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Main Story〜アルファな彼とオメガな僕。〜
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しおりを挟む神無月様はお風呂のマットの上にあぐらをかいて座ると、膝の上に折りたたんだタオルを置き、その上へ僕を座らせた。
背後から感じる体温に意図せず身体が熱くなる。
気にした素振りもなく神無月様は僕の頭を優しく洗った。僕の耳に少し触れた彼の指先に反応して声が出そうになったが、洗い終わるまで何とか耐え続けた。
頭を流し終わると、ボディソープと表記されたラベルのボトルを当たり前のように手に取る。
思わず「嫌だ」と言って膝から降りようと軽く暴れた。
すると、びっくりした様子ではあったが、それも一瞬で僕のお腹に素早く長い腕が回ってきた。
その触れた所が僕の感じる場所だったので短く喘いでしまった。直後、神無月様が背後でピクリと動いたのが分かった。
だが、それだけだった。くるりと身体を反転させられ抱き直された僕は浴室に準備されていたしっかりとした作りのシャワーチェアに座った神無月様は僕をその上に座らせる。
膝に跨り向かい合う体勢で座っている状態だ。
僕が恥ずかしいからという理由で暴れたとしても、ピクリとも動かない安定感のある椅子だった。しっかり神無月様が僕の身体を固定しているのも大いにあるけど…
☆
押したところで椅子は勿論だが、目の前の神無月様も全く動かない。
それどころかボディソープを泡立てると素手で洗い始めた。背筋がゾワゾワとし始める。
ソレが快感に変わっていくのに時間はかからなかった。泡のついた掌が肌を滑る度にやらしい音がする。
ー洗ってくれているだけなのに…
漏れそうになる声を必死で抑えていたが、知らず知らずの内に腰が揺れ始めており、陰部を目の前にいる神無月様へ擦り付けていた。
密着した状態であり、寝室よりも音が響いている上に、首筋が目の前にあるのでダイレクトにフェロモンが匂うこの状況…冷静になれるはずもない…
鼻から抜けるような甘ったるい声が出た。しかし、目の前の神無月様は顔色を変えることは全くなく、知らない間に全身が泡だらけになっていた。
全身の泡を落とす為にシャワーを掴んだ。
神無月様はシャワーのお湯が僕にかからないように温度調整をしている。そして、優しく撫でるように僕についている泡を流し始めた。
全て流し終わるのに時間はかからなかった。そして、情けなく前を勃たせて後ろを濡らしている僕をシャワーチェアに座らせる。
僕の状況なんて分かっているだろう神無月様は僕が濡れない距離でシャワーを浴びている。
正常に思考が働いていれば絶対にしない。
目の前でシャワーを浴びている姿を食い入るように見るなんて…
*
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