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第一章
02 恋旅の始まり
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ーー彼、寳勝幸叶はこの世界に飛ばされてからある女の子と出会った。
「君もこの世界に飛ばされてきたの?」
「半年前にこの世界に飛ばされてきたの」
それを聞いてなんとなくほっとするような気がした。
だがなぜ彼女も俺もこの世界に飛ばされてきたんだろうと疑問に思った。
何か忘れてるような気がする。
糸をたぐるように過去の出来事を思い返す。
「そうだ!思い出した」
描くように思い出して、咄嗟に声にでてしまった。
「なにを思い出したの?」
「俺この世界にくる前に紫苑と約束したんだ花火大会に行くって、だけど行方不明になって」
彼女は木偶のように黙念と聴きいっている。
「紫苑のことが好きだったのに、彼女に告白しようと思ったのに、俺が花火大会の約束したせいで紫苑は....」
それを思い出し、胸にあった鉛の重みが増した。
「だけどこの世界にきたってことはなにか願い事をしてつれてこられたんじゃない?」
「どうゆうこと?」
「私も願いがあってこの世界にきたの、だから彼女にもう一度会いたいと願ったのならこの世界にいるかもしれない」
「そうだよな、この世界にいるはずだよな。俺が会いたいと願ったんだから、絶対に見つけ出してやる」
幸叶は意を決したような声でそう言った。
「そういえば自己紹介まだだったよね」
人見知りのコミュ障だが、なんとか自己紹介にもちこんだ。
彼女は茶色の髪の毛をなびかせ、まるで一輪の花のような笑顔で応えた。
「小日向千鳥といいます、17歳です。千鳥と呼んでくれたら嬉しいです!よろしくね!」
その笑顔はどことなく紫苑に似ているような気がした。紫苑との思い出が甦ってくる。
「おーい?ぼーっとしてるけど大丈夫?」
「あ、ごめんごめん笑ちょっと考え事してた」
さっきから紫苑のことを思い出してばっかりだ、紫苑を見つけ出すことは大事だが、その前にこの世界について知らなければならないことは山ほどあるだろう。
今は紫苑をどうやって見つけ出すか今は考えるのをやめて、自己紹介を続けた。
「俺も千鳥と同じで17歳の寳勝幸叶といいます!」
「よろしくね!幸叶君」
「それはそうと千鳥、この急な山で木が生い茂っているこんな道がわからないところどうやって下りるんだ?死んじゃうよ?こんな始まってすぐのゲームオーバーある?」
すると彼女は笑い混じりに安心させるようにこう言った。
「この世界では魔法が使えてね、空を飛べることもできるの」
「なに2次元的な厨二病的なこともできんの?」
「使いたい魔法をイメージすればできるからやってみて」
「じゃあいくぜ!ダークファイアブレードアトミックフラッシュっっ!!」
千鳥が呆れた顔で俺を見つめている。
「こうやるの、見てて」
そう言った瞬間我が目を疑うような出来事が起こった。夢じゃないだろうかと思った。
彼女の背中に光輝く羽が生えたのだ。その羽はこの世のものとは思えないほど、まばたきをすることも惜しいと思うほどに美しかった。
その美しさにあっけにとられているときに俺は千鳥に後ろから抱き寄せられた。
「ちょっ....なにすんだっ」
いきなりのことであたふたしてしまい動揺が隠せない。
「こうしないと山から降りれないでしょ?」
「確かにそうだな、じゃあ頼むわ」
そう言った途端、千鳥の羽が輝き動きだした。羽ばたいている姿はまるで鳳凰のようで花のようだった。そして束の間にこの場所についた。
「なんだここは...」
そこは普通の街並みなのだが、あきらかにじぶんのいた世界とは異質なものだった。
そこには、亜人や天使のように羽が生えているものもいるし、巨人もいる。空を見上げれば龍が飛んでいた。
「なぁ千鳥この世界じゃこれが当たり前なのか?」
「そうだよ。ここがこの世界の中心ヴァルザニア王国」
「君もこの世界に飛ばされてきたの?」
「半年前にこの世界に飛ばされてきたの」
それを聞いてなんとなくほっとするような気がした。
だがなぜ彼女も俺もこの世界に飛ばされてきたんだろうと疑問に思った。
何か忘れてるような気がする。
糸をたぐるように過去の出来事を思い返す。
「そうだ!思い出した」
描くように思い出して、咄嗟に声にでてしまった。
「なにを思い出したの?」
「俺この世界にくる前に紫苑と約束したんだ花火大会に行くって、だけど行方不明になって」
彼女は木偶のように黙念と聴きいっている。
「紫苑のことが好きだったのに、彼女に告白しようと思ったのに、俺が花火大会の約束したせいで紫苑は....」
それを思い出し、胸にあった鉛の重みが増した。
「だけどこの世界にきたってことはなにか願い事をしてつれてこられたんじゃない?」
「どうゆうこと?」
「私も願いがあってこの世界にきたの、だから彼女にもう一度会いたいと願ったのならこの世界にいるかもしれない」
「そうだよな、この世界にいるはずだよな。俺が会いたいと願ったんだから、絶対に見つけ出してやる」
幸叶は意を決したような声でそう言った。
「そういえば自己紹介まだだったよね」
人見知りのコミュ障だが、なんとか自己紹介にもちこんだ。
彼女は茶色の髪の毛をなびかせ、まるで一輪の花のような笑顔で応えた。
「小日向千鳥といいます、17歳です。千鳥と呼んでくれたら嬉しいです!よろしくね!」
その笑顔はどことなく紫苑に似ているような気がした。紫苑との思い出が甦ってくる。
「おーい?ぼーっとしてるけど大丈夫?」
「あ、ごめんごめん笑ちょっと考え事してた」
さっきから紫苑のことを思い出してばっかりだ、紫苑を見つけ出すことは大事だが、その前にこの世界について知らなければならないことは山ほどあるだろう。
今は紫苑をどうやって見つけ出すか今は考えるのをやめて、自己紹介を続けた。
「俺も千鳥と同じで17歳の寳勝幸叶といいます!」
「よろしくね!幸叶君」
「それはそうと千鳥、この急な山で木が生い茂っているこんな道がわからないところどうやって下りるんだ?死んじゃうよ?こんな始まってすぐのゲームオーバーある?」
すると彼女は笑い混じりに安心させるようにこう言った。
「この世界では魔法が使えてね、空を飛べることもできるの」
「なに2次元的な厨二病的なこともできんの?」
「使いたい魔法をイメージすればできるからやってみて」
「じゃあいくぜ!ダークファイアブレードアトミックフラッシュっっ!!」
千鳥が呆れた顔で俺を見つめている。
「こうやるの、見てて」
そう言った瞬間我が目を疑うような出来事が起こった。夢じゃないだろうかと思った。
彼女の背中に光輝く羽が生えたのだ。その羽はこの世のものとは思えないほど、まばたきをすることも惜しいと思うほどに美しかった。
その美しさにあっけにとられているときに俺は千鳥に後ろから抱き寄せられた。
「ちょっ....なにすんだっ」
いきなりのことであたふたしてしまい動揺が隠せない。
「こうしないと山から降りれないでしょ?」
「確かにそうだな、じゃあ頼むわ」
そう言った途端、千鳥の羽が輝き動きだした。羽ばたいている姿はまるで鳳凰のようで花のようだった。そして束の間にこの場所についた。
「なんだここは...」
そこは普通の街並みなのだが、あきらかにじぶんのいた世界とは異質なものだった。
そこには、亜人や天使のように羽が生えているものもいるし、巨人もいる。空を見上げれば龍が飛んでいた。
「なぁ千鳥この世界じゃこれが当たり前なのか?」
「そうだよ。ここがこの世界の中心ヴァルザニア王国」
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