3 / 3
その夜の未来
しおりを挟む部屋につくなり男はかなり欲情した様子で迫ってくる。
「未来くん...おじさんもう我慢出来ないよ...」
はぁはぁと男の熱い吐息が耳に触れる。
『先にシャワー浴びてきて』という暇も無く勢いよくベッドに押し倒され、シャツ越しに乳首をコリコリと昇られる。
「...んっ...ぁっ......」
俺の喘ぎ声に興奮したのか、男は乱暴に服をひん剥き、赤ん坊の様に乳首に吸い付いてきた。
「ぁっ...ん、やだ......ぁ...」
「あれ?どうしたの?ちょっと乳首昇っただけなのにここ、こんなにしちゃって」
不可抗力。
本当はこんなおっさんので感じるなんて御免だ。さっきから発情期の猿みたいにはぁはぁ言いやがって。
と、心の中では強気に思っていても実際は『おじさんにエッチなことをされて感じちゃう男子高校生』を完璧に演じる。ここではそういう奴が求められているからだ。
気付けば男は俺の下着を脱がし、自分のベルトにまで手を掛けていた。
うわ思ってたより大きい。ケツさせたらどうしよ。
「...もういいよね、未来くんのここもこんなになっちゃってるし」
おいちょっと待てまだ全然解してねぇだろ...!
ずんっ、と尻に異物感が広がる。
「...ぅ、い、、たぃ...っ」
「んふぅ...!現役DKのケツ穴最っ高...!!未来くん、動くよ?」
くっそこの変態、、痛てぇっつてんだろ、、!
「............っ!?」
急に呼吸が苦しくなる。何?何だ?何が起こってんだ......?
「こうすると...更に気持ちよくなるからね…っほら、また締まった…!」
「んっ.....苦...し......っ」
見ると男は俺の首を思いっきり絞めている。
あぁ...最悪......こういう性癖の奴とはヤリたくなかったのに…...あと残ったらどーすんだよ…......
朦朧とする意識の中でそんなことを考えていた。
「.........ん......って何...臭......」
目を覚ますと男はもういなかった。
体中に男の精液がついている。
最っっ悪。昨日の客は最悪だった。
痛たいっつってんのにぶっこむわ、飛ぶまで首絞めプレイされるわ、挙げ句の果てに後処理もせず全裸で放置されるわ...せめて自分の出したもんくらい拭いてけや。
「風呂と飯...って今何時?」
思い出したように時計に目をやると、針は10時20分を指していた。
「...遅刻確定」
どうせ遅刻ならもう少しゆっくりしててもいいよな...っていうか悠ちゃん今日ちゃんと学校間に合ったのかな...遅刻してなきゃいいけど。
自分は寝坊して遅刻確定なくせについつい悠ちゃんの心配ばかりしてしまう。
「とりあえずシャワー...」
ずきずきと痛む腰を擦りながら、俺は急ぐ気もなくのろのろと風呂場まで歩いていった。
0
お気に入りに追加
7
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説

【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?

6回殺された第二王子がさらにループして報われるための話
あめ
BL
何度も殺されては人生のやり直しをする第二王子がボロボロの状態で今までと大きく変わった7回目の人生を過ごす話
基本シリアス多めで第二王子(受け)が可哀想
からの周りに愛されまくってのハッピーエンド予定
学園の天使は今日も嘘を吐く
まっちゃ
BL
「僕って何で生きてるんだろ、、、?」
家族に幼い頃からずっと暴言を言われ続け自己肯定感が低くなってしまい、生きる希望も持たなくなってしまった水無瀬瑠依(みなせるい)。高校生になり、全寮制の学園に入ると生徒会の会計になったが家族に暴言を言われたのがトラウマになっており素の自分を出すのが怖くなってしまい、嘘を吐くようになる
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿です。文がおかしいところが多々あると思いますが温かい目で見てくれると嬉しいです。

BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。

モテる兄貴を持つと……(三人称改訂版)
夏目碧央
BL
兄、海斗(かいと)と同じ高校に入学した城崎岳斗(きのさきやまと)は、兄がモテるがゆえに様々な苦難に遭う。だが、カッコよくて優しい兄を実は自慢に思っている。兄は弟が大好きで、少々過保護気味。
ある日、岳斗は両親の血液型と自分の血液型がおかしい事に気づく。海斗は「覚えてないのか?」と驚いた様子。岳斗は何を忘れているのか?一体どんな秘密が?

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

巻き戻りした悪役令息は最愛の人から離れて生きていく
藍沢真啓/庚あき
BL
婚約者ユリウスから断罪をされたアリステルは、ボロボロになった状態で廃教会で命を終えた……はずだった。
目覚めた時はユリウスと婚約したばかりの頃で、それならばとアリステルは自らユリウスと距離を置くことに決める。だが、なぜかユリウスはアリステルに構うようになり……
巻き戻りから人生をやり直す悪役令息の物語。
【感想のお返事について】
感想をくださりありがとうございます。
執筆を最優先させていただきますので、お返事についてはご容赦願います。
大切に読ませていただいてます。執筆の活力になっていますので、今後も感想いただければ幸いです。
他サイトでも公開中

目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる