鬼の花嫁

スメラギ

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鬼の花嫁―本編―

43*

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 身体の怠さと共に目覚めた僕は紅輝と同様に自分も全裸だという事に驚いて完全に目覚めた。
 しかも、紅輝のモノが僕のナカに入ったままなのである。
 頭の中は『何で?何で?どうしてこうなってるの?』で埋め尽くされている。

 僕が起きると自然に起きると言っていただけあって、紅輝の瞼が微かに震えるとゆっくりと目を開けた。
 僕の存在を認識すると優しい表情を見せてくれる。『きゅん』とするが、今はそれどころではない…

 「おはよう。いや、こんばんは、になるのか?」
 「こ、紅輝…何で?」

 困惑をあらわにしている僕の表情に真意を理解しているのだろう紅輝は僕の問いに対して微かに目を見開いた。

 そして、目を反らすと「記憶がない方なのか…珍しいパターンだな」などと呟いてから考える素振りを見せる。

 紅輝がその時に少しだけ動いた。
 その微かな振動に『ぐちゅり』と結合部から卑猥な音が出る…
 恐らく他意はなかったであろう微々たる動きに思わず感じてナカが締まる。

 「ぁ…んっ…」
 「すまない」

 感じてナカが締まってしまい羞恥に震えていると、頭上から謝罪の言葉が降ってきた。
 ただ、もう、残念な事に身体は快楽を拾い腰が勝手に動き始めている。
 快楽に従順すぎる僕の身体は紅輝に密着していき、紅輝が動かずとも勝手に動く。
 その事に関して、紅輝は気にした様子もないが…時折、眉間に皺を寄せて何かに耐えるような顔をする。その顔が凄く色っぽい。そして、さらに興奮し頭の中がボーッとして意識が霞んでいくのだ。

 「大丈夫か?」
 「っ…だ、大じょ、ぶ……んんっ…」

 紅輝に抱えついて完全に喘いでしまっている僕にすまなさそうな顔をした紅輝は僕の問いに答えてくれた。

 本当に大丈夫なのかと言いたげではあったけれども…

 先ず、驚く事に発情期4日目に差し掛かろうとしているところだった。しかも、初日は僕が紅輝を襲ったんだって…
 にわかに信じられなかったが、紅輝の表情と声のトーンから事実だと知らされる。そして、我が耳を疑うレベルの話を聞かせてくれた。

 そして、一応、3日目に差し掛かろうとしている辺りで『鬼専用の避妊薬』を飲んだらしい。僕が避妊具を付けさせなかったようだ。

 「いれたままじゃなきゃ、やだ」と駄々を捏ね、トイレとお風呂以外は抜かせなかったらしい。ご飯も挿れたままで食し、一度抜いてご飯の準備に取りかかろうとすれば、泣き叫んだとか…

 何とか宥め賺し、精液を掻き出したり、薬の軟膏は塗る事は出来たらしい。
 しかし、宥め賺しても、ご飯の準備だけはダメだったようで、取りかかろうとすると、もう一度ベッドに座らせて自ら挿入して「このままがいい」と聞かなかったんだって。

 何て破廉恥な!何て恐ろしい子…自分が自分じゃないみたいである。
 もう、誰だ。この子。って感じで口をパクパクしているしか出来ない。驚きのあまり腰も止まっていた。
 すると、紅輝は唇を塞いで深く口付けながら、何の前触れもなく最奥を1回突き上げてくる。

 「ぁあっ!」
 「フェロモンも薄くなり始めているが…っ…もう少しかかりそうだ、な!」
 「や、ぁん!んっ…はぁん…」

 その紅輝の腰使いに快楽ならではの甘い痺れが背から脳天へかけて走り抜けた。
 既に臨戦態勢だった僕の身体は素直に紅輝を求めている。

 結合部からは『パンパン』と肌のぶつかり合う音と共に『グチュグチュ』と卑猥な水音が混ざり合って部屋に響いている。
 首を振って快楽をやり過ごそうとするが、ムダに終わった。

 「あぁ…っ…んん…はっ…」

 僕のイイトコロをグリグリと紅輝の雄で刺激され、堪える間も無く射精した。
 ナカに入っている紅輝はまだイってない。
 イった余韻に浸る間もなく紅輝の腰は動いている。『待って』という言葉は紡げず、口を開けば嬌声しか出なかった。
 僕の顔を見ながら意地悪に笑み。イイトコロを巧みに狙い蹂躙する。

 貪るようなキスをされ、乳首を可愛がられて、奥は紅輝の雄で犯されている。
 何も考えられず、与えられる快楽を享受するほかなかった。
 


 何度目かの射精の後、『ゴポッ』っと後ろから紅輝が抜けていく。栓をするモノが無くなった秘部からは紅輝の精液が『ドロリ』と出ていく感覚があった。
 その感覚に腰が震えて、秘部が『ヒクヒク』と動いているのが分かった。
 紅輝は僕の両足を持つと大事な部分…秘部が丸見えになるくらいに広げた。
 先程のような間接照明ではなく、電気が明々と付いた部屋で晒される恥ずかしい体勢。
 恥ずかしさのあまり涙が浮かんだ。紅輝はにっこり笑うと僕の様子を見ながら人差し指と中指を孔に入れると『ヌチャヌチャ』と精液を掻き出し始める。

 「ふっ…あぁ…っ…んん…」

 何とか声を押さえようと頑張ったが―…全く意味がなかった。
 せめてもの抵抗に紅輝の肘に手を添えるが、邪魔にすらならなかった。

 「ひ、ぁん…っ…あっ!だ、だめ…んん…」

 悪戯にイイトコロを指で擦り上げて掻き混ぜながら精液を掻き出している。
 またもや腰が動き始める僕に優しい笑みを浮かべると、目尻に溜まった生理的な涙を舐めとり、だらしなく半開きになっていた口に口付けてきた。
 呼吸を妨げない程度の触れ合いは紅輝なりの優しさなのだろうか…

 「ぁあっ!ダメっ…でちゃうよぉ…」
 「可愛い…遠慮無く出して見せて?」

 紅輝が耳元で甘く囁くものだから盛大に射精した。
 脱力しきった僕の身体を気遣うように抱き上げる。すると、迷うことなくお風呂場へ連れてきてくれた。
 ぼんやりと紅輝を見ていると、洗い残しのないように丁寧に洗い始める。そして、ナカもキレイにしてくれた。

 その後、軟膏を塗ることになったんだけど…
 散々啼かされて動けなくなったのはまた、別のお話し…


 
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【注意次項】
●説明文とか下手です。(キャラも時折迷子になります。)
●物語最終話までの構成などは全く考えておりません。(大体グダグダです。)
●全て妄想で書き上げています。(自己満足です。)
●専門的な知識などは皆無です。(ご都合主義です。)
●気がついたら直していますが、誤字やおかしい文章など多数あります。(ごめんなさい。)
●R指定は念のため【R-18→*】
●メンタル弱いです。暖かい目で見てやってください
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全ては“自己責任”でお読み下さい。


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