【R18】サイコな魔王に溺愛されて大変です!

ちゃこ

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4.いったん整理しましょう

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 1人で考えていると家族が心配して来てくれたようだ。

「アナシア、大丈夫?!お顔にも怪我はないようでよかった。。」
 母親のマーリアは年齢不詳。女性は結婚してこそ幸せって感覚のコテコテの貴族の女性。

「マーリアがどれだけ心配していたことか・・・お前は淑女としての自覚が足らん」
 父親は母命!の愛妻家でこれまた女性は男に守られてなんぼと思っている。

「・・・・」
 最後無言の彼は私の義理の弟。私の家は子爵なのだが、私だけの一人。この国の法律は男子しか家督を継げないので、遠縁のカイルを養子として迎えている。
 なぜか私には懐いていない。

「お母様お父様、カイルもご心配をおかけしましたわ。怪我もないですしもう大丈夫です。」

 マーリアはおっとりしていて、自分の意見をあまり主張しない性格だった。前世の私も感情の起伏が激しい方ではなかったが、言いたいことはしっかり伝えるし、伊達に早く出世してないので、交渉術なんかは得意分野だ。前世の記憶を取り戻したからといって、様子がおかしいと周りからすぐ違和感を持たれるほどではないはずだが、立ち振る舞いは気をつけないと。


 前世の記憶を取り戻す前は、家のために嫁ぐのも女性が家を守るのも貴族の価値観として当たり前だと思っていた。

 そして、前世の記憶を取り戻した今、この貴族価値観は違和感しかない。とはいえ前世働きすぎた反動もあるので、今世ではゆっくり女性を満喫することに集中よ!


--------------------------------------


「アナシア、明日から学園は予定通り行けるの?」

は!!そうだ!
このアルカディア王国では貴族は基本必須教育の高校のような位置付けの学校がある。
その名も聖ルシアン学園。
そこは階級は関係なく平等の学園なので、王太子なんかもいる。
デビュタントを終えた16歳からの入学で、今年が私の入学年度だった。それも明日から。

「もちろんですわ、お母様。」

「アナシア、お前は学園で婚約者を見つけるために行くんだ。もし見つからなかったら私が決めてくるから安心しなさい。」

「・・・はい。お父様」

カイルがいるから私がいつまでも家にいれるわけはない。学園卒業後には結婚というのが王道の流れだ。

学園生活は3年ある。女子を満喫といえば恋愛!絶対に恋愛結婚してみせるわっ!
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