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7章:12歳になったらしい
65話:プレゼント探しは難しい
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まず私達は、小さな可愛らしい小物のお店に入った。
店内はシンプルな可愛らしい飾りがしてあり入りやすい雰囲気だった。
雪都様と別れて何かいいものは無いか探し回る。
雪都様曰く、華美様は可愛くても派手なものは好まないらしい。
派手すぎずシンプルすぎずっていったところかな?
派手すぎず・・・シンプルすぎず・・・うーん。
華美様っていつもどんな感じの小物をつけてたかな?
私は記憶を辿って華美様が身につけているものを思い出す。
うーん・・・・・・花の形をした物に宝石がちょんって乗ってる感じのが多かった気がする。
あと、動物の形をしたものも多かった気がする。
同じようなものを渡しちゃうのもなんか違う気がするし、それに感謝の意が伝わるかわからないし。
・・・・・・うぅぅうう~プレゼント選ぶのってこんなに大変なんだ。
華美様好みで華美様に似合う小物とか無いかな~。
髪飾りの方が黒髪に映えるものも多いだろうしいいかも。
ここは敢えて華美様の瞳の色に合わせるとか?
・・・・・・そういうのは婚約者の人がやる事だよね。きっと。
そうなったら、被った時にすごく申し訳ない!!
うううーん。この白い花の髪飾りはシンプルで可愛いけど華美様の雰囲気とはなんか違うような。
こっちのオレンジの花は派手すぎるかな。
悩むぅぅぅぅ。
「お客様?なにかお探しですか?」
髪飾りを探していると後ろから声をかけられた。
私はその言葉に体が強ばる。
後ろから感じるキラキラオーラと言葉遣い。
こ、これは間違いなく・・・お店の店員さんだあああ!!!!
う、嘘でしょ!?話しかけられてしまった!!
私はギギギとロボットのような動きで後ろを振り返った。
「・・・・・・えっと。何をお探しになられていますか?」
瞬きを1・2回した後もう1度聞いてきた店員さん。
「あ、その、えっと、」
ど、どうしよう。なんて言えばいいの?
髪飾りを探していますとか?で、でも、これだと具体的にどういうものか説明しないと困るよね。
ぐ、具体的な説明とは?
はっ!店員さんの表情がちょっと変わった!!
は、早く言わなきゃ!!!困らせちゃダメなのにぃぃぃぃ!!
「えっと、えっと、あの、か、か、かか、かかか」
あばばばばばば!!!!!
上手く口が回らないよおぉぉおおおおお!!!
迷惑かけたくないのに!!
店員さんも不思議そうな顔してるし!
「あの、店員さん。少し聞きたいことがあって今大丈夫ですか?」
私の横から聞きなれた声がした。
チラッと横をむくと雪都様がいた。
店員さんは少し頬を染めつつ私に視線を向けた。
「お客様。大丈夫ですか?」
そう声をかけてくれた。
私は少し深呼吸する。
「は、はい。大丈夫です。ありがとうございます。」
そういった後にペコリとお辞儀をする。
「はい。・・・どうされました?」
「はい。あの、こちらにある───」
店員さんに声をかけられて雪都様は店員さんと一緒に他のコーナーへと行った。
コーナーへ行く直前私の方をちらっと見たあと笑いかけてくれた。
その笑顔にほっと安心すると同時に情けなかったと自己嫌悪した。
♔♕♖♗♘♙♚♛♜♝♞♟
「雪都様。すみません!店員さんに迷惑かけてたりプレゼント買えなかったりして本当にすみません!!!」
お店を出たあと雪都様にガバッと頭を下げて謝る。
結局最初のお店ではプレゼントを買えずほかのお店に行くことになった。
「い、いえ!気にしないでください!!店員さんに聞きたいことがあったので聞いただけですし。1件目のお店で見つけるのは難しいと思います。それに、それだけ華美姉様のことを考えてくださっていただけるのは嬉しいです。なので、頭を上げてください。」
その言葉を聞いてほっと息をつき下げていた頭をあげ雪都様を見る。
私はさっと視線を逸らす。
「え!?璃杏様?どうしました!?」
私の突然の行動に慌てる雪都様。
私はフードを限界まで引っ張り顔を隠す。
「なんでもないです!!」
そう答えて私は歩き出す。
私の顔はすごく赤くなっているはず。
だ、だって、美形のあんな優しい微笑みを目撃したら誰でも赤くなる!!
フードを被ってて良かった。
見られてないよね!?大丈夫だよね!?
パシッ
そんなことを考えて歩いていると、後ろから腕を掴まれた。
驚いて後ろをむくと雪都様が困った顔をしていた。
「あの、1人で行っては危険ですよ。」
無意識のうちに早く歩いていたらしい。
私は謝ってからゆっくり歩き始める。
・・・・・・少し離れた場所から圧を感じる。
普通に怖いいいい!!!絶対空桜さんだ!
冷や汗をかきながら良いお店はないか辺りを見渡しながら見て歩く。
お店を見て回るとふと、1件だけ不思議な雰囲気のお店に目が止まった。
あまり普通の小物屋さんと変わらない見た目をしているけれど不思議と目を奪われる雰囲気がその店にはあった。
足を止めたことに気づいた雪都様も立ち止まり私の見ているお店を見る。
「『Ange de la lumiere』・・・光の天使ですか。」
雪都様がぽつり呟いた。
その瞬間、何故か嫌な感じがして寒気がした。
ぶるりと肩を震わす。
「入りますか?」
雪都様が聞いてきた。
嫌な感じも一瞬だったので気の所為だと思い、私は頷いて雪都様とお店の中に入った。
店内はシンプルな可愛らしい飾りがしてあり入りやすい雰囲気だった。
雪都様と別れて何かいいものは無いか探し回る。
雪都様曰く、華美様は可愛くても派手なものは好まないらしい。
派手すぎずシンプルすぎずっていったところかな?
派手すぎず・・・シンプルすぎず・・・うーん。
華美様っていつもどんな感じの小物をつけてたかな?
私は記憶を辿って華美様が身につけているものを思い出す。
うーん・・・・・・花の形をした物に宝石がちょんって乗ってる感じのが多かった気がする。
あと、動物の形をしたものも多かった気がする。
同じようなものを渡しちゃうのもなんか違う気がするし、それに感謝の意が伝わるかわからないし。
・・・・・・うぅぅうう~プレゼント選ぶのってこんなに大変なんだ。
華美様好みで華美様に似合う小物とか無いかな~。
髪飾りの方が黒髪に映えるものも多いだろうしいいかも。
ここは敢えて華美様の瞳の色に合わせるとか?
・・・・・・そういうのは婚約者の人がやる事だよね。きっと。
そうなったら、被った時にすごく申し訳ない!!
うううーん。この白い花の髪飾りはシンプルで可愛いけど華美様の雰囲気とはなんか違うような。
こっちのオレンジの花は派手すぎるかな。
悩むぅぅぅぅ。
「お客様?なにかお探しですか?」
髪飾りを探していると後ろから声をかけられた。
私はその言葉に体が強ばる。
後ろから感じるキラキラオーラと言葉遣い。
こ、これは間違いなく・・・お店の店員さんだあああ!!!!
う、嘘でしょ!?話しかけられてしまった!!
私はギギギとロボットのような動きで後ろを振り返った。
「・・・・・・えっと。何をお探しになられていますか?」
瞬きを1・2回した後もう1度聞いてきた店員さん。
「あ、その、えっと、」
ど、どうしよう。なんて言えばいいの?
髪飾りを探していますとか?で、でも、これだと具体的にどういうものか説明しないと困るよね。
ぐ、具体的な説明とは?
はっ!店員さんの表情がちょっと変わった!!
は、早く言わなきゃ!!!困らせちゃダメなのにぃぃぃぃ!!
「えっと、えっと、あの、か、か、かか、かかか」
あばばばばばば!!!!!
上手く口が回らないよおぉぉおおおおお!!!
迷惑かけたくないのに!!
店員さんも不思議そうな顔してるし!
「あの、店員さん。少し聞きたいことがあって今大丈夫ですか?」
私の横から聞きなれた声がした。
チラッと横をむくと雪都様がいた。
店員さんは少し頬を染めつつ私に視線を向けた。
「お客様。大丈夫ですか?」
そう声をかけてくれた。
私は少し深呼吸する。
「は、はい。大丈夫です。ありがとうございます。」
そういった後にペコリとお辞儀をする。
「はい。・・・どうされました?」
「はい。あの、こちらにある───」
店員さんに声をかけられて雪都様は店員さんと一緒に他のコーナーへと行った。
コーナーへ行く直前私の方をちらっと見たあと笑いかけてくれた。
その笑顔にほっと安心すると同時に情けなかったと自己嫌悪した。
♔♕♖♗♘♙♚♛♜♝♞♟
「雪都様。すみません!店員さんに迷惑かけてたりプレゼント買えなかったりして本当にすみません!!!」
お店を出たあと雪都様にガバッと頭を下げて謝る。
結局最初のお店ではプレゼントを買えずほかのお店に行くことになった。
「い、いえ!気にしないでください!!店員さんに聞きたいことがあったので聞いただけですし。1件目のお店で見つけるのは難しいと思います。それに、それだけ華美姉様のことを考えてくださっていただけるのは嬉しいです。なので、頭を上げてください。」
その言葉を聞いてほっと息をつき下げていた頭をあげ雪都様を見る。
私はさっと視線を逸らす。
「え!?璃杏様?どうしました!?」
私の突然の行動に慌てる雪都様。
私はフードを限界まで引っ張り顔を隠す。
「なんでもないです!!」
そう答えて私は歩き出す。
私の顔はすごく赤くなっているはず。
だ、だって、美形のあんな優しい微笑みを目撃したら誰でも赤くなる!!
フードを被ってて良かった。
見られてないよね!?大丈夫だよね!?
パシッ
そんなことを考えて歩いていると、後ろから腕を掴まれた。
驚いて後ろをむくと雪都様が困った顔をしていた。
「あの、1人で行っては危険ですよ。」
無意識のうちに早く歩いていたらしい。
私は謝ってからゆっくり歩き始める。
・・・・・・少し離れた場所から圧を感じる。
普通に怖いいいい!!!絶対空桜さんだ!
冷や汗をかきながら良いお店はないか辺りを見渡しながら見て歩く。
お店を見て回るとふと、1件だけ不思議な雰囲気のお店に目が止まった。
あまり普通の小物屋さんと変わらない見た目をしているけれど不思議と目を奪われる雰囲気がその店にはあった。
足を止めたことに気づいた雪都様も立ち止まり私の見ているお店を見る。
「『Ange de la lumiere』・・・光の天使ですか。」
雪都様がぽつり呟いた。
その瞬間、何故か嫌な感じがして寒気がした。
ぶるりと肩を震わす。
「入りますか?」
雪都様が聞いてきた。
嫌な感じも一瞬だったので気の所為だと思い、私は頷いて雪都様とお店の中に入った。
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