周りに愛される主人公

あかさ

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2章

6弟の苦難

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~アースside~


ルイスが黙々と俺の後ろを着いてくる。

俺はルイスが何を考えてるかなんてよく分からない、いつも胡散臭い笑みで人のご機嫌とって何が楽しいか分からない。

俺は昔からルイスがよく分からなかった。
完璧な兄と不出来な俺はよく比べられる。

そんなの当たり前だ、俺だって不出来なものより完璧なものを求めるから、
不味いスイーツと美味しいスイーツなら
美味しいスイーツを食べる。

動かなくなった玩具なんて捨てる。

動かなくなったなら新しいものを買えばいい、
不出来な俺はいつ捨てられてもおかしくないんだ。

アース「なぁ、ルイス、そんなに楽しいか、、俺の大切なもの取るの、」

ルイス「え、」

アース「お前はいつもそうだよな、俺が欲しいと思ってるものは全て取って、失敗は俺になすり付けて自分だけ成功したように見せかけて、、」

ルイス「あ、アース、、どうしたんだ??俺はただお前に」

アース「ねぇ、ルイス、俺お前がいるだけで苦しいんだ。俺は、本当は、、」

ルイス「……や、め」

アース「本当はお前なんかと兄弟なんかに」

バチンっ

ルイスが俺の頬を叩いて首を絞めあげてくる。俺は息が出来なくてもがき苦しむ、何故か、ルイスがあの時の母と重なってしまった。
あぁ、あれは、そうだな。
母が元父と離婚した時だ。
父は俺達を置いて出ていった、理由は母のヒステリックだ、だが母は自分じゃなく俺に怒りの矛先を向けた。
そんなに愛しの人に嫌われた真実を知りたくないのだろう。
元々、元父は母が嫌いで、ほとんど攻略結婚のようなものだった……
母は実家ではよく甘えられていて、叶えたいもの全てを叶えてきた。
元父との結婚もほとんど強制、そこまで母は元父をあいしていたのだろう、俺は何故そこまで元父を愛すのかよく分からなかった。

ルイス「っっっアース!!!なんでそんな顔をするんだ!!お願いだ!!やめてくれ!そんな顔しないでくれ!?」

アース「?????」

頭がふわふわしてきた。
あぁ、目の前のこいつはきっと悪魔なんだろう、いや、それ以下か、あぁ、助けてくれ、神様

なんでいつも、俺だけこんな目にあうんだ
神様はいない、
だって、俺はこんなに不幸なのに、
なんでこいつは幸せそうなんだ

こんなの慣れっ子だ、
いつもそうだったじゃないか
だから今日も平気なんだ

助けてよ、
俺の心にはあいつの顔があるんだ
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