラになる。
爆破によって、骨のドラゴンから、骨のごみ山になってしまうメガボタンデスドラゴン。
そしてそのまま、骨の山は砂のように消えていくのであった……。
「よしっ! 倒したぬ!」
「----いえ、まだじゃよ! リョクチャ!」
ココアの言葉通り、バトルはまだ終わってないようだった。
『ラブホちゃん、おかわりあげるね?』
甘言のシーヴィーが逃げて行った方から、彼女の声と共に、2つの金色の光がこちらに向かって来る。
飛来した金色の光はちょうど砂となって消えて行ったメガボタンデスドラゴンの辺りで止まると、形がだんだん変化していく。
『『キカカカッ……!!』』
変化して現れたのは、灰色の着物を着た、雪ん子に良く似た召喚獣。
ただ違うのはやはり目玉がボタンに変わっているところ、そして足の辺りがうっすら透明になって、まるで幽霊のように浮かんでいるところだろうか。
===== ===== =====
【凍死精霊メガボタンデスノーフェアリー】 ランク;☆☆ 怨霊族
生き物を殺すことを楽しむ怨霊族の中で、凍死を司る闇の精霊の召喚獣。その手に触れる物を相手の特性や耐性などを無視して、凍らせ、やがて凍死させる
半透明な身体は純粋なる魔力の塊であり、なにかに宿ることでその物を凍死させて肉体を奪う事もできる
===== ===== =====
メガボタンデスドラゴンの代わりに現れたのは、雪ん子によく似たランクⅡの融合召喚獣。
2体のメガボタンデスノーフェアリーは、不気味に笑いながら、こちらをいつ襲うか、試しているようだった。
『私を追い詰めたかったら、こっちまで来たら良いよ? もっとも、そのメガボタンデスノーフェアリーを倒せたらの話だけどね?』
「うぐぐっ……!! 妾お姉ちゃんをバカにしてるぬ……!!」
「そうじゃのう、あやつを逃がすのは忍びないが、ここで追うとなると主殿が……!!」
ココアは因縁的にシーヴィーを追いかけたい所みたいだが、追いかけないのは俺を心配しての事だろう。
なにせ、あのメガボタンデスノーフェアリーと相手出来る召喚獣は、今ん所はココアとリョクチャの2人だけだからな。
だから、俺は----
「よし、リョクチャ! ココアを連れて、シーヴィーを追って来い!!」
リョクチャにそう命令する。
「ぬぬっ?!」
「あ、主殿! しかし、あの2体の融合召喚獣はどう対処するんじゃ!!」
そうだ、確かに2人でないと、あの宙を不気味に舞うメガボタンデスノーフェアリーの相手は難しいだろう。
だがしかし、俺にはまだ、頼りになる召喚獣がいるのだ。
「《ぴぴぴ!! 真似っこ、許さない!》」
「あらら♪ 雪ん子ちゃんにそっくりの召喚獣が相手なの♡」
と、空間を割って現れたのは、シャドーストーカーに《決闘》の空間に閉じ込められていた、《悪童ポリアフ》雪ん子と《悪の天使》ファイント。
そう、俺の頼りになる、レベルアップしている召喚獣の2人である。
「雪ん子、それにファイント。ココアが逃げたシーヴィーを追うため、お前達はあの雪ん子もどきを倒すんだ!」
「《やっちゃうっ!!》」
「はいは~い♪」
と、言う訳だ。
シャドーストーカーが対象のステータスをコピーできるとはいっても、スキルはコピーできない、いわば劣化コピーしか出来ない召喚獣。
そんな劣化コピーなんか、俺の召喚獣ならそろそろ倒してて良い頃合いだろうと思ったのだが、ほんと、ジャストタイミングだったぜ。
「雪ん子もどきは、雪ん子とファイントに任せ、ココアとリョクチャは、シーヴィーをとっ捕まえてくれ。出来るよな?」
「主殿……感謝するのじゃよ!」
ココアはそう言って、一足早く、シーヴィーが逃げた奥の方の入口へと走っていく。
「あっ、妾お姉ちゃん! ここは妹である私がやるぬっ! スキル《ジンバーロック》!!」
と、慌ててリョクチャが、制限時間付きではあるが自らの能力を上げる《ジンバーロック》のスキルを発動し、物凄い勢いでココアに追いつくと、彼女を米俵をかつぐようにして、猛スピードでシーヴィーの逃げた方へかけていく。
「こっ、こら! 姉である妾を、米俵をかつぐようにして持って行く出ないわっ!!」
「でも妾お姉ちゃん、これが一番速いと思うぬ!!」
「~~~っ!! ならば、とっとといくぞ! "すぴど"を上げるのじゃ!!」
そんな姉妹らしいやり取りが聞こえなくなったと思ったら、雪ん子もどき----メガボタンデスノーフェアリーが俺達に襲い掛かって来た。
「雪ん子、ファイント! 気を付けろよ、あいつの説明通りだと、捕まえられたらそれだけで凍らされるぞ!!」
説明が正しいとすれば、あいつは雪ん子のような氷属性を有している相手ですら、凍らせることが出来る強敵だ。
出来るならば、近距離ではなく、相手が届かない遠距離からの攻撃で倒したい所である。
「《ぴぃ! 分かった!》」
雪ん子はそう言って、全身に炎と氷の2つのエネルギーを纏わせると、それを球体にして放つことで、雪ん子もどきを対処しているようだった。
「(凄いな、遠距離まで出来れば雪ん子、ほぼ無敵じゃん)」
雪ん子の行動に感心している中、俺は作戦に参加せずに考え込むファイントに声をかける。
「ファイント! どうかしたか!」
「……!! あぁ、そうでしたね♪ もどきちゃんの相手します♪」
そう言って、彼女も雪ん子もどきの戦いに、青魔法を用いて戦い始めたのだが。
俺はファイントが何気なく呟いた言葉が、気になっていた。
彼女は小さく、自分に覚えておくように、大事な事のように、こういったのだ。
----早くもどきちゃんを倒さないと。さもないと、手遅れになる。
「わっ!! びっくりしたぬっ!?」
メガボタンデスドラゴンが咆哮し、それに驚いたリョクチャがびくびくと肩を震わせたところで、第2ラウンドが始まった。
メガボタンデスドラゴンは、胸元の紫結晶に力を溜めると、そのまま先程と同じ、強力な死の息吹を放つ。
「またあの"ぷれす"か。じゃったら----」
「ここはリョクチャにお任せぬ! "妾お姉ちゃん"!!」
リョクチャはそう言うと、左手の針に毒を充填させ、空気中にサラサラーっと文字を書く。
書かれた文字は『あいうえお』……ただの五十音のあ行は、そのまま空気中にぷかぷか浮かんでたかと思ったのだが、そのあ行に死の息吹が直撃する。
しかし、あ行は物ともせず、ココアがあんなに頑張って防げなかった死の息吹を防いでしまっていた。
「よーし! 反撃だよ、妾お姉ちゃん!」
「妾お姉ちゃんって、妾のことかのう?! えぇい、後でしっかりとココアお姉ちゃんと呼ぶよう、躾けてやるからのう、リョクチャ!!」
2人は互いに顔を見合わせると、そのまま息の合った姉妹プレイを見せつける。
リョクチャが空中に雷……正確には天気予報で良く見かける、雷マークを書いていく。
それを見て、ココアはすぐさま、自らも雷魔法を構築していく。
「出来たぬ! 妾お姉ちゃん、いっけー!!」
「えぇい!! 《雷よ、気高き狼のように敵の首を掻っ切れ!! ウルフェンボルト!!》」
ココアが生み出したのは、雷の狼。
全身が雷で生み出された、白銀の雷狼はボスの間を我が物顔でかけていき、その後を追うように放たれたリョクチャの雷マーク。
雷マークは雷狼にぶつかり、そのまま2つは融合し、出来上がったのは二つ首の巨大な雷狼。
「いっけええええええぬぬぬぬっっ!!」
「やるのじゃああああああああっっ!!」
『ガォォォォォォォォンンンンッッ!!』
そして、二つ首へと融合進化した雷狼は、メガボタンデスドラゴンの首にかじり付く。
かじり付かれたメガボタンデスドラゴンの全身に雷がまとわりつき、メガボタンデスドラゴンは絶叫を上げる。
『グォォォン??!!』
あまりにも強力な雷攻撃だった故か、メガボタンデスドラゴンの紫色の骨の身体が爆破によってバラバラになる。
爆破によって、骨のドラゴンから、骨のごみ山になってしまうメガボタンデスドラゴン。
そしてそのまま、骨の山は砂のように消えていくのであった……。
「よしっ! 倒したぬ!」
「----いえ、まだじゃよ! リョクチャ!」
ココアの言葉通り、バトルはまだ終わってないようだった。
『ラブホちゃん、おかわりあげるね?』
甘言のシーヴィーが逃げて行った方から、彼女の声と共に、2つの金色の光がこちらに向かって来る。
飛来した金色の光はちょうど砂となって消えて行ったメガボタンデスドラゴンの辺りで止まると、形がだんだん変化していく。
『『キカカカッ……!!』』
変化して現れたのは、灰色の着物を着た、雪ん子に良く似た召喚獣。
ただ違うのはやはり目玉がボタンに変わっているところ、そして足の辺りがうっすら透明になって、まるで幽霊のように浮かんでいるところだろうか。
===== ===== =====
【凍死精霊メガボタンデスノーフェアリー】 ランク;☆☆ 怨霊族
生き物を殺すことを楽しむ怨霊族の中で、凍死を司る闇の精霊の召喚獣。その手に触れる物を相手の特性や耐性などを無視して、凍らせ、やがて凍死させる
半透明な身体は純粋なる魔力の塊であり、なにかに宿ることでその物を凍死させて肉体を奪う事もできる
===== ===== =====
メガボタンデスドラゴンの代わりに現れたのは、雪ん子によく似たランクⅡの融合召喚獣。
2体のメガボタンデスノーフェアリーは、不気味に笑いながら、こちらをいつ襲うか、試しているようだった。
『私を追い詰めたかったら、こっちまで来たら良いよ? もっとも、そのメガボタンデスノーフェアリーを倒せたらの話だけどね?』
「うぐぐっ……!! 妾お姉ちゃんをバカにしてるぬ……!!」
「そうじゃのう、あやつを逃がすのは忍びないが、ここで追うとなると主殿が……!!」
ココアは因縁的にシーヴィーを追いかけたい所みたいだが、追いかけないのは俺を心配しての事だろう。
なにせ、あのメガボタンデスノーフェアリーと相手出来る召喚獣は、今ん所はココアとリョクチャの2人だけだからな。
だから、俺は----
「よし、リョクチャ! ココアを連れて、シーヴィーを追って来い!!」
リョクチャにそう命令する。
「ぬぬっ?!」
「あ、主殿! しかし、あの2体の融合召喚獣はどう対処するんじゃ!!」
そうだ、確かに2人でないと、あの宙を不気味に舞うメガボタンデスノーフェアリーの相手は難しいだろう。
だがしかし、俺にはまだ、頼りになる召喚獣がいるのだ。
「《ぴぴぴ!! 真似っこ、許さない!》」
「あらら♪ 雪ん子ちゃんにそっくりの召喚獣が相手なの♡」
と、空間を割って現れたのは、シャドーストーカーに《決闘》の空間に閉じ込められていた、《悪童ポリアフ》雪ん子と《悪の天使》ファイント。
そう、俺の頼りになる、レベルアップしている召喚獣の2人である。
「雪ん子、それにファイント。ココアが逃げたシーヴィーを追うため、お前達はあの雪ん子もどきを倒すんだ!」
「《やっちゃうっ!!》」
「はいは~い♪」
と、言う訳だ。
シャドーストーカーが対象のステータスをコピーできるとはいっても、スキルはコピーできない、いわば劣化コピーしか出来ない召喚獣。
そんな劣化コピーなんか、俺の召喚獣ならそろそろ倒してて良い頃合いだろうと思ったのだが、ほんと、ジャストタイミングだったぜ。
「雪ん子もどきは、雪ん子とファイントに任せ、ココアとリョクチャは、シーヴィーをとっ捕まえてくれ。出来るよな?」
「主殿……感謝するのじゃよ!」
ココアはそう言って、一足早く、シーヴィーが逃げた奥の方の入口へと走っていく。
「あっ、妾お姉ちゃん! ここは妹である私がやるぬっ! スキル《ジンバーロック》!!」
と、慌ててリョクチャが、制限時間付きではあるが自らの能力を上げる《ジンバーロック》のスキルを発動し、物凄い勢いでココアに追いつくと、彼女を米俵をかつぐようにして、猛スピードでシーヴィーの逃げた方へかけていく。
「こっ、こら! 姉である妾を、米俵をかつぐようにして持って行く出ないわっ!!」
「でも妾お姉ちゃん、これが一番速いと思うぬ!!」
「~~~っ!! ならば、とっとといくぞ! "すぴど"を上げるのじゃ!!」
そんな姉妹らしいやり取りが聞こえなくなったと思ったら、雪ん子もどき----メガボタンデスノーフェアリーが俺達に襲い掛かって来た。
「雪ん子、ファイント! 気を付けろよ、あいつの説明通りだと、捕まえられたらそれだけで凍らされるぞ!!」
説明が正しいとすれば、あいつは雪ん子のような氷属性を有している相手ですら、凍らせることが出来る強敵だ。
出来るならば、近距離ではなく、相手が届かない遠距離からの攻撃で倒したい所である。
「《ぴぃ! 分かった!》」
雪ん子はそう言って、全身に炎と氷の2つのエネルギーを纏わせると、それを球体にして放つことで、雪ん子もどきを対処しているようだった。
「(凄いな、遠距離まで出来れば雪ん子、ほぼ無敵じゃん)」
雪ん子の行動に感心している中、俺は作戦に参加せずに考え込むファイントに声をかける。
「ファイント! どうかしたか!」
「……!! あぁ、そうでしたね♪ もどきちゃんの相手します♪」
そう言って、彼女も雪ん子もどきの戦いに、青魔法を用いて戦い始めたのだが。
俺はファイントが何気なく呟いた言葉が、気になっていた。
彼女は小さく、自分に覚えておくように、大事な事のように、こういったのだ。
----早くもどきちゃんを倒さないと。さもないと、手遅れになる。
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