33 / 165
第33話 ガンマはめちゃくちゃ有能なのだ配信
しおりを挟む
「----という訳で、泡立て器納入先紹介配信は以上となりますのだ! 気になる皆様は、是非ともお店に行ってくださいなのだ!」
ススリアの配下たるゴーレムの1体、ガンマは終了の挨拶をすると、配信を切る。
これで泡立て器を納入する予定のお店との義理は果たしたので、問題はないだろう。
「まっ、今後は巨匠に泡立て器開発の依頼が来るだろうし、忙しくなりそうなのだ。……っと、その前に、お菓子のレシピも調べないといけないのだ」
ガンマはそう言うと、ガシッと胸に手を添える。
----カパッ!
100cmを越える大きなおっぱいが、ガンマの身体から離れる。
120cmしかない彼女には不釣り合いの、100cmを越える大きな胸は単なる見せかけなんかではなく、映像編集担当である彼女専用の専用装置である。
身体から離れたガンマのおっぱいの裏側には、様々な種類のボタンが付けられており、慣れた様子にてガンマはそのボタンを押していく。
第3の瞳から文字映像が投影され、専用装置に取り付けられたボタンを押していく。
ガンマがいまやっているのは、配信技術の大元、超古代技術の配信装置に対しての不正侵入行為。
厳重に管理されている配信装置だが、ガンマから言わせれば数千年以上に渡って障壁の更新がされていないので、恐れるようなモノではない。
障壁なしの配信装置に対して、ガンマは専用装置にて簡単に侵入して、動画を検索する。
検索するのは魔王ユギーの封印と共に消滅したといわれる、かつてのお菓子に関するレシピ動画の配信である。
「おぉっ、やっぱりいっぱいあるみたいなのだ。娯楽が滅びようと、人間はそうは変わらんと思っていたけど、やはりそうなのだ。
----ガンマ達の調理配信が流行った以上、同じように配信していたと思っていたのだが、予想通りなのだ」
こうして、ガンマはお菓子に関する配信動画を見て、レシピを記録していく。
パンケーキは確かに甘く、食感も独特で、今後のお菓子ブームのきっかけになる事は間違いない。
しかしパンケーキ単体では流石に飽きられてしまうのは目に見えているし、今後、クリームを載せたりなどのパンケーキの派生形が出る事は目に見えている。
そんな中で、お菓子レシピ公表の第一人者ならぬ、第一配信者としては、多くのレシピを今後公開して、皆の注目を集め続けなければならない。
そのために、ガンマは過去の配信を侵入によって獲得し、美味しいお菓子のレシピを手に入れようとしているのである。
「----さぁ! 我が巨匠、ススリア様の命により、視聴者をガッポガッポと増やしまくり、お菓子界の第一たる配信者の地位を確立してこちらでもガッポガッポ……!!
ぐへへ……私だけ、このガンマが一番役立つことを証明してやるのだ!」
物凄い勢いで、ガンマは専用装置を装置して、様々なお菓子のレシピを記録していく。
----プリン。
----大福。
----アイスクリーム。
----クッキー。
----ゼリー。
いくつものお菓子のレシピを、ガンマの脳内にて記録していく。
「ぐへへ……お菓子で、この世界を席巻してやるのだ~! 家事しか出来ないベータや、脳筋デルタなんかよりも、このガンマが一番役立つことを証明してやるのだ!」
「えいっ、えいっ、おーっ!」と、ガンマはどんどんレシピ情報を記録していく。
レシピ情報を記録していく作業をしていく途中、ガンマは脳内にアラームが鳴り響く。
「……ん? 地域内に侵入者?」
それは、この家の敷地内に、敵意を持った者が侵入したという合図であった。
以前の錬金エルフのタラタちゃんや、姫騎士フランシアさんなどとは違い、明確な敵対意思を持ってこちらに侵入している気配を感知したのである。
普段なら放置しても良いかと考えるガンマであったが、その侵入者にある特徴を感知した。
「----? これはもしや、神聖術?」
ガンマが感じ取ったのは、濃い神聖術の気配。
その特徴から、侵入者が教会関係者であると判断したガンマ。
「教会関係者かぁ……巨匠はあまり好きではないから、排除しに向かうとするのだ」
ガンマはそう判断し、デルタに連絡を送る。
デルタとは通信技術が繋がっているため、すぐさま連絡がついた。
「デルタ! お仕事の時間なのだ! ----南南東に、神聖術を使う敵対者の存在を感知したのだ!」
『……敵対者ですね。殺しても構いませんか?』
「教会関係者は巨匠が嫌ってるのだ。あと、殺すとさらに厄介なのが来るため、出来れば殺さず、頼むのだ」
『了解しました。早速、作業に移ります』
デルタからの了承の連絡を受け、ガンマは安堵する。
これですぐさまデルタが、その侵入者を排除しに向かう事だろう。
エルフは良い、他国の王女様も良い。
だがしかし、教会関係者だけは、ススリアに近付けるべき存在ではないのだから。
「……一応は巨匠にも連絡しておくのだ。もしかすると、私が知らないだけでお客様の可能性もありますからなぁ」
専用装置を胸として収納したガンマは、巨匠ことススリアに連絡すべく歩いて向かうのであった。
ススリアの配下たるゴーレムの1体、ガンマは終了の挨拶をすると、配信を切る。
これで泡立て器を納入する予定のお店との義理は果たしたので、問題はないだろう。
「まっ、今後は巨匠に泡立て器開発の依頼が来るだろうし、忙しくなりそうなのだ。……っと、その前に、お菓子のレシピも調べないといけないのだ」
ガンマはそう言うと、ガシッと胸に手を添える。
----カパッ!
100cmを越える大きなおっぱいが、ガンマの身体から離れる。
120cmしかない彼女には不釣り合いの、100cmを越える大きな胸は単なる見せかけなんかではなく、映像編集担当である彼女専用の専用装置である。
身体から離れたガンマのおっぱいの裏側には、様々な種類のボタンが付けられており、慣れた様子にてガンマはそのボタンを押していく。
第3の瞳から文字映像が投影され、専用装置に取り付けられたボタンを押していく。
ガンマがいまやっているのは、配信技術の大元、超古代技術の配信装置に対しての不正侵入行為。
厳重に管理されている配信装置だが、ガンマから言わせれば数千年以上に渡って障壁の更新がされていないので、恐れるようなモノではない。
障壁なしの配信装置に対して、ガンマは専用装置にて簡単に侵入して、動画を検索する。
検索するのは魔王ユギーの封印と共に消滅したといわれる、かつてのお菓子に関するレシピ動画の配信である。
「おぉっ、やっぱりいっぱいあるみたいなのだ。娯楽が滅びようと、人間はそうは変わらんと思っていたけど、やはりそうなのだ。
----ガンマ達の調理配信が流行った以上、同じように配信していたと思っていたのだが、予想通りなのだ」
こうして、ガンマはお菓子に関する配信動画を見て、レシピを記録していく。
パンケーキは確かに甘く、食感も独特で、今後のお菓子ブームのきっかけになる事は間違いない。
しかしパンケーキ単体では流石に飽きられてしまうのは目に見えているし、今後、クリームを載せたりなどのパンケーキの派生形が出る事は目に見えている。
そんな中で、お菓子レシピ公表の第一人者ならぬ、第一配信者としては、多くのレシピを今後公開して、皆の注目を集め続けなければならない。
そのために、ガンマは過去の配信を侵入によって獲得し、美味しいお菓子のレシピを手に入れようとしているのである。
「----さぁ! 我が巨匠、ススリア様の命により、視聴者をガッポガッポと増やしまくり、お菓子界の第一たる配信者の地位を確立してこちらでもガッポガッポ……!!
ぐへへ……私だけ、このガンマが一番役立つことを証明してやるのだ!」
物凄い勢いで、ガンマは専用装置を装置して、様々なお菓子のレシピを記録していく。
----プリン。
----大福。
----アイスクリーム。
----クッキー。
----ゼリー。
いくつものお菓子のレシピを、ガンマの脳内にて記録していく。
「ぐへへ……お菓子で、この世界を席巻してやるのだ~! 家事しか出来ないベータや、脳筋デルタなんかよりも、このガンマが一番役立つことを証明してやるのだ!」
「えいっ、えいっ、おーっ!」と、ガンマはどんどんレシピ情報を記録していく。
レシピ情報を記録していく作業をしていく途中、ガンマは脳内にアラームが鳴り響く。
「……ん? 地域内に侵入者?」
それは、この家の敷地内に、敵意を持った者が侵入したという合図であった。
以前の錬金エルフのタラタちゃんや、姫騎士フランシアさんなどとは違い、明確な敵対意思を持ってこちらに侵入している気配を感知したのである。
普段なら放置しても良いかと考えるガンマであったが、その侵入者にある特徴を感知した。
「----? これはもしや、神聖術?」
ガンマが感じ取ったのは、濃い神聖術の気配。
その特徴から、侵入者が教会関係者であると判断したガンマ。
「教会関係者かぁ……巨匠はあまり好きではないから、排除しに向かうとするのだ」
ガンマはそう判断し、デルタに連絡を送る。
デルタとは通信技術が繋がっているため、すぐさま連絡がついた。
「デルタ! お仕事の時間なのだ! ----南南東に、神聖術を使う敵対者の存在を感知したのだ!」
『……敵対者ですね。殺しても構いませんか?』
「教会関係者は巨匠が嫌ってるのだ。あと、殺すとさらに厄介なのが来るため、出来れば殺さず、頼むのだ」
『了解しました。早速、作業に移ります』
デルタからの了承の連絡を受け、ガンマは安堵する。
これですぐさまデルタが、その侵入者を排除しに向かう事だろう。
エルフは良い、他国の王女様も良い。
だがしかし、教会関係者だけは、ススリアに近付けるべき存在ではないのだから。
「……一応は巨匠にも連絡しておくのだ。もしかすると、私が知らないだけでお客様の可能性もありますからなぁ」
専用装置を胸として収納したガンマは、巨匠ことススリアに連絡すべく歩いて向かうのであった。
0
お気に入りに追加
58
あなたにおすすめの小説

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

人間だった竜人の番は、生まれ変わってエルフになったので、大好きなお父さんと暮らします
吉野屋
ファンタジー
竜人国の皇太子の番として預言者に予言され妃になるため城に入った人間のシロアナだが、皇太子は人間の番と言う事実が受け入れられず、超塩対応だった。シロアナはそれならば人間の国へ帰りたいと思っていたが、イラつく皇太子の不手際のせいであっさり死んでしまった(人は竜人に比べてとても脆い存在)。
魂に傷を負った娘は、エルフの娘に生まれ変わる。
次の身体の父親はエルフの最高位の大魔術師を退き、妻が命と引き換えに生んだ娘と森で暮らす事を選んだ男だった。
【完結したお話を現在改稿中です。改稿しだい順次お話しをUPして行きます】

スキル:浮遊都市 がチートすぎて使えない。
赤木 咲夜
ファンタジー
世界に30個のダンジョンができ、世界中の人が一人一つスキルを手に入れた。
そのスキルで使える能力は一つとは限らないし、そもそもそのスキルが固有であるとも限らない。
変身スキル(ドラゴン)、召喚スキル、鍛冶スキルのような異世界のようなスキルもあれば、翻訳スキル、記憶スキルのように努力すれば同じことができそうなスキルまで無数にある。
魔法スキルのように魔力とレベルに影響されるスキルもあれば、絶対切断スキルのようにレベルも魔力も関係ないスキルもある。
すべては気まぐれに決めた神の気分
新たな世界競争に翻弄される国、次々と変わる制度や法律、スキルおかげで転職でき、スキルのせいで地位を追われる。
そんななか16歳の青年は世界に一つだけしかない、超チートスキルを手に入れる。
不定期です。章が終わるまで、設定変更で細かい変更をすることがあります。

大国に囲まれた小国の「魔素無し第四王子」戦記(最強部隊を率いて新王国樹立へ)
たぬころまんじゅう
ファンタジー
小国の第四王子アルス。魔素による身体強化が当たり前の時代に、王族で唯一魔素が無い王子として生まれた彼は、蔑まれる毎日だった。
しかしある日、ひょんなことから無限に湧き出る魔素を身体に取り込んでしまった。その日を境に彼の人生は劇的に変わっていく。
士官学校に入り「戦略」「戦術」「武術」を学び、仲間を集めたアルスは隊を結成。アルス隊が功績を挙げ、軍の中で大きな存在になっていくと様々なことに巻き込まれていく。
領地経営、隣国との戦争、反乱、策略、ガーネット教や3大ギルドによる陰謀にちらつく大国の影。様々な経験を経て「最強部隊」と呼ばれたアルス隊は遂に新王国樹立へ。
異能バトル×神算鬼謀の戦略・戦術バトル!
☆史実に基づいた戦史、宗教史、過去から現代の政治や思想、経済を取り入れて書いた大河ドラマをお楽しみください☆

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~
イノナかノかワズ
ファンタジー
助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。
*話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。
*他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。
*頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。
*無断転載、無断翻訳を禁止します。
小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。
カクヨムにても公開しています。
更新は不定期です。

【完結】小さなフェンリルを拾ったので、脱サラして配信者になります~強さも可愛さも無双するモフモフがバズりまくってます。目指せスローライフ!〜
むらくも航
ファンタジー
ブラック企業で働き、心身が疲労している『低目野やすひろ』。彼は苦痛の日々に、とにかく“癒し”を求めていた。
そんな時、やすひろは深夜の夜道で小犬のような魔物を見つける。これが求めていた癒しだと思った彼は、小犬を飼うことを決めたのだが、実は小犬の正体は伝説の魔物『フェンリル』だったらしい。
それをきっかけに、エリートの友達に誘われ配信者を始めるやすひろ。結果、強さでも無双、可愛さでも無双するフェンリルは瞬く間にバズっていき、やすひろはある決断をして……?
のんびりほのぼのとした現代スローライフです。
他サイトにも掲載中。

集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」

クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~
はなとすず
ファンタジー
俺は佐藤 響(さとう ひびき)だ。今年、高校一年になって高校生活を楽しんでいる。
俺が通う高校はクラスが4クラスある。俺はその中で2組だ。高校には仲のいい友達もいないしもしかしたらこのままボッチかもしれない……コミュニケーション能力ゼロだからな。
ある日の昼休み……高校で事は起こった。
俺はたまたま、隣のクラス…1組に行くと突然教室の床に白く光る模様が現れ、その場にいた1組の生徒とたまたま教室にいた俺は異世界に召喚されてしまった。
しかも、召喚した人のは1組だけで違うクラスの俺はお呼びじゃないらしい。だから俺は、一人で異世界を旅することにした。
……この物語は一人旅を楽しむ俺の物語……のはずなんだけどなぁ……色々、トラブルに巻き込まれながら俺は異世界生活を謳歌します!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる