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1章:転生したらしい
3話:お母様との対面
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誰かが部屋に入ってきた。
コツコツ
靴音は私のいるベビーベッドに近づいてきている。
だ、誰だろう??・・・・も、もしかして!不審者!?
あばばばばばば!!ど、どうしよう!?
「璃杏・・・久しぶりね。」
私が内心慌てていると、金髪の髪を胸したあたりまで伸ばし瑠璃色の瞳をした美女が私の目の前に現れた。
・・・・・・・!!?誰!?
あれ?でも・・・・この人の見た目どこかで見て聞いたことがあるような~?
・・・・・・・・・はっ!!お母様!!!
確か私専属侍女・陽夏凛さんと乳母・双美さんが話していたのを聞いた。
どうやら、陽夏凛さんは新人らしく乳母さんであり侍女長でもある双美さんと共に行動をしているそう。
双美さんは黒髪黒瞳の美人さんでストレートの髪をポニーテールにしているのはもうもう!ビューティフル!!!でも、ちょっと抜けてるところがあってそこもチャームポイント!そして、侍女さん達からとても慕われている。
陽夏凛さんは茶髪に蜜柑色の瞳をした可愛い顔していてふわふわ髪のボブ髪でちょー可愛いの!それに、明るくてコミュ力高くてそれに、侍女さん達には大人気!!
まあ、そんなふたりが話しているところを聞いていたんだ。
そんな会話がこんな感じ。
─────
「双美さん、双美さん。私、今気づいたことがあるですけど。」
「何を気づいたの?」
「はい。それが・・・私まだ、月鍵家の奥様白百合様にお会いしたことないんですよね。あーあ。1度でもいいから会ってみたいです!国中に憧れを持つ《美しき絶世の白百合》と呼ばれている白百合様に!!
旦那様羽琉様とは廊下ですれ違ってたんですけどあの御方もさすが《美しき草原の君》と呼ばれるほど美しい!!あの黒髪に翡翠色の瞳!!
なんと美しいことか!!!で、双美さん!白百合様ってどんな方ですか?」
「ええ、そうね。確かに噂通りのとてもお美しい方ね。見た目は金髪に瑠璃色の瞳をしているわ。金髪の髪は胸したまで伸びていて下の方ではゆるくカーブしているの。とっても!美しいわ!!言葉では言い表せないほど美しいわ!!でも、お身体が弱いからあまり外には出れないわ。本当に調子のいい時にしか出れないのだけど、それでも数分しか出れないの。もっと、外に広がる世界を楽しんでほしいわ。」
「そ、そうなんですか。勢い凄いですね。あー、でも、そんなに美しいなら一度は会ってみたいですね。」
「ふふっ。そのうち会えるわよ。3週間前以来璃杏様のお顔は見れていないもの。そう考えると少し寂しいわね。」
「そうですね。やっぱりわがこの顔は毎日みたいですもんね。」
「ええ。でも、きっと、調子のいい日には来るわ。羽琉様も今は仕事で遠くにいらっしゃって大体3週間ほど隣国のエースネルにいますし、結構両親に会うのは難しくなるわね。」
「ガーン!璃杏様あ!!私が愛をいっぱい恵みます!!だから、悲しまないでください!!」
─────
とまぁ、こんな感じかな?
その後、陽夏凛さんが泣きながら私を抱っこして頬ずりしてきたのは嬉しいような・・・怖かったような。
で、そんな話を聞いたのを思い出して今私の目の前にいるのは私のお母様・月鍵白百合ということを思い出した。
それに、お母様の記憶が何となく蘇った。
結構不器用に抱っこしていたのを覚えている。
にしても、本当に美人さんだあー!双美さんも綺麗だけどお母様も数倍綺麗!!
はわぁ~こんな人がお母さんとか幸せすぎ~!
毎日拝んでいられるよ~遠くから。
あ、前世の家族が嫌いだったわけじゃないよ!!
むしろ好きな方だったし!!
そんなことを考えていると私の身体がふわっと浮いたというか持ち上げられた。
そして、お母様の身体にすっぽり収まった。
収まったのはいいんだけどさー・・・・・胸デカっ!
くそっ!巨乳かよ!!前世の私は貧乳に近かったんだぞ!!!
クラスで巨乳の女子が一ヶ月に一回は『はあ、胸が大き過ぎて肩こるんですけどお~。あーあ。』とか言いながら男子をチラチラ見ていたのを覚えている。
いやーあの時の私は軽く殺意を覚えたね。
くそっ!貧乳なめんなよ!!ブラという面倒くさそうな下着なんかよりもスポーツブラのほうが上からほいっとかぶれる楽ちんアイテムなんだぞっ!!って思ってたっけ、懐かしいなー。
にしても、お母様、巨乳で美人って得しかないじゃん!
羨ましいっ!!!
とんっとんっとんっ
優しく身体が急に叩かれた。
「ね、ねえ双美さん。これであってるかしら?」
ちょっと戸惑いながらも不器用に私の身体を優しく叩くお母様。
なんか、安心するな~。
産みの親ってやっぱ大切だと思う。
なんとなく、そんな気がする。
「はい。あっていますよ。璃杏様、嬉しそうなお顔をしています。あとは、心臓の音を聞かせてあげるのがいいと思いますよ。」
「心臓の音を?」
「はい。赤ちゃんは10ヶ月ほどお腹の中にいて心臓の音を聞いていました。それが恋しくなったりしていまうので心臓の音を聞かせて安心させるのですよ。『大丈夫だよ、ここに居るから安心して』という証として。」
「そうなの。・・・・・ど、どうかしら?」
お母様は私の耳を胸あたりによせる。
私は目を瞑り耳をすませる。
どくどくどくどく
心臓の音が聞こえる。
とても、優しい音楽が聞こえる。
そのまま私の意識は薄れていった。
♔♕♖♗♘♙♚♛♜♝♞♟
「すー、すー、すー」
「あら?寝てしまいましたわ。・・・ふふっ可愛らしい。」
白百合はゆっくり璃杏をベビーベッドに戻し掛け布団をかける。
「どうでしたか?3週間ぶりの我が子を見て。」
微笑みながら聞く双美。
「ええ、とても。嬉しかったわ。出産後は体調を見てあまり動いてはいけなかったし璃杏に母乳は与えられないしあまり会えないし結構辛かったけれどやっと動いていい許可がでて良かったわ!!それに、璃杏はとても可愛らしい。」
優しく微笑んで答える白百合。
「だけど、不安だったの・・・・もし、璃杏が死んでしまったらどうしようって、でも、病気もなく健康で生まれてきてくれて良かったわ。」
「そうですね。白百合様は頑張りました。何でも頑張って努力するのはいいことですよ。これからも時々見に来てくださいね、調子のいい時に。」
ジト目で見つめる双美。
そういうのは無理もない。
一度、璃杏が生まれる前羽琉の仕事がその時結構あり大変で朝から晩まで働いていた。
その時白百合は羽琉様が頑張って仕事をしているのに私は寝込んでばかりじゃいられないわ!!と言い出して食堂でこっそりお茶を作り羽琉の部屋に届けに行った時があった。
でも、その日は白百合の調子はいつもより悪く羽琉に、お茶を届けたあと倒れてしまった。
羽琉はとても慌てた様子で涙目になりながら屋敷で住み込みでいる医者を呼び白百合を部屋まで運んだという騒動があった。
だから、今回も娘の顔が見たくて体調悪いのに璃杏の元に来て倒れてしまったという騒動は起こしたくないし起こしてもらっても困る。
「うっ、わ、分かってるわよ!強調しなくてもいいのに~。」
頬を膨らませそっぽを向く白百合。
ひとつ言い忘れていたが白百合と双美は幼馴染で仕事覚えが早くテキパキ何でもこなす双美を小さい頃から見ていたため侍女長にふさわしいと思い白百合が双美を雇った。
「あ、あのー白百合様、ずっと聞きたかったことがあるんですが・・・・。」
それまで空気と化していた陽夏凛が手を挙げて白百合に聞く。
「ええ、いいわよ?どうしたの?」
「はい。あの、璃杏様の髪の色って血縁者でいましたか?その・・・・・銀色の・・・髪って。」
遠慮がちに聞く陽夏凛。
白百合は驚いた顔をしてもう一度璃杏の髪を見てみる。
「本当。銀色の髪だわ・・・・んー私は聞いたことはないのだけれど羽琉様なら分かるかもしれないわ。」
「そうですね。月鍵家にいたかも知れませんしね。でも、珍しいですね銀色の髪なんて。」
陽夏凛はしげしげと璃杏の髪を見つめる。
「そうね。大きくなって街に出かける時はフードを被せた方がいいかもしれませんね。もしかしたら、連れ去られて売られる可能性がありますし。璃杏様は可愛らしいお顔で珍しい髪綺麗な瑠璃色の瞳を持っているためきっと、高値で売られてしまいます。そんなことが起きないよう、しっかり対策を考えましょう。」
パンパンッ
そういったあと双美は手を叩いた。
「では、白百合様・・・・お部屋にそろそろお戻りください・・・・だんだん顔色悪くなってるし部屋の前に控えてる戦闘侍女が居るから送ってもらいなさい。」
「・・・・ええーもうちょっといたい。璃杏を眺め回したい。」
不満そうな顔で訴える白百合。
「何を変態みたいな発言してるんですか。帰るものは帰る!!羽琉様の時と同じこと起こしたいのですか!?・・・・・・ほら、早く戻れ。」
どす黒いオーラを放ちながら命令形で訴えた双美。
「う、わ、わかりました!!快く部屋に戻りたいと思いますっ!!」
ビシッと敬礼して部屋を出ていった白百合。
バタン
「す、凄いですね。白百合様も双美さんも。流石幼馴染ですね。」
「あの子はあれぐらい脅しかけないときかないのよ・・・・今後の璃杏様が心配になってきました。」
哀れみの視線をすやすや眠っている璃杏に投げかける双美。
「そうですねー。旦那様も産まれたばかりにしか会えてませんしもうあの時から娘大好きー!みたいなのが溢れてましたもんね。」
苦笑いしながらもこれまた哀れみの視線を璃杏に投げかける陽夏凛。
「「璃杏様・・・・頑張ってください。」」
2人は璃杏に向けて応援エールを送った。
だけど、まだ、誰も知らない。
これからの未来璃杏という少女は残酷な未来を変えていく重要な存在であるということを。
コツコツ
靴音は私のいるベビーベッドに近づいてきている。
だ、誰だろう??・・・・も、もしかして!不審者!?
あばばばばばば!!ど、どうしよう!?
「璃杏・・・久しぶりね。」
私が内心慌てていると、金髪の髪を胸したあたりまで伸ばし瑠璃色の瞳をした美女が私の目の前に現れた。
・・・・・・・!!?誰!?
あれ?でも・・・・この人の見た目どこかで見て聞いたことがあるような~?
・・・・・・・・・はっ!!お母様!!!
確か私専属侍女・陽夏凛さんと乳母・双美さんが話していたのを聞いた。
どうやら、陽夏凛さんは新人らしく乳母さんであり侍女長でもある双美さんと共に行動をしているそう。
双美さんは黒髪黒瞳の美人さんでストレートの髪をポニーテールにしているのはもうもう!ビューティフル!!!でも、ちょっと抜けてるところがあってそこもチャームポイント!そして、侍女さん達からとても慕われている。
陽夏凛さんは茶髪に蜜柑色の瞳をした可愛い顔していてふわふわ髪のボブ髪でちょー可愛いの!それに、明るくてコミュ力高くてそれに、侍女さん達には大人気!!
まあ、そんなふたりが話しているところを聞いていたんだ。
そんな会話がこんな感じ。
─────
「双美さん、双美さん。私、今気づいたことがあるですけど。」
「何を気づいたの?」
「はい。それが・・・私まだ、月鍵家の奥様白百合様にお会いしたことないんですよね。あーあ。1度でもいいから会ってみたいです!国中に憧れを持つ《美しき絶世の白百合》と呼ばれている白百合様に!!
旦那様羽琉様とは廊下ですれ違ってたんですけどあの御方もさすが《美しき草原の君》と呼ばれるほど美しい!!あの黒髪に翡翠色の瞳!!
なんと美しいことか!!!で、双美さん!白百合様ってどんな方ですか?」
「ええ、そうね。確かに噂通りのとてもお美しい方ね。見た目は金髪に瑠璃色の瞳をしているわ。金髪の髪は胸したまで伸びていて下の方ではゆるくカーブしているの。とっても!美しいわ!!言葉では言い表せないほど美しいわ!!でも、お身体が弱いからあまり外には出れないわ。本当に調子のいい時にしか出れないのだけど、それでも数分しか出れないの。もっと、外に広がる世界を楽しんでほしいわ。」
「そ、そうなんですか。勢い凄いですね。あー、でも、そんなに美しいなら一度は会ってみたいですね。」
「ふふっ。そのうち会えるわよ。3週間前以来璃杏様のお顔は見れていないもの。そう考えると少し寂しいわね。」
「そうですね。やっぱりわがこの顔は毎日みたいですもんね。」
「ええ。でも、きっと、調子のいい日には来るわ。羽琉様も今は仕事で遠くにいらっしゃって大体3週間ほど隣国のエースネルにいますし、結構両親に会うのは難しくなるわね。」
「ガーン!璃杏様あ!!私が愛をいっぱい恵みます!!だから、悲しまないでください!!」
─────
とまぁ、こんな感じかな?
その後、陽夏凛さんが泣きながら私を抱っこして頬ずりしてきたのは嬉しいような・・・怖かったような。
で、そんな話を聞いたのを思い出して今私の目の前にいるのは私のお母様・月鍵白百合ということを思い出した。
それに、お母様の記憶が何となく蘇った。
結構不器用に抱っこしていたのを覚えている。
にしても、本当に美人さんだあー!双美さんも綺麗だけどお母様も数倍綺麗!!
はわぁ~こんな人がお母さんとか幸せすぎ~!
毎日拝んでいられるよ~遠くから。
あ、前世の家族が嫌いだったわけじゃないよ!!
むしろ好きな方だったし!!
そんなことを考えていると私の身体がふわっと浮いたというか持ち上げられた。
そして、お母様の身体にすっぽり収まった。
収まったのはいいんだけどさー・・・・・胸デカっ!
くそっ!巨乳かよ!!前世の私は貧乳に近かったんだぞ!!!
クラスで巨乳の女子が一ヶ月に一回は『はあ、胸が大き過ぎて肩こるんですけどお~。あーあ。』とか言いながら男子をチラチラ見ていたのを覚えている。
いやーあの時の私は軽く殺意を覚えたね。
くそっ!貧乳なめんなよ!!ブラという面倒くさそうな下着なんかよりもスポーツブラのほうが上からほいっとかぶれる楽ちんアイテムなんだぞっ!!って思ってたっけ、懐かしいなー。
にしても、お母様、巨乳で美人って得しかないじゃん!
羨ましいっ!!!
とんっとんっとんっ
優しく身体が急に叩かれた。
「ね、ねえ双美さん。これであってるかしら?」
ちょっと戸惑いながらも不器用に私の身体を優しく叩くお母様。
なんか、安心するな~。
産みの親ってやっぱ大切だと思う。
なんとなく、そんな気がする。
「はい。あっていますよ。璃杏様、嬉しそうなお顔をしています。あとは、心臓の音を聞かせてあげるのがいいと思いますよ。」
「心臓の音を?」
「はい。赤ちゃんは10ヶ月ほどお腹の中にいて心臓の音を聞いていました。それが恋しくなったりしていまうので心臓の音を聞かせて安心させるのですよ。『大丈夫だよ、ここに居るから安心して』という証として。」
「そうなの。・・・・・ど、どうかしら?」
お母様は私の耳を胸あたりによせる。
私は目を瞑り耳をすませる。
どくどくどくどく
心臓の音が聞こえる。
とても、優しい音楽が聞こえる。
そのまま私の意識は薄れていった。
♔♕♖♗♘♙♚♛♜♝♞♟
「すー、すー、すー」
「あら?寝てしまいましたわ。・・・ふふっ可愛らしい。」
白百合はゆっくり璃杏をベビーベッドに戻し掛け布団をかける。
「どうでしたか?3週間ぶりの我が子を見て。」
微笑みながら聞く双美。
「ええ、とても。嬉しかったわ。出産後は体調を見てあまり動いてはいけなかったし璃杏に母乳は与えられないしあまり会えないし結構辛かったけれどやっと動いていい許可がでて良かったわ!!それに、璃杏はとても可愛らしい。」
優しく微笑んで答える白百合。
「だけど、不安だったの・・・・もし、璃杏が死んでしまったらどうしようって、でも、病気もなく健康で生まれてきてくれて良かったわ。」
「そうですね。白百合様は頑張りました。何でも頑張って努力するのはいいことですよ。これからも時々見に来てくださいね、調子のいい時に。」
ジト目で見つめる双美。
そういうのは無理もない。
一度、璃杏が生まれる前羽琉の仕事がその時結構あり大変で朝から晩まで働いていた。
その時白百合は羽琉様が頑張って仕事をしているのに私は寝込んでばかりじゃいられないわ!!と言い出して食堂でこっそりお茶を作り羽琉の部屋に届けに行った時があった。
でも、その日は白百合の調子はいつもより悪く羽琉に、お茶を届けたあと倒れてしまった。
羽琉はとても慌てた様子で涙目になりながら屋敷で住み込みでいる医者を呼び白百合を部屋まで運んだという騒動があった。
だから、今回も娘の顔が見たくて体調悪いのに璃杏の元に来て倒れてしまったという騒動は起こしたくないし起こしてもらっても困る。
「うっ、わ、分かってるわよ!強調しなくてもいいのに~。」
頬を膨らませそっぽを向く白百合。
ひとつ言い忘れていたが白百合と双美は幼馴染で仕事覚えが早くテキパキ何でもこなす双美を小さい頃から見ていたため侍女長にふさわしいと思い白百合が双美を雇った。
「あ、あのー白百合様、ずっと聞きたかったことがあるんですが・・・・。」
それまで空気と化していた陽夏凛が手を挙げて白百合に聞く。
「ええ、いいわよ?どうしたの?」
「はい。あの、璃杏様の髪の色って血縁者でいましたか?その・・・・・銀色の・・・髪って。」
遠慮がちに聞く陽夏凛。
白百合は驚いた顔をしてもう一度璃杏の髪を見てみる。
「本当。銀色の髪だわ・・・・んー私は聞いたことはないのだけれど羽琉様なら分かるかもしれないわ。」
「そうですね。月鍵家にいたかも知れませんしね。でも、珍しいですね銀色の髪なんて。」
陽夏凛はしげしげと璃杏の髪を見つめる。
「そうね。大きくなって街に出かける時はフードを被せた方がいいかもしれませんね。もしかしたら、連れ去られて売られる可能性がありますし。璃杏様は可愛らしいお顔で珍しい髪綺麗な瑠璃色の瞳を持っているためきっと、高値で売られてしまいます。そんなことが起きないよう、しっかり対策を考えましょう。」
パンパンッ
そういったあと双美は手を叩いた。
「では、白百合様・・・・お部屋にそろそろお戻りください・・・・だんだん顔色悪くなってるし部屋の前に控えてる戦闘侍女が居るから送ってもらいなさい。」
「・・・・ええーもうちょっといたい。璃杏を眺め回したい。」
不満そうな顔で訴える白百合。
「何を変態みたいな発言してるんですか。帰るものは帰る!!羽琉様の時と同じこと起こしたいのですか!?・・・・・・ほら、早く戻れ。」
どす黒いオーラを放ちながら命令形で訴えた双美。
「う、わ、わかりました!!快く部屋に戻りたいと思いますっ!!」
ビシッと敬礼して部屋を出ていった白百合。
バタン
「す、凄いですね。白百合様も双美さんも。流石幼馴染ですね。」
「あの子はあれぐらい脅しかけないときかないのよ・・・・今後の璃杏様が心配になってきました。」
哀れみの視線をすやすや眠っている璃杏に投げかける双美。
「そうですねー。旦那様も産まれたばかりにしか会えてませんしもうあの時から娘大好きー!みたいなのが溢れてましたもんね。」
苦笑いしながらもこれまた哀れみの視線を璃杏に投げかける陽夏凛。
「「璃杏様・・・・頑張ってください。」」
2人は璃杏に向けて応援エールを送った。
だけど、まだ、誰も知らない。
これからの未来璃杏という少女は残酷な未来を変えていく重要な存在であるということを。
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