鬼の花嫁

スメラギ

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鬼の花嫁―短編―

欲望に負けたホワイトデー【後編】*ーいつきSideー

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「ひぃ…あっ、んんっ…こ、き!ふかぃぃい!!」

 跨り受け入れたまでは良かった…イイトコロをグリグリとされて喘ぎながらも『今日は僕が紅輝の事を気持ち良くする』のだと、言葉は違うかもしれないが…似たような事を言ったような気がする…

 最早、自分が何て言ったのかなんて忘れてしまったが…ソレが紅輝のスイッチを完全に入れてしまったらしく…

 気がつけば手錠は破壊されており、僕の腰をしっかりと手で固定すると、ベッドのスプリングの反動を活かし、最奥を抉るように穿ち僕に強い快楽を与えてくる。

 「ぁぁああっ…やらぁ!そ、れっ…やらぁ!!」

 だらしなく口が開いたままになっている僕の口を貪るように塞いできた紅輝の首に腕を回して縋り付く以外に選択肢はなかった…

 「ふぅんんっ…ぁ…んんっ…」

 グチュングチュンと繰り返し穿たれる度に僕のナカから滲み出てきたモノと紅輝が出したモノが混ざり合いエッチな水音が奏でられている。ソレに比例してパンパンと肌がぶつかり合う音もしており、僕の聴覚を犯してくる。

 紅輝は僕の口の端から滴り落ちているどちらの物かも分からぬ唾液を舐め取ると、そのまま首筋へと吸い付いてきた。

 強めに吸い付かれると、ゾクゾクとした快楽の波が腰を伝い背中まで駆け上ってくる。

 「ぁ…ひゃんっ…!!」

 紅輝は色鮮やかな金色の瞳を細めて僕と視線を合わせると、僕の腰を引きグリグリと最奥…オメガの子宮へと剛直の先端を突き入れてきた。

 直後、僕の視界は真っ白に染まり、星が散った。

 「んっ…あっ…ぁぁああー!!」
 「っ…」

 イッた僕は意味もなくハクハクと口を動かす事しかできずにいた。子宮へとダイレクトに注がれる紅輝の白濁に身体の痙攣が止まらない。

 「はぁんんっ…ぁ…うぁ…ンく…」
 「可愛い…気持ち良いか?」

 先程まで喋らなかった紅輝の声にナカが反応して蠢く。ぼやける視界で紅輝を見ると、いつものキレイなルビー色の瞳に戻っていた。

 「こぉきっ…ン…あっ…やらぁ…らんれっ…いくの、とまんにゃっ…!!やっ…ぁぁああっ…!!」

 紅輝が僕のモノを扱き上げてきた為に言葉を最後まで紡ぐ事はできず、叫ぶように喘いでしまった。しかも、いつの間に出し終わったのか…ナカに出して縮んでいたはずのソレが再び勃っており、硬さを取り戻している。

 「すまん。止まれそうにない…諦めろ」

 という紅輝の瞳はギラギラとしており、かなり・・・興奮している事が見て取れた。
 その欲望を孕んだ目にオメガの本能が刺激され紅輝のモノを締め付ける。

 「っ…締め付けすぎだ…危うく出るところだったぞ…」
 「んんっ…ここにっ…ぁ…い、ぱいっ…らひれぇ…」

 紅輝の腰に足を絡ませ、涙ながらに言ったその言葉を後悔する事になるのは一体、何時間後の話になるのか、この時の僕は知る由もなかった…
 

*END*
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【禁止次項】
●転載、盗作、荒し、中傷、醸し
●他の作品と比べること
**
【注意次項】
●説明文とか下手です。(キャラも時折迷子になります。)
●物語最終話までの構成などは全く考えておりません。(大体グダグダです。)
●全て妄想で書き上げています。(自己満足です。)
●専門的な知識などは皆無です。(ご都合主義です。)
●気がついたら直していますが、誤字やおかしい文章など多数あります。(ごめんなさい。)
●R指定は念のため【R-18→*】
●メンタル弱いです。暖かい目で見てやってください
***

全ては“自己責任”でお読み下さい。


感想 23

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