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やらかしたオメガのお話し…
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しおりを挟むココへ来て暫く経った頃…ココに居るオメガや『人間』のアルファはそういう行為を強制的にヤらされて、とある特効薬の開発をする為に情事後にいろいろとヤられてその経過を宛てがわれた部屋に戻されて観察されたりしていた。
ココに居るオメガにも役割があるという事が分かった。僕が掃除の為に入っている部屋は欲の発散の為に使われている部屋らしい…。
ちなみにココで生活しているオメガは首に最上級と言っても過言ではない保護具を装着されている。
僕もまたその1人だったりするのだけれど…他のオメガと保護具の色も形も違っていた。これは間違われない為の措置らしい。
ある意味…気分の良い施設ではないのは確かだが…不用意な発言は僕自身の首を絞める事になりかねない。
汚いかもしれないが…、我が身に降りかかってこないように沈黙をしている。
しかし…この施設には異質である僕が自由に動き回っているのはココに居るオメガの癇に障るらしい…。
罵倒をされる事もあったし、恨めしげに睨み付けてくる事なんて日常茶飯事だった。
そんな日々を過ごし…半年くらい経った頃だろうか…それなりに燈と打ち解けれたような気がする今日このごろ…。
仕事内容を除けば実家で居た時より居心地が良いような気がしなくもない。
「あ?何?俺と行為してーの?」
「違うから」
「いや、性癖がー…とか言ってくっから…てっきり俺とヤりてーのかと…」
そう言って僕に躙り寄ってきていた燈を押しやろうとしたがピクリとも動かなかった。
燈の性癖は一度、目にした事がある…。
燈は女性のオメガしか相手にしない。ムリヤリ自身のソレをオメガのソコへ捩じ込み、痛がる姿を見て興奮したように舌舐めずりをして悶々とした瞳を少年のように煌めかせていた。
時には首を絞めてみたり、少し強めに頬を張ったり、お尻を叩いたりと少々、痛めつけるような動作をして、痛がる声を聞いたり、「止めて」という言葉を聞いて更に強く押さえ付け「煩い」と一蹴し、興奮したように腰を振ったりしているのを見た。
情事が終わった後、ビックリするくらいに優しく甘い言葉をかけ、壊れ物を扱うかの如く優しく介抱する…。
こちらが縋り付いて甘えたくなるような…先程までの態度が嘘なんじゃないかと錯覚するかのようなソレに…正直、言ってゾッとした。
サイコパスなんじゃないかと本気で思った。
そして、今現在…。
「ククク、可愛い抵抗じゃねーか」
などと言いながら僕の内腿をやらしく揉み始めた。反応したくもないが身体が反応し始めてしまう。
痛いくらいの警鐘が頭の中で鳴り響く…。
その事実にジワリと視界がぼやけ始め、服に手が掛けられた。『もう、ダメだ』そう思った直後、「ぐえっ」という苦しそうな、間抜けな声を出して僕の上から退いた…
「燈…」
「んあ?あれ?泰虎じゃん。」
僕の上から強制的に引き剥がされ何者かにペイっと乱雑に捨てられた燈は打ち付けた箇所を擦りながら言葉の主を見た。
言わずもがな泰虎さんである…。
*
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