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Main Story〜アルファな彼とオメガな僕。〜

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 お尻をヤワヤワと撫でると恥ずかしい水音がするから止めてほしい。それにもっと奥にほしくなる。

 「少し腫れてるな」そう言ってあの・・容器を手に取ると蓋を開けた。

 「これは即効性で炎症を抑えて鎮痛効果も軟膏だ」
 「んぁ…そ、そうゆーのいいからぁっ…」
 「……分かった塗るぞ」

 そう言って蕾の周りに薬を塗り始めた。最初の1回はちょっと滲みた。短く声が出たせいで様子を伺うように手が止まる…

 「ン…だいじょーぶだからっ、はやくしてぇ!」
 「大丈夫なんだな?」
 「ぅんっ…うん!だいじょーぶ!」
 「分かった」
 「ひっ…ああっ!!」

 声がしたと思った直後、ナカに指が入ってきた。強烈な快楽により逃げを打つ身体を抱え込まれ逃れる事はできなかった。

 「ゆ、ゆびっ…はいってぇっ…」
 「ナカも塗っておいた方が良いからな。もう少しだけ我慢しろ。」
 「ああっ、やらぁっ…」

 ナカを掻き混ぜられる感覚に喘ぎ声が止まらず、オメガ特有の場所が先程よりも濡れている。

 これでは薬もキレイに濡れないんじゃ…という考えなんてこれっぽっちもなかった。ただあるのはこのアルファに愛されたい。それだけだった…

 「んぁああっ…だめっ…いくっ…んんっ…」という僕の情けないその声に返事が返ってくる事はなかったが、代わりに指の動きがやらしいモノに変わった。
 僕のイイトコロにピンポイントで触れてくる。その刺激に我慢なんてできるはずもなく呆気なく果てた。

 僕の精液がお風呂マットを汚していく。脱力して余韻に浸っていると、薬を塗り込んでいた手とは逆の手が前へと回り込み小ぶりのモノを手でしごかれる。

 まるで残らず全てを吐き出せとでもいうように…

 「ああっ!いってっ…いってりゅっ!」直後、猛烈なナニかが背を駆け巡り精液とは違う透明なナニかが勢いよく飛び出した。

 視界がチカチカと点滅し、真っ白に染まる。

 「ああっ…な、に…こわぃ…」
 「怖くない。大丈夫だ。気持ち良い証拠だ。」
 「んんぁぁああ…も、むりぃ…」

 挿れてもらっていないのにという悲しみにも似た感情があるにも関わらず、意識が遠退き始める。
 指一本動かす事もできずに、僕の意識は途切れてしまった。

 次に目覚めたのは僕が住んでいた部屋で使っていたベッドの上だった…

 
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