どうやら私（オタク）は乙女ゲームの主人公の親友令嬢に転生したらしい

３章：３歳になったらしい

２３話：不思議な石の調査

空桜さんと手分けして探し始めて20分が経った。

魔法学についての場所ならなにかあるかもしれないと思って調べてみたけど何も見つからなかった。

精霊や妖精についての本はあまりなくて月鍵家には10冊ほどしかなかった。

これでも多い方だと空桜さんは言っていた。

精霊や妖精は見れる人が少なくてそういった本は少ないみたい。

精霊や妖精については性質や所属魔法や身体についてなどが書かれていて石についてのことは何も書かれていなかった。

｢うーん、みつからないな～。｣

私は左から右へと本の背表紙を見ていき時々中身を見たりと繰り返しているけれど手がかりは、特に掴めなかった。

｢でも！これからやくにたちそうなほんがいっぱいあったし、あとでそらさんにもちだしていいかきこう！｣

情報が無かったけれど石調べのおかげで役に立ちそうな本がたくさん見つかった。

｢璃杏様！！こちらへ来てください！｣

と、突然空桜さんが山積みになった本から顔を出して私を呼んだ。

｢どうしたの？そらさん。｣

私は空桜さんに駆け寄り聞く。

｢あ、あの・・・・この、図鑑の絵璃杏様のネックレスの石の色と同じじゃないですか？柄は描かれていませんけれど。｣

そう言って空桜さんは私に精霊図鑑の1ページを見せた。

その図鑑の上の方には『契約の玉の種類』と書かれていた。

｢けいやくの・・・・たま？｣

私は小さく呟いた。

今までの本には無かった言葉を見て不思議に思った。

そのページには契約の玉についても載っていた。

説明の下には私の持っているネックレスの石と同じ色をした綺麗な石が描かれていた。

～契約の玉～
まずは契約の玉について知ってもらうために書こうと思います。
契約の玉というのは人と精霊が契約した時に作られる世界に一つだけしかない石のこと。
精霊に限りなく妖精も人の人柄を選びます。
そして、精霊と心を通わせ信頼を築き上げた時精霊が主となるその人と契約し契約の証に球体の玉の石が現れるのです。
そして、契約精霊とは精霊の魔力を借りることができるため契約者は魔力が強くなります。
契約の玉で契約した精霊を呼び寄せたりもすることが出来ます。

✧光の精霊の契約の玉
   光の精霊と契約を交わした者に授けられる石は
   白く綺麗な輝きを放った石。
   光の精霊との契約はとても難しく授かったこと
   がある者は二人しかいない。
   しかも、それは1000年も前の話だ。

そう書かれていた。

｢うーん。これもちがう。せいれいがなかにはいってるわけじゃないんだよねこれって。｣

精霊を呼び寄せることが出来るって言うのは多分石の中に入ってるわけじゃないんだと思う。

でも、何かヒントにはなりそう！

｢どうします？璃杏様もう少し探しますか？｣

探したい・・・けどそろそろ寝ないと流石に空桜さんに迷惑かけちゃう。

｢ううん。あしたまたさがすよ。ありがとうそらさん！｣

私は空桜さんにお礼を言って本を本棚に戻していく。

｢はい。璃杏様。僕も手伝います！｣

空桜さんは微笑んでから本を棚に戻すのを手伝ってくれた。

それから欲しい本は持って行けるらしく私は本を選んで部屋まで持って帰ることにした。

数分歩いて部屋までつき空桜さんと別れ私は自分のベットに横たわった。

｢しゅうかくはなかったけど、べんきょうになりそうなほんいっぱいあったな・・・・・でも、ほんとうにあのいしなんなんだろう？どうして、とじこめられてるんだろう。｣

私はそんな独り言を呟いて目を瞑った。