婚約破棄された直後に隣の帝国王に番認定されてあっという間に囲い込まれてデロデロに愛されます!

ちゃこ

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11.優秀な侍女と新生活のスタート

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私はすぐにでも学びを始めたかったのだが、この新生活に慣れるまではまずはゆっくりして欲しいというアラン様の意向もあって、1週間くらいはゆっくりさせていただいた。

私につけられた侍女は3名でアンナ、ソフィア、エレノアで3名とも私専属の優秀な方々のようだ。アンナは40代くらいでこの宮殿全体の侍女長をしていた人で品格も備えたおっとりした雰囲気のマダムという感じ。穏やかだが仕事はてきぱき、さすが侍女のリーダーだ。ソフィアとエレノアは20代くらいでソフィアはいつもにこにこ、エレノアは基本無表情のクールビューティだ。そして二人は表情以外はそっくりの双子だ。アラン様直々に選抜した外部からの採用のようだ。

『本当は全部私がお世話をしたいんだが・・・公務があるのにとさすがに周りに過度に反対されてね。我慢してまともな3人を君につけることにした。気に入らないことがあればいつでも言うんだよ。すぐに取り換えよう。』

とアラン様は侍女をモノのように紹介されたのには驚きはしたが、3名は顔色一つ変えずにそれを聞いていた。
「いえいえ!むしろ侍女の方についていただかなくても、自分のことは自分でやりますのに!皆さん私のためにすいません・・・よろしくお願いします。」

私はほぼ病院生活だったので、自分のことは自分でやるということに実はあこがれていたりするのだ!

「あらあら、まあまあ。ミシェル様。私共はこの役目を光栄に思っているのです。陛下の運命のお相手ともなると腕が鳴ります。」
アラン様の前で気さくにお話ができるということはおそらくとても信頼されている方なのだろう。

「アンナさん、申し訳ないという気持ちを伝えるよりも、これから私が主人として恥ずかしくないように成長するのをぜひ見守ってください。時にご指導もお願いします!」と私は元気よく頭を下げた。

アンナさんは、驚いた様子だったが、笑顔でアンナとお呼びください、ゆっくりやっていきましょうと言ってくれた。

そんなこんなで、私はこの1週間ゆっくりさせていただき、新しい環境に慣れていった。

食事は基本すべてアラン様と一緒だ。公務で外出される際などお昼は一緒にできないこともあるが、こんなに一緒にいて大丈夫なんだろうか・・?というくらい私にかまってくれている。

何度か一人でも大丈夫ですと申し出たが、『私が大丈夫じゃないんだよ』とさらっと流されてしまった。

私が一人の時は、読書をしたり、このエリア内のお庭の散歩は許可が出たので(アラン様はすごーくしぶっていたけど)花を見て癒されてと本当にゆっくりとさせてもらった。異世界転生、婚約破棄など色々立て続けにあり、心身ともにストレスを受けていたようで、この1週間でかなり回復した感覚だ。

ちなみに寝室はアラン様の横の部屋で、これも『一緒の寝室がよかったんだが・・・婚姻するまではとこれも周りに過度に反対されてね。さみしい思いをさせてすまないね』というアラン様に
「私も別々のほうがいいと思います!心臓が持ちません!」
という一言を返して『ふふふ。そんなことで心臓が持たないなら、これから大変だよ。』と愛おしそうに頬を撫でるのであった。



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(アランと侍女たちのやりとり)

『お前たちを私の宝につける意味が分かるな』

「もちろんでございます。陛下の妻の座を狙う者、女たちにも派閥がございます。そういった一切のいざこざから全て私がお守りいたします。」
アンナは実は王家の血に関係する侯爵夫人である。淑女としての鏡とも言われており、子供も一人前になったこともあり、誰もが認める女性として宮殿の侍女長を務めることになった女性だ。宮殿の侍女は貴族出身のものが多く、侍女長は実力だけでは務まらない。

「もちろん、私たちも、あらゆる災難から姫様をお守り申し上げます。排除はお任せくださいませ。」
双子の二人は、代々影として王家を支える伯爵家のもの。幼いころから影として鍛えられ、暗殺なんかお手の物の二人なのだ。暗殺者としての腕前は家系の中でも天才的と言われており、もちろん侍女としての振る舞いも、スパイとして入りこむこともあるので余裕で対応できる。

『ミシェルの1日を全て私に知らせるように。ミシェルは私の妻になることは揺るがない。肝に銘じろ。』
「「「御意」」」
『もし彼女に不適切な態度を取るものがいたら即時対応していい。いや、私が早く死にたいと思えるほどの苦痛を直々に与えてもいいかもしれないな。』


「・・・陛下、奥方様が運動不足になるからと、お外に散歩に行きたがってらっしゃいます。私どもが傍におりますので、よろしいでしょうか?」

『ミシェルの願いは極力叶えたい。塀を作らせろ。そしてそこに私が防御の力を付与する。私のミシェルの愛らしい姿をその他大勢の目に触れさせるなどあり得ないのだから。』

「「「・・・御意」」」









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