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1殺目
いい人
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夫はいい人…会社では出世頭、姑さんには自慢の息子、世間的には優しい旦那さん、両親からは頼りになるいい婿、私には…今はいい人。
「ねぇ、知ってる?世の夫さんたち。」
妊娠、出産、育児中の怨みを一生抱え込む女性が実は多い事…私もその1人なの。
現在は、いい夫でいい父親だからOKだなんて思わないでね。
夕刻、もうすぐ夫が帰って来る。
「今日は、どうやって殺そうかしら。」
この姑から貰った包丁で滅多刺しなんて、スッキリしそう。
骨に当たって刃が折れるかもしれないから、予備の包丁も用意しておこう。
まずは…血で滑って自分の手を切らないように軍手したうえにゴム手袋、包丁の柄に滑り止めのゴムを巻きつけて…と。
夫がビール取りに冷蔵庫開けると、食器を洗っている私に背を向ける事になる。その瞬間に右横腹にひと刺し目、そのまま押し倒してふた刺し目。多分逃げるだろうから、這ってる最中に両ももを刺して…それから、馬乗りで背中を滅多刺し。
私は小さくて力が弱いから10箇所刺すのが限界かな。
動かなくなったら頸動脈をひと突き。
「やっぱり、トドメは必要よね! 」
自分が結婚祝いに嫌味付きで贈った包丁たちで、息子を滅多刺しにされたら姑さんはどんな顔するかな? 私との唯一の繋がりである息子がいなくなれば喜んでくれるよね?
「この包丁みたいに、あなたとはすぐ縁が切れそうだわぁ~。」って言ってたしね。
死体は夫の家庭菜園に埋めてあげれば、育ててる野菜たちの栄養にもなって本人も浮かばれるよね。
「あっ!腐臭を誤魔化す用に腐葉土もたっぷり買っておかなくっちゃね!!」
出来た作物は姑さんに食べてもらおう。
「あなたの味付けが下手でも息子の作った野菜のおかげで、どう料理しても美味しくなるのよ。」て言ってたもんね。
息子が肥料になれば、もっと美味しいよね?嬉しいでしょ?姑さん…。
「でも、この殺し方…血が飛び散って掃除が大変そうだわ。」
夫が帰って来た。
「お帰りなさい。今日もお疲れ様。」
「ねぇ、知ってる?世の夫さんたち。」
妊娠、出産、育児中の怨みを一生抱え込む女性が実は多い事…私もその1人なの。
現在は、いい夫でいい父親だからOKだなんて思わないでね。
夕刻、もうすぐ夫が帰って来る。
「今日は、どうやって殺そうかしら。」
この姑から貰った包丁で滅多刺しなんて、スッキリしそう。
骨に当たって刃が折れるかもしれないから、予備の包丁も用意しておこう。
まずは…血で滑って自分の手を切らないように軍手したうえにゴム手袋、包丁の柄に滑り止めのゴムを巻きつけて…と。
夫がビール取りに冷蔵庫開けると、食器を洗っている私に背を向ける事になる。その瞬間に右横腹にひと刺し目、そのまま押し倒してふた刺し目。多分逃げるだろうから、這ってる最中に両ももを刺して…それから、馬乗りで背中を滅多刺し。
私は小さくて力が弱いから10箇所刺すのが限界かな。
動かなくなったら頸動脈をひと突き。
「やっぱり、トドメは必要よね! 」
自分が結婚祝いに嫌味付きで贈った包丁たちで、息子を滅多刺しにされたら姑さんはどんな顔するかな? 私との唯一の繋がりである息子がいなくなれば喜んでくれるよね?
「この包丁みたいに、あなたとはすぐ縁が切れそうだわぁ~。」って言ってたしね。
死体は夫の家庭菜園に埋めてあげれば、育ててる野菜たちの栄養にもなって本人も浮かばれるよね。
「あっ!腐臭を誤魔化す用に腐葉土もたっぷり買っておかなくっちゃね!!」
出来た作物は姑さんに食べてもらおう。
「あなたの味付けが下手でも息子の作った野菜のおかげで、どう料理しても美味しくなるのよ。」て言ってたもんね。
息子が肥料になれば、もっと美味しいよね?嬉しいでしょ?姑さん…。
「でも、この殺し方…血が飛び散って掃除が大変そうだわ。」
夫が帰って来た。
「お帰りなさい。今日もお疲れ様。」
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