71 / 354
第2章『新たな召喚獣、新たな世界/ファイントの章』
第70話 三種のソードダンサー(1)
しおりを挟む
「ふふふっ! 遂に来ましたね、冴島渉さん!」
まるで魔王城で待ち構えていた大魔王かのようなテンションで、佐鳥愛理は高らかにそう語った。
今、俺達がいる【サリエリのアジト】という名前のこのダンジョンは、全体的にゴシック調の綺麗な城っぽいデザインなのだが、ところどころに木々が生えていたり、自然と人工が一体化したような姿のダンジョンである。
この部屋----つまりは佐鳥愛理のいるボスの間まで一切魔物が出てこないという、ちょっと不気味さを感じるダンジョン。
その奥で、佐鳥愛理は3体の召喚獣と共に、待ち構えていた。
俺は先日、【ランクⅡ 召喚士ダンジョン大会】をクリアして、レベルⅢとなり、同時に【サリエリのアジト】の場所が書かれた【サリエリの秘密書類】を手に入れた。
【ランクⅡ 召喚士ダンジョン大会】もまた、この間の召喚士ダンジョン大会と同じ構成だった。
1回戦と2回戦は大会側が用意した相手と戦い、3回戦にて前大会優勝者の幻影と戦うのだが、その際に現れたのが今、高らかに笑う彼女の脇に控えている【ソードダンサー】なる召喚獣であった。
===== ===== =====
【ソードダンサー】 レベル;Ⅱ
両手両足が鋭い魔剣で出来ている、両手両足が魔剣で出来ている召喚獣。魔剣の九十九神の一種で、その性質は狂暴性に満ち溢れており、血に飢えている魔剣達は、残虐に敵を斬りつける
この召喚獣は【黄金召喚】によってのみ呼び出せる召喚獣であり、使用した魔剣の持つ効果や攻撃力を付与できる。魔剣を最大5本まで召喚に用いることができ、召喚に使った魔剣の特性を保有することが出来る
===== ===== =====
ソードダンサーは【黄金召喚】によってのみ召喚できる、特殊なタイプの召喚獣だ。
剣のような細長ーい身体に、両手足用の4本の魔剣が取り付けられているという、まるで子供が宿題で簡単に作ってきたような見た目。
そんな見た目とは裏腹に、敵を見かけるや否や、後先考えずに攻撃に向かって来る狂暴性を兼ね備える、超接近戦の召喚獣だ。
魔剣とは、切れ味もそうなのだが、特殊な能力を持つ剣の総称だ。
斬ったものを燃え上がらせる魔剣や、自動防御してくれる魔剣など、その力は多種多様。
そんな魔剣を使ってしか召喚出来ないソードダンサーが、弱いはずがない。
その上、【身体】用の魔剣、【右腕】用の魔剣、【左腕】用の魔剣、【右足】用の魔剣、【左足】用の魔剣と、最大5か所にそれぞれ別の魔剣の特性を付与できる。
大会に出てきた3体のソードダンサーは、それぞれ微妙に魔剣の特性を変えたりしていて、厄介な相手であった。
1体目のソードダンサーの右腕は、触れると魔力を吸い取る魔剣。
つまり、この右腕の攻撃は防御してはならない。
対して2体目と3体目のソードダンサーの右腕は、攻撃が外れると自動的に近くの相手の魔力を吸い取る魔剣。
だから、この2体の右腕の攻撃は必ず防御しておかなくてはならない。
このように、いちいち効果を覚え直さなくてはならないなど、実に相手にしづらい召喚獣なのであった。
雪ん子とココア、それと地味にラフレシアタートルによる1対1を強いる戦い方が効いたというべきだろう。
ラフレシアタートルのおかげで、1体ずつ相手することが出来た。
あの召喚獣がいなければ、今戦って覚えた相手がどれか分からず、苦戦していた事は間違いないだろう。
……とは言え、この戦法が通じるのは、レベルⅡまで。
レベルⅢの【召喚士】になって覚えた、【バトンタッチ】という、視界内に居る2体の召喚獣の位置を強制的に入れ替えるというスキルが使えるようになったからだ。
このスキルを手に入れたということは、これから先の戦術ではこれが必須みたいな雰囲気があるからな。
実際、他の職業でも調査したところ、似たようなスキルはあるらしいし。
「まさか、たった1週間ぽっちで、わたくしの完璧なるソードダンサー部隊が倒されるだなんて、思っても見なかったですよ! あいつら、全体的なフォルムも似せて、困惑と共にミスを誘う構成だったんですけどね~。良く倒せましたね、本当に」
「全員で掛かられたら、確かにヤバかったかもな」
ほんとう、ラフレシアタートルの能力の貢献度は大きいだろう。
あと、雪ん子が"進化してなかったら"、か。
「まぁ、ようこそと言うべきでしょうか。このわたくし自慢のアジトに来れたことに、素直におめでとうと言っておきましょう」
この佐鳥愛理のアジトの場所----なんと、めちゃくちゃ近くにあったのだ。
俺が初めて攻略したFランクダンジョン《木こりが暮らす水辺》----それに入る入り口を、後ろ向きで入る。
単純だが、絶対に誰もやらない方法を通してでしか、この悪趣味なアジトには入れない。
【サリエリの秘密書類】がなければ、確かに虱潰しでは辿り着けないダンジョンである。
「ファイントを、返してもらおうか。彼女は俺の召喚獣だ」
「俺の? 召喚獣は召喚さえ出来れば、誰の物でもある、それこそが【召喚士】の数少ない売りでしょ? それとも、なにか自分だけの特殊なマークでも入れてるのかな?」
「答える必要は、ない」
"だからとっとと、ファイントを返せ"。
俺がそういう意思を持って、強く睨みつけると、彼女はクスクスッと笑う。
「あなた、冒険者でしょう? ダンジョンで欲しい物があるなら、どうするべきかってもう既にご存じのはずよ。
----そう、ボスを倒すしかないってね」
パチンッと、彼女が指を鳴らすと共に、そばに控えさせていた3体のソードダンサー達がこちらに向かって来る。
「----知っていますか、ソードダンサーは最大5本の魔剣で召喚できるから、みんなが5本集めた状態が一番強いと錯覚している。
けれども、一番強いのは、たった1本。真に鍛え上げられた魔剣を使ったのが、一番強いということですよ!」
===== ===== =====
【《幻影剣レビテ》ソードダンサー】 レベル;Ⅱ
姿を投影させる【幻影剣レビテ】という魔剣を用いて召喚されたソードダンサー。そのあまりの面白さと魅力あふれる幻影は、人々を虜にし、幻影と分かっていてもなお攻撃できないようにさせる
【《氷河剣イゾーコレ》ソードダンサー】 レベル;Ⅱ
あらゆるものを凍らせる【氷河剣イゾーコレ】という魔剣を用いて召喚されたソードダンサー。あらゆる物をその冷気によって、凍り付かせることが出来る
【《清浄剣ムタクキセ》ソードダンサー】 レベル;Ⅱ
触れたものを綺麗に洗濯する【清浄剣ムタクキセ】という魔剣を用いて召喚されたソードダンサー。彼の魔剣に触れた武器は、武器の状態が"洗浄"され、武器の強化状態がリセットされ、装備が外されて一定時間装備できなくなる
===== ===== =====
頭にアンテナを生やした、《幻影剣レビテ》ソードダンサー。
刀身が冷蔵庫になってしまっている、《氷河剣イゾーコレ》ソードダンサー。
そして、刀全体がぐるりと曲がった形になっている、《清浄剣ムタクキセ》ソードダンサー。
「"テレビ"、"冷蔵庫"、そして"洗濯機"。
日本の三種の神器とも評される3つをイメージして作った魔剣。その魔剣を使って召喚したこの3体を倒し、果たしてわたくしのところまで来れるかな?」
クスクス笑いながら奥へと逃げる佐鳥愛理。
そして、逃げる主を守るために立ち塞がる3体のソードダンサー。
まずは、この3体のソードダンサーからなんとかしなくちゃならんみたいだな。
まるで魔王城で待ち構えていた大魔王かのようなテンションで、佐鳥愛理は高らかにそう語った。
今、俺達がいる【サリエリのアジト】という名前のこのダンジョンは、全体的にゴシック調の綺麗な城っぽいデザインなのだが、ところどころに木々が生えていたり、自然と人工が一体化したような姿のダンジョンである。
この部屋----つまりは佐鳥愛理のいるボスの間まで一切魔物が出てこないという、ちょっと不気味さを感じるダンジョン。
その奥で、佐鳥愛理は3体の召喚獣と共に、待ち構えていた。
俺は先日、【ランクⅡ 召喚士ダンジョン大会】をクリアして、レベルⅢとなり、同時に【サリエリのアジト】の場所が書かれた【サリエリの秘密書類】を手に入れた。
【ランクⅡ 召喚士ダンジョン大会】もまた、この間の召喚士ダンジョン大会と同じ構成だった。
1回戦と2回戦は大会側が用意した相手と戦い、3回戦にて前大会優勝者の幻影と戦うのだが、その際に現れたのが今、高らかに笑う彼女の脇に控えている【ソードダンサー】なる召喚獣であった。
===== ===== =====
【ソードダンサー】 レベル;Ⅱ
両手両足が鋭い魔剣で出来ている、両手両足が魔剣で出来ている召喚獣。魔剣の九十九神の一種で、その性質は狂暴性に満ち溢れており、血に飢えている魔剣達は、残虐に敵を斬りつける
この召喚獣は【黄金召喚】によってのみ呼び出せる召喚獣であり、使用した魔剣の持つ効果や攻撃力を付与できる。魔剣を最大5本まで召喚に用いることができ、召喚に使った魔剣の特性を保有することが出来る
===== ===== =====
ソードダンサーは【黄金召喚】によってのみ召喚できる、特殊なタイプの召喚獣だ。
剣のような細長ーい身体に、両手足用の4本の魔剣が取り付けられているという、まるで子供が宿題で簡単に作ってきたような見た目。
そんな見た目とは裏腹に、敵を見かけるや否や、後先考えずに攻撃に向かって来る狂暴性を兼ね備える、超接近戦の召喚獣だ。
魔剣とは、切れ味もそうなのだが、特殊な能力を持つ剣の総称だ。
斬ったものを燃え上がらせる魔剣や、自動防御してくれる魔剣など、その力は多種多様。
そんな魔剣を使ってしか召喚出来ないソードダンサーが、弱いはずがない。
その上、【身体】用の魔剣、【右腕】用の魔剣、【左腕】用の魔剣、【右足】用の魔剣、【左足】用の魔剣と、最大5か所にそれぞれ別の魔剣の特性を付与できる。
大会に出てきた3体のソードダンサーは、それぞれ微妙に魔剣の特性を変えたりしていて、厄介な相手であった。
1体目のソードダンサーの右腕は、触れると魔力を吸い取る魔剣。
つまり、この右腕の攻撃は防御してはならない。
対して2体目と3体目のソードダンサーの右腕は、攻撃が外れると自動的に近くの相手の魔力を吸い取る魔剣。
だから、この2体の右腕の攻撃は必ず防御しておかなくてはならない。
このように、いちいち効果を覚え直さなくてはならないなど、実に相手にしづらい召喚獣なのであった。
雪ん子とココア、それと地味にラフレシアタートルによる1対1を強いる戦い方が効いたというべきだろう。
ラフレシアタートルのおかげで、1体ずつ相手することが出来た。
あの召喚獣がいなければ、今戦って覚えた相手がどれか分からず、苦戦していた事は間違いないだろう。
……とは言え、この戦法が通じるのは、レベルⅡまで。
レベルⅢの【召喚士】になって覚えた、【バトンタッチ】という、視界内に居る2体の召喚獣の位置を強制的に入れ替えるというスキルが使えるようになったからだ。
このスキルを手に入れたということは、これから先の戦術ではこれが必須みたいな雰囲気があるからな。
実際、他の職業でも調査したところ、似たようなスキルはあるらしいし。
「まさか、たった1週間ぽっちで、わたくしの完璧なるソードダンサー部隊が倒されるだなんて、思っても見なかったですよ! あいつら、全体的なフォルムも似せて、困惑と共にミスを誘う構成だったんですけどね~。良く倒せましたね、本当に」
「全員で掛かられたら、確かにヤバかったかもな」
ほんとう、ラフレシアタートルの能力の貢献度は大きいだろう。
あと、雪ん子が"進化してなかったら"、か。
「まぁ、ようこそと言うべきでしょうか。このわたくし自慢のアジトに来れたことに、素直におめでとうと言っておきましょう」
この佐鳥愛理のアジトの場所----なんと、めちゃくちゃ近くにあったのだ。
俺が初めて攻略したFランクダンジョン《木こりが暮らす水辺》----それに入る入り口を、後ろ向きで入る。
単純だが、絶対に誰もやらない方法を通してでしか、この悪趣味なアジトには入れない。
【サリエリの秘密書類】がなければ、確かに虱潰しでは辿り着けないダンジョンである。
「ファイントを、返してもらおうか。彼女は俺の召喚獣だ」
「俺の? 召喚獣は召喚さえ出来れば、誰の物でもある、それこそが【召喚士】の数少ない売りでしょ? それとも、なにか自分だけの特殊なマークでも入れてるのかな?」
「答える必要は、ない」
"だからとっとと、ファイントを返せ"。
俺がそういう意思を持って、強く睨みつけると、彼女はクスクスッと笑う。
「あなた、冒険者でしょう? ダンジョンで欲しい物があるなら、どうするべきかってもう既にご存じのはずよ。
----そう、ボスを倒すしかないってね」
パチンッと、彼女が指を鳴らすと共に、そばに控えさせていた3体のソードダンサー達がこちらに向かって来る。
「----知っていますか、ソードダンサーは最大5本の魔剣で召喚できるから、みんなが5本集めた状態が一番強いと錯覚している。
けれども、一番強いのは、たった1本。真に鍛え上げられた魔剣を使ったのが、一番強いということですよ!」
===== ===== =====
【《幻影剣レビテ》ソードダンサー】 レベル;Ⅱ
姿を投影させる【幻影剣レビテ】という魔剣を用いて召喚されたソードダンサー。そのあまりの面白さと魅力あふれる幻影は、人々を虜にし、幻影と分かっていてもなお攻撃できないようにさせる
【《氷河剣イゾーコレ》ソードダンサー】 レベル;Ⅱ
あらゆるものを凍らせる【氷河剣イゾーコレ】という魔剣を用いて召喚されたソードダンサー。あらゆる物をその冷気によって、凍り付かせることが出来る
【《清浄剣ムタクキセ》ソードダンサー】 レベル;Ⅱ
触れたものを綺麗に洗濯する【清浄剣ムタクキセ】という魔剣を用いて召喚されたソードダンサー。彼の魔剣に触れた武器は、武器の状態が"洗浄"され、武器の強化状態がリセットされ、装備が外されて一定時間装備できなくなる
===== ===== =====
頭にアンテナを生やした、《幻影剣レビテ》ソードダンサー。
刀身が冷蔵庫になってしまっている、《氷河剣イゾーコレ》ソードダンサー。
そして、刀全体がぐるりと曲がった形になっている、《清浄剣ムタクキセ》ソードダンサー。
「"テレビ"、"冷蔵庫"、そして"洗濯機"。
日本の三種の神器とも評される3つをイメージして作った魔剣。その魔剣を使って召喚したこの3体を倒し、果たしてわたくしのところまで来れるかな?」
クスクス笑いながら奥へと逃げる佐鳥愛理。
そして、逃げる主を守るために立ち塞がる3体のソードダンサー。
まずは、この3体のソードダンサーからなんとかしなくちゃならんみたいだな。
0
お気に入りに追加
189
あなたにおすすめの小説

異端の紅赤マギ
みどりのたぬき
ファンタジー
【なろう83000PV超え】
---------------------------------------------
その日、瀧田暖はいつもの様にコンビニへ夕食の調達に出掛けた。
いつもの街並みは、何故か真上から視線を感じて見上げた天上で暖を見る巨大な『眼』と視線を交わした瞬間激変した。
それまで見ていたいた街並みは巨大な『眼』を見た瞬間、全くの別物へと変貌を遂げていた。
「ここは異世界だ!!」
退屈な日常から解き放たれ、悠々自適の冒険者生活を期待した暖に襲いかかる絶望。
「冒険者なんて職業は存在しない!?」
「俺には魔力が無い!?」
これは自身の『能力』を使えばイージーモードなのに何故か超絶ヘルモードへと突き進む一人の人ならざる者の物語・・・
---------------------------------------------------------------------------
「初投稿作品」で色々と至らない点、文章も稚拙だったりするかもしれませんが、一生懸命書いていきます。
また、時間があれば表現等見直しを行っていきたいと思っています。※特に1章辺りは大幅に表現等変更予定です、時間があれば・・・
★次章執筆大幅に遅れています。
★なんやかんやありまして...

俺のスキルが無だった件
しょうわな人
ファンタジー
会社から帰宅中に若者に親父狩りされていた俺、神城闘史(かみしろとうじ)。
攻撃してきたのを捌いて、逃れようとしていた時に眩しい光に包まれた。
気がつけば、見知らぬ部屋にいた俺と俺を狩ろうとしていた若者五人。
偉そうな爺さんにステータスオープンと言えと言われて素直に従った。
若者五人はどうやら爺さんを満足させたらしい。が、俺のステータスは爺さんからすればゴミカスと同じだったようだ。
いきなり金貨二枚を持たされて放り出された俺。しかし、スキルの真価を知り人助け(何でも屋)をしながら異世界で生活する事になった。
【お知らせ】
カクヨムで掲載、完結済の当作品を、微修正してこちらで再掲載させて貰います。よろしくお願いします。

荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました
夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。
スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。
ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。
驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。
※カクヨムで先行配信をしています。

異世界を服従して征く俺の物語!!
ネコのうた
ファンタジー
日本のとある高校生たちが異世界に召喚されました。
高1で15歳の主人公は弱キャラだったものの、ある存在と融合して力を得ます。
様々なスキルや魔法を用いて、人族や魔族を時に服従させ時に殲滅していく、といったストーリーです。
なかには一筋縄ではいかない強敵たちもいて・・・・?

屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。

爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

召喚されたら無能力だと追放されたが、俺の力はヘルプ機能とチュートリアルモードだった。世界の全てを事前に予習してイージーモードで活躍します
あけちともあき
ファンタジー
異世界召喚されたコトマエ・マナビ。
異世界パルメディアは、大魔法文明時代。
だが、その時代は崩壊寸前だった。
なのに人類同志は争いをやめず、異世界召喚した特殊能力を持つ人間同士を戦わせて覇を競っている。
マナビは魔力も闘気もゼロということで無能と断じられ、彼を召喚したハーフエルフ巫女のルミイとともに追放される。
追放先は、魔法文明人の娯楽にして公開処刑装置、滅びの塔。
ここで命運尽きるかと思われたが、マナビの能力、ヘルプ機能とチュートリアルシステムが発動する。
世界のすべてを事前に調べ、起こる出来事を予習する。
無理ゲーだって軽々くぐり抜け、デスゲームもヌルゲーに変わる。
化け物だって天変地異だって、事前の予習でサクサククリア。
そして自分を舐めてきた相手を、さんざん煽り倒す。
当座の目的は、ハーフエルフ巫女のルミイを実家に帰すこと。
ディストピアから、ポストアポカリプスへと崩壊していくこの世界で、マナビとルミイのどこか呑気な旅が続く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる