ご指名は俺で。

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その夜の未来

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部屋につくなり男はかなり欲情した様子で迫ってくる。

「未来くん...おじさんもう我慢出来ないよ...」

はぁはぁと男の熱い吐息が耳に触れる。

『先にシャワー浴びてきて』という暇も無く勢いよくベッドに押し倒され、シャツ越しに乳首をコリコリと昇られる。

「...んっ...ぁっ......」

俺の喘ぎ声に興奮したのか、男は乱暴に服をひん剥き、赤ん坊の様に乳首に吸い付いてきた。

「ぁっ...ん、やだ......ぁ...」
「あれ?どうしたの?ちょっと乳首昇っただけなのにここ、こんなにしちゃって」

不可抗力。
本当はこんなおっさんので感じるなんて御免だ。さっきから発情期の猿みたいにはぁはぁ言いやがって。

と、心の中では強気に思っていても実際は『おじさんにエッチなことをされて感じちゃう男子高校生』を完璧に演じる。ここではそういう奴が求められているからだ。

気付けば男は俺の下着を脱がし、自分のベルトにまで手を掛けていた。


うわ思ってたより大きい。ケツさせたらどうしよ。


「...もういいよね、未来くんのここもこんなになっちゃってるし」



おいちょっと待てまだ全然解してねぇだろ...!




ずんっ、と尻に異物感が広がる。


「...ぅ、い、、たぃ...っ」
「んふぅ...!現役DKのケツ穴最っ高...!!未来くん、動くよ?」

くっそこの変態、、痛てぇっつてんだろ、、!


「............っ!?」


急に呼吸が苦しくなる。何?何だ?何が起こってんだ......?

「こうすると...更に気持ちよくなるからね…っほら、また締まった…!」
「んっ.....苦...し......っ」

見ると男は俺の首を思いっきり絞めている。


あぁ...最悪......こういう性癖の奴とはヤリたくなかったのに…...あと残ったらどーすんだよ…......


朦朧とする意識の中でそんなことを考えていた。





「.........ん......って何...臭......」


目を覚ますと男はもういなかった。
体中に男の精液がついている。


最っっ悪。昨日の客は最悪だった。
痛たいっつってんのにぶっこむわ、飛ぶまで首絞めプレイされるわ、挙げ句の果てに後処理もせず全裸で放置されるわ...せめて自分の出したもんくらい拭いてけや。

「風呂と飯...って今何時?」

思い出したように時計に目をやると、針は10時20分を指していた。

「...遅刻確定」

どうせ遅刻ならもう少しゆっくりしててもいいよな...っていうか悠ちゃん今日ちゃんと学校間に合ったのかな...遅刻してなきゃいいけど。

自分は寝坊して遅刻確定なくせについつい悠ちゃんの心配ばかりしてしまう。


「とりあえずシャワー...」


ずきずきと痛む腰を擦りながら、俺は急ぐ気もなくのろのろと風呂場まで歩いていった。



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