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22.5話:公爵夫人と当主の反省会時々イチャコラタイム【No side】
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《リティーが家族の前でプレゼンをした日の夜まで時間は遡る》
ラグリント公爵家夫人エレミラとラグリント公爵家当主アシェルは、寝室の2人がけのソファーに座ってワインを嗜んでいた。
エレミラはグラスの中のワインを眺めながら、口を開く。
「リティーちゃんが、高熱にうなされてから今日まで様子がおかしくて心配していましたけれど、リティーちゃんなりに色々考えていることを今日知ることが出来て、とても嬉しかったですわ。」
微笑むエレミラを愛おしげに見つめながらアシェルは頷く。
「ああ。そうだね。けれど、私たちも不甲斐ないね。リティーは私たちの実の子で、しかも小さい頃から聞き分けが良くて、リティーの本音を聞ける・・・いや、聞くことがなかった。だから、まさかリティーの本音をあの日あんな形で引き出してしまったのが、親として情けない。」
悲痛な顔をしてアシェルはワインを1口飲む。
脳裏に浮かぶのは、ラリアを罵倒し食器を投げつけるリティーの姿。
「ええ。ラリアちゃんの魔力の高さと寂しそうな姿を見て、私達で幸せにしてあげたい。だなんて思っていたけれど、実の子であるリティーにストレスを与えていて、しかも気づかなかったなんて、私達親失格ね。あの時もっと、話し合えばよかったわね。」
エレミラの言葉で寝室は静まり返る。
「・・・・・・・・・けれど、私思いますのよ。今こうしてアシェル様と気づくことが出来きたことは、これから私たちは変われるってことなんじゃないかって・・・そう、思いますの・・・リティーちゃんが変わったように、私達も。」
「・・・そうだね。変わっていこう私達も。リティーだって私たちにプレゼンという形でやりたいことを言ってくれたんだからね。
そうだね。まずは、家族との時間を増やすところから始めよう。どんなに忙しくても、少しの時間でもリティーとラリア、それにエレミラと話す時間を作ろう。もちろんダメなところも。」
穏やかにけれど、決意のこもった声音で言うアシェルにエレミラは嬉しそうに微笑む。
「アシェル様のその考えとても素敵だわ。そうね、家族の時間を作りましょう!そうと決まれば、明日からやりましょう。明日の朝、リティーちゃんとラリアちゃんにこのことを報告しましょう。ふふっ、なんだか楽しみになってきましたわ。」
にこにこと微笑みながら言うエレミラに、アシェルも微笑む。
そして、アシェルは手を伸ばしエレミラの髪を撫で、そっと引き寄せ頭にキスを落とす。
「ああ。そうだね。とても楽しみだ。もちろん家族の時間と一緒に、こうしてエレミラと2人で過ごす時間も大切にしなくては。」
アシェルは愛おしさのこもった表情に極上の笑みをエレミラに向ける。
極上の笑みを向けられたエレミラはアシェルに見惚れつつも、ゆっくりと頬に手を伸ばし顔を近づける。
そして、鼻にキスを落とす。
「私もアシェル様と過ごす時間はとても好きですわ。今日も愛しております。アシェル様。」
「ふっ。私も、愛しているよ。エレミラ。」
アシェルは目を瞑り、ゆっくりと顔を近づけていき、エレミラの唇にキスする。
しかし、唇に当たった感触は冷たく硬かった。
目を開くとエレミラが顔を赤くしながら、ワイングラスで口を隠していた。
「く、唇に、き、キキ、キスは、その、せめてワインを、飲んでからに、して、欲しいですわ。」
必死に言うエレミラに、アシェルは、結婚してもなお愛おしく可愛い妻に心打たれるのであった。
「ほんとうに、エレミラは可愛いね。いつも唇にキスしようとするだけで赤くなる。いつになったら慣れてくれるんだい?」
からかいながらも、ずっとこのままでいて欲しいという気持ちを込めながら、髪を撫でるアシェル。
そんなアシェルにエレミラは目を逸らしながら、ワインを口にする。
「・・・・・・私 は、学生の頃から家柄も容姿も魔法や頭脳もよく、そして、貴族や平民にも分け隔てなく誰にでも優しい人気の高いアシェル様を、1年生の頃からずっとお慕いしていたのです・・・そんな方と思いが通じあって、そして、こうして、一緒に生涯を添い遂げる関係になれただけでも幸せですのに・・・・・・っ、その、つまり!私は、アシェル様のことを大好きなので、大好きすぎて、は、恥ずかしいんですの!!」
林檎のように赤くなりながら、最後は叫ぶようにエレミラは言った。
そんな不意打ちの告白に、アシェルは面食らいながらも、嬉しそうに微笑んだ。
「ふふっ、嬉しいよ。私だって、美しく貴族として気高く気品に溢れるように振舞っているけど、誰よりも優しくて、素直で恥ずかしがり屋なエレミラが気になって仕方なかったからね。」
「未だに信じられませんわ。アシェル様に私の存在が認識されていたなんて、考えられませんでしたもの。」
「エレミラが気づいていないだけで、君も影ながら人気があったからね。」
2人は眠くなるまでワインを飲み、自分たち2人だけの甘く幸せな世界を楽んだ。
それが、ラグリント公爵家当主と夫人の毎晩のルーティーンである。
────そして、そんな世界を目の当たりにした者がいた。
寝ぼけて自分の部屋と間違えた・・・・・・ラグリント公爵家長女、リティーである。
扉を開けた途端、両親の甘く幸せな雰囲気を直にくらったリティー。
「これが、大人の𝑳𝑶𝑽𝑬 𝑷𝑶𝑾𝑬𝑹かあ・・・あ・・・あ・・・あ・・・。」(セルフエコー)
そう遺言を残し、そのままリティーは倒れた。
その顔は幸せそうに微笑んでいたそう。
翌日の朝、ラグリント夫妻を起こしに来た侍女が、倒れたリティーを発見し、その悲鳴が屋敷中に響き渡たり、どよめきを巻き起こしたことは言うまでもない。
ラグリント公爵家夫人エレミラとラグリント公爵家当主アシェルは、寝室の2人がけのソファーに座ってワインを嗜んでいた。
エレミラはグラスの中のワインを眺めながら、口を開く。
「リティーちゃんが、高熱にうなされてから今日まで様子がおかしくて心配していましたけれど、リティーちゃんなりに色々考えていることを今日知ることが出来て、とても嬉しかったですわ。」
微笑むエレミラを愛おしげに見つめながらアシェルは頷く。
「ああ。そうだね。けれど、私たちも不甲斐ないね。リティーは私たちの実の子で、しかも小さい頃から聞き分けが良くて、リティーの本音を聞ける・・・いや、聞くことがなかった。だから、まさかリティーの本音をあの日あんな形で引き出してしまったのが、親として情けない。」
悲痛な顔をしてアシェルはワインを1口飲む。
脳裏に浮かぶのは、ラリアを罵倒し食器を投げつけるリティーの姿。
「ええ。ラリアちゃんの魔力の高さと寂しそうな姿を見て、私達で幸せにしてあげたい。だなんて思っていたけれど、実の子であるリティーにストレスを与えていて、しかも気づかなかったなんて、私達親失格ね。あの時もっと、話し合えばよかったわね。」
エレミラの言葉で寝室は静まり返る。
「・・・・・・・・・けれど、私思いますのよ。今こうしてアシェル様と気づくことが出来きたことは、これから私たちは変われるってことなんじゃないかって・・・そう、思いますの・・・リティーちゃんが変わったように、私達も。」
「・・・そうだね。変わっていこう私達も。リティーだって私たちにプレゼンという形でやりたいことを言ってくれたんだからね。
そうだね。まずは、家族との時間を増やすところから始めよう。どんなに忙しくても、少しの時間でもリティーとラリア、それにエレミラと話す時間を作ろう。もちろんダメなところも。」
穏やかにけれど、決意のこもった声音で言うアシェルにエレミラは嬉しそうに微笑む。
「アシェル様のその考えとても素敵だわ。そうね、家族の時間を作りましょう!そうと決まれば、明日からやりましょう。明日の朝、リティーちゃんとラリアちゃんにこのことを報告しましょう。ふふっ、なんだか楽しみになってきましたわ。」
にこにこと微笑みながら言うエレミラに、アシェルも微笑む。
そして、アシェルは手を伸ばしエレミラの髪を撫で、そっと引き寄せ頭にキスを落とす。
「ああ。そうだね。とても楽しみだ。もちろん家族の時間と一緒に、こうしてエレミラと2人で過ごす時間も大切にしなくては。」
アシェルは愛おしさのこもった表情に極上の笑みをエレミラに向ける。
極上の笑みを向けられたエレミラはアシェルに見惚れつつも、ゆっくりと頬に手を伸ばし顔を近づける。
そして、鼻にキスを落とす。
「私もアシェル様と過ごす時間はとても好きですわ。今日も愛しております。アシェル様。」
「ふっ。私も、愛しているよ。エレミラ。」
アシェルは目を瞑り、ゆっくりと顔を近づけていき、エレミラの唇にキスする。
しかし、唇に当たった感触は冷たく硬かった。
目を開くとエレミラが顔を赤くしながら、ワイングラスで口を隠していた。
「く、唇に、き、キキ、キスは、その、せめてワインを、飲んでからに、して、欲しいですわ。」
必死に言うエレミラに、アシェルは、結婚してもなお愛おしく可愛い妻に心打たれるのであった。
「ほんとうに、エレミラは可愛いね。いつも唇にキスしようとするだけで赤くなる。いつになったら慣れてくれるんだい?」
からかいながらも、ずっとこのままでいて欲しいという気持ちを込めながら、髪を撫でるアシェル。
そんなアシェルにエレミラは目を逸らしながら、ワインを口にする。
「・・・・・・私 は、学生の頃から家柄も容姿も魔法や頭脳もよく、そして、貴族や平民にも分け隔てなく誰にでも優しい人気の高いアシェル様を、1年生の頃からずっとお慕いしていたのです・・・そんな方と思いが通じあって、そして、こうして、一緒に生涯を添い遂げる関係になれただけでも幸せですのに・・・・・・っ、その、つまり!私は、アシェル様のことを大好きなので、大好きすぎて、は、恥ずかしいんですの!!」
林檎のように赤くなりながら、最後は叫ぶようにエレミラは言った。
そんな不意打ちの告白に、アシェルは面食らいながらも、嬉しそうに微笑んだ。
「ふふっ、嬉しいよ。私だって、美しく貴族として気高く気品に溢れるように振舞っているけど、誰よりも優しくて、素直で恥ずかしがり屋なエレミラが気になって仕方なかったからね。」
「未だに信じられませんわ。アシェル様に私の存在が認識されていたなんて、考えられませんでしたもの。」
「エレミラが気づいていないだけで、君も影ながら人気があったからね。」
2人は眠くなるまでワインを飲み、自分たち2人だけの甘く幸せな世界を楽んだ。
それが、ラグリント公爵家当主と夫人の毎晩のルーティーンである。
────そして、そんな世界を目の当たりにした者がいた。
寝ぼけて自分の部屋と間違えた・・・・・・ラグリント公爵家長女、リティーである。
扉を開けた途端、両親の甘く幸せな雰囲気を直にくらったリティー。
「これが、大人の𝑳𝑶𝑽𝑬 𝑷𝑶𝑾𝑬𝑹かあ・・・あ・・・あ・・・あ・・・。」(セルフエコー)
そう遺言を残し、そのままリティーは倒れた。
その顔は幸せそうに微笑んでいたそう。
翌日の朝、ラグリント夫妻を起こしに来た侍女が、倒れたリティーを発見し、その悲鳴が屋敷中に響き渡たり、どよめきを巻き起こしたことは言うまでもない。
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