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19.冒険者Ⅱ
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「おい、ここはクソガキが来ていい場所と思っているのか、ガキの遊び場じゃねーぞ」
キターッ新人虐めだ!こいつはゲームのイベントの一つだ。
このゲームでは冒険者ギルドに初めて来ると、新人虐めのキャラが絡んでくる。
実はこのゲーム絡んで来るキャラが毎回ランダムに違っていて、暴力女とか我儘女とかチンピラ的な男とかの冒険者が新人虐めとして登場してくる。
ここのイベントでは絡んでくる登場人物によってイベントの内容は違ってくる。
5パターンほどあるのだが、今回はライツで大当たりだ!
俺的には最も楽しみキャラだ。
見かけは完全に厳つい顔をしたチンピラで、くすんだ色の金髪で、顔には昔のヤクザみたいな縫い傷が残っていた。現実の街で見かけると絶対に近づきたくない人物に見える。
テーブルに座ってこちらを見ているニコーラと言う女キャラだと、軽いケンカなってその後に仲間になる。
その席の前に座っているのはギャンと言う細身の剣士だ、いろいろと情報を教えてもらった後に、ニコーラと一緒に仲間にすることが出来る。
こちらを見てニタニタと笑っている、ローブを着ているのは魔法使いの女コリンだ、依頼品を盗んだ上にこちらに罪を擦り付けたりと、いろいろとトラブルを起こすが、その後に仲間になる。
壁に背を預けてこちらを見ている、主人公と同年代のぐらいの少女リコはかなりの我儘でつきまとって、勝手にギルドからの依頼を取って来て、一緒に依頼をさせられて無理矢理に仲間になってしまう。
そしてこのライツだけは仲間にならない。
ここで絡んできて嫌味を言ったりケンカを売ってきたりする。後々にいろいろな場所で絡んで様々な嫌がらせをしてくるは、最後にはイベントで敵側になっていて、こちらに襲ってくる。
そしてイベントキャラだから、スキルの選択コマンドが使えなくて仲間になる事は絶対にない。
だがこいつを倒すと、最後にそこそこ攻撃力のある魔剣を手に入れる事が出来るから、ボーナスキャラなんだけどな。
「おっこら、聞いてんのかクソガキ」
ここではライツの言う通りにペコペコしたほうがいい。下手に逆らって会話の選択を間違えると殴られてダメージを喰らうという展開だ。
「おっさんの遊び場でもないけどな、おっさんこそ家に帰ったら?」
だがしかし、あえて喧嘩を売る。
「なんだと?! てめー誰に向かっておっさんと言っているんだ! 」
なぜこんな事をしたかと言うと、勇者の心発動させるとライツの仲間にする情報が浮かび上がったからだ。
【ライツ 仲間条件】
魔法とアイテムを使わずに一対一の戦闘をする。
殺さないように勝利してから傷ついたライツにナミンを与える。
まあ……なかなか難しい条件だ。
確かこの時点でライツはレベル10の戦士だ。
ゲーム上では、村からこの宿場町に着いた時点では、どんなに頑張っていてもレベル2になっていればいいところだ。
本来ならば主人公には倒すことが出来ない。
「おっさんはおっさんだろ?それだけ老け顔で俺よりも年上ならおっさんで間違っていない! 文句あるならやり合おうか? ここなら迷惑かかるから外でやろうか? 」
中指を立てる。
この意味が伝わるかどうかわからんが、馬鹿にされているぐらい伝わるだろう。
「このクソガキ!下手に出ていればいい気なりやがって!」
ライツは顔を真っ赤にして、腰の剣を抜く。
周りからは、やいのやいのとはやし立てられる。
「おい、おっさんここでするつもりか? ギルト内での戦闘してもいいのか? 受付さんどうなんだ 」
「ライツさん駄目ですよ! ここで戦うと登録抹消しますよ」
「と言うわけだ! 俺は逃げないのにな……それともここで戦いたいのはこんな狭い場所で戦わないといけない理由があるのか? それともおっさんは自分が負ける姿を周りに見られないと嫌な変態なのかぁ? 」
俺が小馬鹿にしたように言うと、ライツはますます顔を真っ赤にする。
「てめぇ舐めやがって」
「駄目ですよゼロさん、煽ったら」
受付嬢は止めるように言うが、本気では止めない感じの口調で言っている。
荒くれ者が多い冒険者相手だと、こんな事は日常茶飯事なんだろう。
「いいだろう!裏の訓練所を借りるぞ」
「一人10ゴルドになります」
受付嬢は笑顔で答える。
「ちっ」
ライツは銅貨を受付嬢に向かって投げつける。
銅貨一枚が10ゴルドと言うわけか?
確かこの宿場町の宿代が50ゴルドだったから、素泊まりのホテルと考えるなら大体1ゴルド100円ぐらいの価値かも知れないな?
つまりは訓練所を借りる10ゴルドは1000円ぐらいと言う事か?そう思いつつメニューを呼び出して、アイテムボックスの中から10ゴルド銅貨を取り出して、受付嬢に渡す。
「今ならギルドマスターに言って止めさす事出来ますけど? 」
「いや、大丈夫だ」
「あら、流石は勇者ですね」
周りに聞こえないぐらいの声で言ってくるが、まるで面白がっているようにも見える。
こっちはドラゴンと道中の魔物を倒したおかげで、レベルがすでに16だ。
負ける要素は無いはずだ。
キターッ新人虐めだ!こいつはゲームのイベントの一つだ。
このゲームでは冒険者ギルドに初めて来ると、新人虐めのキャラが絡んでくる。
実はこのゲーム絡んで来るキャラが毎回ランダムに違っていて、暴力女とか我儘女とかチンピラ的な男とかの冒険者が新人虐めとして登場してくる。
ここのイベントでは絡んでくる登場人物によってイベントの内容は違ってくる。
5パターンほどあるのだが、今回はライツで大当たりだ!
俺的には最も楽しみキャラだ。
見かけは完全に厳つい顔をしたチンピラで、くすんだ色の金髪で、顔には昔のヤクザみたいな縫い傷が残っていた。現実の街で見かけると絶対に近づきたくない人物に見える。
テーブルに座ってこちらを見ているニコーラと言う女キャラだと、軽いケンカなってその後に仲間になる。
その席の前に座っているのはギャンと言う細身の剣士だ、いろいろと情報を教えてもらった後に、ニコーラと一緒に仲間にすることが出来る。
こちらを見てニタニタと笑っている、ローブを着ているのは魔法使いの女コリンだ、依頼品を盗んだ上にこちらに罪を擦り付けたりと、いろいろとトラブルを起こすが、その後に仲間になる。
壁に背を預けてこちらを見ている、主人公と同年代のぐらいの少女リコはかなりの我儘でつきまとって、勝手にギルドからの依頼を取って来て、一緒に依頼をさせられて無理矢理に仲間になってしまう。
そしてこのライツだけは仲間にならない。
ここで絡んできて嫌味を言ったりケンカを売ってきたりする。後々にいろいろな場所で絡んで様々な嫌がらせをしてくるは、最後にはイベントで敵側になっていて、こちらに襲ってくる。
そしてイベントキャラだから、スキルの選択コマンドが使えなくて仲間になる事は絶対にない。
だがこいつを倒すと、最後にそこそこ攻撃力のある魔剣を手に入れる事が出来るから、ボーナスキャラなんだけどな。
「おっこら、聞いてんのかクソガキ」
ここではライツの言う通りにペコペコしたほうがいい。下手に逆らって会話の選択を間違えると殴られてダメージを喰らうという展開だ。
「おっさんの遊び場でもないけどな、おっさんこそ家に帰ったら?」
だがしかし、あえて喧嘩を売る。
「なんだと?! てめー誰に向かっておっさんと言っているんだ! 」
なぜこんな事をしたかと言うと、勇者の心発動させるとライツの仲間にする情報が浮かび上がったからだ。
【ライツ 仲間条件】
魔法とアイテムを使わずに一対一の戦闘をする。
殺さないように勝利してから傷ついたライツにナミンを与える。
まあ……なかなか難しい条件だ。
確かこの時点でライツはレベル10の戦士だ。
ゲーム上では、村からこの宿場町に着いた時点では、どんなに頑張っていてもレベル2になっていればいいところだ。
本来ならば主人公には倒すことが出来ない。
「おっさんはおっさんだろ?それだけ老け顔で俺よりも年上ならおっさんで間違っていない! 文句あるならやり合おうか? ここなら迷惑かかるから外でやろうか? 」
中指を立てる。
この意味が伝わるかどうかわからんが、馬鹿にされているぐらい伝わるだろう。
「このクソガキ!下手に出ていればいい気なりやがって!」
ライツは顔を真っ赤にして、腰の剣を抜く。
周りからは、やいのやいのとはやし立てられる。
「おい、おっさんここでするつもりか? ギルト内での戦闘してもいいのか? 受付さんどうなんだ 」
「ライツさん駄目ですよ! ここで戦うと登録抹消しますよ」
「と言うわけだ! 俺は逃げないのにな……それともここで戦いたいのはこんな狭い場所で戦わないといけない理由があるのか? それともおっさんは自分が負ける姿を周りに見られないと嫌な変態なのかぁ? 」
俺が小馬鹿にしたように言うと、ライツはますます顔を真っ赤にする。
「てめぇ舐めやがって」
「駄目ですよゼロさん、煽ったら」
受付嬢は止めるように言うが、本気では止めない感じの口調で言っている。
荒くれ者が多い冒険者相手だと、こんな事は日常茶飯事なんだろう。
「いいだろう!裏の訓練所を借りるぞ」
「一人10ゴルドになります」
受付嬢は笑顔で答える。
「ちっ」
ライツは銅貨を受付嬢に向かって投げつける。
銅貨一枚が10ゴルドと言うわけか?
確かこの宿場町の宿代が50ゴルドだったから、素泊まりのホテルと考えるなら大体1ゴルド100円ぐらいの価値かも知れないな?
つまりは訓練所を借りる10ゴルドは1000円ぐらいと言う事か?そう思いつつメニューを呼び出して、アイテムボックスの中から10ゴルド銅貨を取り出して、受付嬢に渡す。
「今ならギルドマスターに言って止めさす事出来ますけど? 」
「いや、大丈夫だ」
「あら、流石は勇者ですね」
周りに聞こえないぐらいの声で言ってくるが、まるで面白がっているようにも見える。
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