どうやら私（オタク）は乙女ゲームの主人公の親友令嬢に転生したらしい

８章：学園に入学したらしい

１１４話：変化する行動

私が雪都様のことが好きだと気づいて、変わったことがあった。

自覚する前はまだ、目を合わせて話すことができたのに今は全然目を合わさることが出来ない。

目が合っても目をそらしちゃうし、話しかけられる前に逃げてしまう。

お昼の時とかは華美様達がいたからなんとか、大丈夫だった。

そんな事をしているうちに、放課後になって黒川先生に呼び出された。

黒川先生に呼び出された場所は人気のない廊下だった。

「璃杏さん。迷惑をかけてすいませんでした。そして、ここに残して下さりありがとうございます。」

深く深くお辞儀をして言った黒川先生。

「あの、頭をあげてください。私は美結さんと結恵さんと紅葉の意見を尊重しただけですから。でも、また、同じことをするようなら私は多分容赦しないので気をつけてくださいね。」

私の思っている事と最後に釘をさして黒川先生に言った。

黒川先生は顔を上げて少し引きつった笑みをしながらも頷いた。

「そういえば、雪都様と喧嘩でもしたんですか？」

ふと思いついたらしい疑問を口にした黒川先生。

「え？喧嘩ですか？」

私はなんのことだろうと思い、黒川先生に聞く。

「うん。なんだか今日璃杏様がやけに雪都様を避けてるように見えたので、喧嘩でもしたのかと・・・違いましたか？」

首を傾げて聞いた黒川先生。

「喧嘩はしてないので、気にしないでください！！では、失礼します！！」

私はぺこりとお辞儀をして、そのまま自分の寮へと戻った。

自室に戻って一旦落ち着こうと深呼吸をする。

「大丈夫。落ち着け～。明日こそはしっかり話さないとっ！こんなことしてたら、さすがに優しい雪都様だって私の事嫌いになるよね。うぅぅそれは嫌だよおお・・・・・・まさか、私が今世で恋をするなんて思いもしなかったな。」

そんな大きい独り言を呟きながらベッドに倒れる。

そして、私の決意も虚しく話そう話そうと意気込む度に意識をしすぎて、雪都様とまともに話せず目も合わせられない日が3日続いた。

雪都様と話せず目も合わせられない日が4日目を迎えた放課後のこと。

私はいつも通りにそそくさと教室をでて、いつものように人目を避けるように遠回りの道を進む。

だけど、私はこの時の行動を恨むこととなる。