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俺のイケてるオメガ様。

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 あれからさらに月日が経った頃…俺はとある・・・夢を見た…。この夢は俺が後ろ専用の玩具おもちゃを買うきっかけとなった夢でもあり、新たな性癖が生まれたきっかけでもある…。

 そう、雅輝が俺のナカを犯す夢…。こんな夢を見たのは恐らく、雅輝の発情期が関係しているのだと思う。
 雅輝は発情期になるとクソ野郎を適当に理由をつけてマンションから追い出す。

 逆に俺は「悪いんだけど…発情期の間、僕のご飯やお風呂…お願いできる?」と聞かれる。もちろん、返事は2つ返事しかない。

 断る理由がない…。
 
 寧ろ、ベッドのお相手もしたかったー…というのが本音だが…、嫌われたくないので、理性を総動員して頑張った。

 結果、雅輝からの信頼を勝ち取る事に成功をしたのと同時に『俺は対象外である』と否が応でも自覚する事になったのだが…。

 雅輝は発情ヒートが酷いとベータの女性をこの部屋へと呼びつける。男のオメガの精液には孕ます機能がついていない…。いくらナカに出しても孕ます事はないのだ…。
 ソレを熟知している雅輝はナカ出し大好きなベータの女性をセフレセックスフレンドとしている。

 少し開いた扉の隙間から情事の姿を幾度となく見せつけられてきた。

 あの蕩けきったメスの顔に何度、殺意を覚えた事か…

 甘ったるい声で雅輝の名前を呼ぶ…その舌を何度、切り落としたくなった事だろう…。

 甘えるように雅輝の首に腕を回す…その腕を何度、切り捨てたくなった事だろう…。

 欲の孕んだ目で雅輝を見つめる…その目を抉り出し、雅輝のモノが出入りするその場所を切り刻み、名前を呼ぶ事ができないように全て・・を壊してやりたい…何度、そう思った事か…

 そんな腹のウチを雅輝に悟られないように、引き攣らないように気をつけて、自然に見えるような笑顔を顔面に貼り付けて心を殺して雅輝のお世話をした。

 『キレイな雅輝の肌に触れる事を許されたアルファ・・・・は俺だけだ』

 という事実に縋り付き、ひたすら頑張った…。

 そんな雅輝の発情期を数回くらい繰り返した後に、あの・・夢である…。

 雅輝の裸はくまなく見た…。アレの大きさも熟知している…。
 気づかぬ内にベータの女性を自分に重ねてしまっていたのだろう…。

 俺は雅輝のモノの大きさに限りなく近い玩具モノを購入した。
 ありがたい事に俺の部屋には鍵がついている。雅輝から貰った部屋だ。

 「あの男と同じ部屋だと仕事も捗らないでしょ?」という言葉に甘えた。

 ちなみにクソ野郎は知らなかったみたいだが…クソ野郎にあてがわれていた部屋は一番小さく、しかも、物置だったらしい…。

 これは雅輝と番ってから知った事である…。
 
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